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音楽のサステナビリティを目指すアーティストたちの取り組み

Thursday, 28 September 2023

音楽活動は環境負荷が高いといわれており、最近では音楽のサステナビリティ(持続可能性)を目指すために、環境意識の高いアーティストたちがさまざまな取り組みを行っています。

今回は音楽活動の環境負荷が高い理由に触れ、音楽のサステナビリティを目指すアーティストたちの取り組みについて解説します!

音楽活動の環境負荷が高いとされる理由

音楽は人々の心を癒やしたり、元気を与えたりしてくれますが、一方で環境負荷が高いといわれています。音楽活動には曲の制作からCDの生産、ライブツアーなどさまざまありますが、環境負荷が大きいといわれる理由を見ていきましょう。

CD生産やストリーミングによる資源、エネルギー消費

CD生産は、膨大なエネルギーや資源を消費するといわれています。その大きな理由のひとつが、CD本体やケースの原料が石油から作られるプラスチックだということです。

CD生産にはプラスチックが大量に使用されており、CDが最も売れていた2000年には、61,000トンものプラスチックが消費されていたといいます。

また、流通などの運搬時に排出される二酸化炭素(CO2)は地球温暖化の要因でもあります。CDの生産から流通に至るまでに大きな環境負荷がかかっているのは事実といえるでしょう。

最近では時代の変化によってCDは徐々に衰退し、ダウンロードやストリーミングで音楽を楽しむ人が増えました。それによってプラスチックの消費量は削減されたものの、ダウンロードやストリーミング時にかかるエネルギー消費がとてつもない量になり、新たな課題になっています。

ツアーの移動によるCO2の排出

ミュージシャンはツアーで全国各地を移動することもあります。その移動や機材の運搬手段として主に利用されるのが、自動車や飛行機です。自動車や飛行機は温室効果ガスのひとつであるCO2を排出します。

また、ツアーはアーティストだけでなく、大勢のスタッフやお客さんがいて成り立つものです。遠方から足を運んでライブを観に来る人も多いと考えられます。

ツアーに関わるすべての人が、自動車や交通機関を利用しているということは、その分温室効果ガスが排出されているというわけです。

ライブ会場で販売されるプラスチック製品

ライブ会場ではアーティストのグッズが販売されますが、その中にはプラスチック製品も多く見られます。

また音楽フェスなどでは飲食物が提供されるケースがほとんどのため、ドリンクを入れるプラカップや料理を入れるプラスチック容器が使われている場合があります。

大量の容器を使用するため、ライブやフェス終了後には、膨大なプラスチックごみとなって残ってしまうのです。

音楽のサステナビリティを目指すアーティストの取り組み事例

音楽活動がもたらす環境負荷を見てきましたが、近年では海外アーティストを中心に、サステナビリティを目指す取り組みが広がっています。

ごみから作った楽器で音楽を届けるアーティスト

環境への関心が高まったのをきっかけに、ごみから楽器を制作し、音楽を届ける海外のアーティスト集団がいます。

ガスマスクと防護服の衣装を身にまとい、ごみから生まれた楽器を奏でながら環境や資源を守るためのメッセージを発信しています。

資源が秘める可能性を多くの人に伝えるために、アルバムリリースやワールドツアーの実現を目標に活動中です。

国境を越え、日本に演奏にくるかもしれません。ごみから作った楽器で奏でる演奏は、資源の大きな可能性を感じられることでしょう。

環境保全団体と共にサステナビリティに配慮したツアーを行うアーティスト


“グリーンなツアー”を手がける環境保全団体と手を組み、サステナビリティに配慮したライブツアーを行う海外アーティストが増えています。

例えばあるアーティストのツアーでは、環境保全団体の協力もあって約30トン(ペットボトル1万本分)のごみ削減に成功しました。環境保全団体はアーティストと話し合いの上で、エコなツアーを作り上げていくことを大事にしています。

バンドメンバーとスタッフには再利用できるドリンクボトルを提供したり、バックステージに給水スポットを用意したりと、さまざまなエコプログラムを用意できるのが魅力です。

ツアーのケータリングを植物由来のメニューにするアーティスト

ケータリングは、イベント会場に出張し料理の提供やセッティングなどを行ってくれるサービスです。ケータリングはアーティストだけでなく、ツアーに関わるスタッフの分も用意されるため、大量の料理が必要となります。

そこで少しでも環境負荷を抑えたいという思いから、ツアーのケータリングをすべて植物由来のメニューやヴィーガン食にするアーティストがいます。

力仕事をする人にとっても満足できるメニューになるよう、スタッフにも配慮されているのが良い点です。

音楽のサステナビリティを目指すアーティストの活動に注目してみよう

環境意識の高いアーティストたちは、音楽のサステナビリティを目指して試行錯誤しながら、環境に配慮した取り組みを進めています。

私たちができることは、このようなアーティストたちの活動に注目し、情報を発信していくことです。

また、ライブに行く機会があるときには、エコバッグを持って行ったり、マイボトルに飲み物を入れていったりなどの工夫をするのも良いでしょう。

音楽のサステナビリティにつながる取り組みは日本でも広がっていくと考えられます。ぜひ、アーティストの活動に注目しながら、自分にできるサステナビリティに向けた取り組みを実践していきましょう!

あわせて読みたい: サステナビリティに配慮したものづくりとは?事例の一部を見てみよう

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