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サーキュラーエコノミーを体現するTシャツ作り|メリットも解説

Thursday, 21 March 2024

日本語で「循環型経済」と訳されるサーキュラーエコノミー。本来捨てられるはずの資源を有効活用して、環境負荷を抑える新たな経済システムを指します。このサーキュラーエコノミーの実現を目指し、大学や一般社団法人などで廃棄資源を生かしたTシャツ作りのプロジェクトが活発化しているのです。

そこで今回は、サーキュラーエコノミーを体現するTシャツプロジェクトの内容やメリットについて解説します!

サーキュラーエコノミーを体現するTシャツプロジェクトが活発化

サーキュラーエコノミーを実現するには、企業だけでなく消費者一人ひとりの意識や行動が不可欠です。サーキュラーエコノミーを個人で体現してもらうために、廃棄資源を再利用してTシャツを作るというプロジェクトが活発化しています。

これまでのケースによると、大学のゼミやNPO法人、市町村などが主催になって進められているのが特徴です。

例えば大学で実施されたTシャツプロジェクトでは、学生たちから不要衣類を募って回収し、ゼミのメンバーだけでなく全学生の参加型プロジェクトとして打ち出しています。

また、NPO法人が市と協力して運営しているプロジェクトでは、捨てられたペットボトルを拾い集め、廃棄ペットボトルから独自のリサイクル技術を用いてTシャツを制作しています。

ここでは地元出身のデザイナーがTシャツデザインを担当するなどして、地域内におけるつながりの構築が行われているのもポイントです。

このようなTシャツプロジェクトが活発化している理由には、誰でも参加しやすいという点や、本来捨てられるはずの廃棄資源が新たなTシャツとして生まれ変わるため、サーキュラーエコノミーが体現しやすいという点が挙げられます。

プロジェクトでは、一人ひとりがサーキュラーエコノミーへの関心を高め、具体的なアクションを起こすことにつなげていくのが最大の目的です。

(参照:
https://www.asahi.com/thinkcampus/pr_soka_1/
https://cf.yokohama.localgood.jp/project/localgoodproject)

サーキュラーエコノミーを体現するTシャツ作りのメリット

Tシャツプロジェクトでは、サーキュラーエコノミーの知識をより深く理解できる上、廃棄物を減らせるなどのメリットがあります。具体的にどんなメリットが得られるのか、見ていきましょう。

<不要なものが資源として再利用できるのを実感できる>

廃棄衣類や捨てられたペットボトルなど、不要なものがTシャツとして生まれ変わることで、資源の可能性を実感できます。

これまで不要な服はごみ袋に入れて捨てていた人も、実際に新しい製品として生まれ変わるTシャツを目にして、資源の再利用への意識が高まるでしょう。

<プロジェクトを通してサーキュラーエコノミーをより深く学べる>

Tシャツを作るプロジェクトを通して、サーキュラーエコノミーをより深く学べるのもメリットです。市民参加型のプロジェクトが多いため、実体験を通してサーキュラーエコノミーの仕組みを知ることができます。

講演を聞いたり本を読んだりするよりも、深く学ぶことができるでしょう。Tシャツへの再生に限らず「この資源は何に再生できるだろう?」と考えたり調べたりするきっかけになると期待できます。

<ごみの廃棄量を削減し、Tシャツ製造にかかる環境負荷を低減できる>

サーキュラーエコノミーを体現するTシャツ作りの最大のメリットは、廃棄衣類やペットボトルの廃棄量を削減できるほか、通常のTシャツ製造よりも環境負荷を軽減できることです。

環境省のデータによると、一年間で手放す衣類の量は一人当たり約12着で、国内全体の量に換算すると年間約50万トンに上るといわれています。

また、このうち90%以上が埋め立て・焼却処分されていて、温室効果ガスを排出させるなど環境負荷をかけているのが現状です。

加えて、衣服は廃棄だけでなく製造する上でも大量の水と資源、エネルギーを消費します。昨今では、価格の安いファストファッションが主流となり、大量生産・大量消費のサイクルが促進され、環境負荷に拍車をかけています。

こうした問題を緩和する役割もあるのが、サーキュラーエコノミーを体現するTシャツ作りのメリットです。

(参照:https://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-202104_06.pdf)

<Tシャツの収益は地域に還元し、課題解決に役立てる場合も>

市民参加型のプロジェクトなどでは、廃棄資源で作られたTシャツで得た利益を地域コミュニティに還元するケースもあります。主に地域での課題解決のために使われることが多い傾向です。

利益を課題解決に役立てることで、誰もが安心して幸せに暮らせるまちづくりの実現につながり、経済も発展していきます。利益優先のTシャツ販売ではなく、まちづくりの資金として循環させていくのが良い点です。

(参照:https://circular.yokohama/projects/circular-economy-plus-tshirts/)

サーキュラーエコノミーの参加型プロジェクトに注目してみよう!

サーキュラーエコノミーを体現するTシャツ作りでは、不要な衣類や廃棄ペットボトルがTシャツとして生まれ変わることで、資源の可能性を実感できるメリットがあります。

また、廃棄物を削減できる以外にも、資源を循環させて服を作り出すため、通常のTシャツ製造よりも環境に負荷がかからないのもメリットです。

さらに、プロジェクトを通してサーキュラーエコノミーを学べます。こうしたサーキュラーエコノミーに関する参加型プロジェクトは今後ますます広がっていくと考えられます。

ぜひ、参加できそうなものからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

あわせて読みたい: サステナブルを目指すファストファッション業界の問題点と取り組み

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