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プラントベースフード×ラーメンの可能性とは?開発状況と今後の展望
Monday, 21 April 2025

動物性のコクを再現したスープや植物由来のチャーシュー、代替卵のトッピングなど技術の進化によっておいしさを損なわないプラントベースラーメンが増えているのです。
今回は、プラントベースフードのラーメンが注目される理由や、プラントベースラーメンの開発状況、可能性と今後の展望を解説します。
プラントベースフードのラーメンが注目される理由
プラントベースフードのラーメンとは、植物由来の原料を使用したラーメンを指します。
従来のラーメンでは、鶏ガラ、豚骨、魚介などで出汁をとる動物性のスープが主流ですが、プラントベースのラーメンはダイズや昆布、野菜などを活用し、動物性原料を使用しない点が特徴です。
植物由来のプラントベースラーメンが注目される背景には、健康志向の高まりが挙げられます。動物由来のスープを使用したラーメンは、脂質やカロリーが高いイメージが強く、食事制限をしている人やダイエットを意識している人からは敬遠されがちです。
しかし、プラントベースのラーメンは、動物性脂肪の摂取が抑えられるため、ヘルシーな食事の選択肢になります。
また、ビーガンやハラールなど、思想や宗教的な理由で動物性食品をとらない人でも気にせずに食べられるラーメンとして、訪日外国人観光客の間でも人気上昇中です。
さらに、植物性の持続可能な食材を使用しているため、環境の観点からも支持を得ているほか、技術革新によって動物性スープに劣らないコクを再現している点から、新たな食体験を求める人からも注目を集めています。

プラントベースラーメンの開発状況
ラーメン業界では、植物由来の原料を使用したプラントベースラーメンの開発が進んでいます。商品として販売したり店舗でメニュー展開をしたり、形態はさまざまです。
ここではプラントベースラーメンの開発状況を見ていきましょう。
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<機内食としても提供されているプラントベースのとんこつ風ラーメン>
国内外で店舗展開しているラーメン店が開発した、プラントベースのとんこつ風ラーメンです。とんこつスープのうま味を追求し、豆乳スープに辛みそ、香味油を加えて、動物由来の食材不使用でも濃厚でコクのある、味わい深いとんこつ風ラーメンに仕上がっています。
また、小麦粉より食物繊維が多く栄養価の高い全粒粉を使用するなど、麺にもこだわっています。2022年12月から、全日本空輸の国内線機内食としても提供中です。
<麺もスープも100%植物由来のプラントベースしょうゆラーメン>
ビーガンレストランのシェフ監修のもと開発された、プラントベースのしょうゆラーメンです。麺もスープも100%植物由来にこだわり、クロレラエキスを配合することで濃厚でコク深い、満足度の高いスープを実現しています。
また、一般的な中華麺では避けることの難しいアミノ酸系の調味料や香料、着色料、酵母エキス、精製糖なども使用していません。
アルコールも不使用のため、宗教や文化などあらゆる食習慣に対応できるプラントベースラーメンです。
<昆布や豆乳が原料のスープと米の麺で作るグルテンフリーのプラントベースラーメン>
アメリカ・ボストンで行列ができる、人気ラーメン店の創業者と共同で開発したとされるグルテンフリーのプラントベースラーメン。第一弾のしょうゆラーメンに続き、第二弾はとんこつ風ラーメンが登場しています。
すべての人においしいラーメンを届けることをコンセプトに、乾麺とスープがセットになった商品をECサイトで販売しています。
日本人に馴染みのある昆布と豆乳をベースに、まろやかなコクとうま味のあるヘルシーなとんこつ風スープが魅力です。
<味・香り・食感にこだわったトマトベースのプラントベースラーメン>
植物由来の原料のみを使用し、味・香り・食感にこだわったトマトベースのスープを生かしたイタリアン風のプラントベースラーメンが登場しています。
クリーミーなトマトスープにトリュフオイルを加え、紫タマネギ、ホウレンソウ、マッシュルーム、ゴボウチップスなど彩鮮やかな野菜がたっぷり入っています。
野菜のうま味がぎゅっと詰まった食べ応えのあるプラントベースラーメンです。

プラントベースラーメンの可能性と今後の展望
プラントベースフードのラーメンは、健康志向や環境意識、食の多様化を背景に、今後も需要拡大が期待されています。特に外国人観光客が増えている日本では、外食産業での導入が加速すると考えられています。
観光庁のデータによると2023年に訪日したベジタリアン・ビーガンの外国人観光客は約128万人で、飲食費は約609億円規模と推計されました。多様な食文化への対応は、外食産業の市場成長に重要な要素といえるでしょう。
また、自宅で楽しめる即席麺のプラントベースラーメンも開発されており、インスタントラーメン市場での需要も高まると予測されています。
(参考: https://r25.jp/companies/dffqvepr/interview/829976295700955136)

プラントベースラーメンは今後も進化していく可能性大!
植物由来の食材を使用したプラントベースのラーメンは、動物性脂肪の摂取が抑えられ、ヘルシーであることから、健康志向や食事制限をしている人に求められています。
また、ビーガンやハラールなど、思想や宗教的な理由で動物性食品を避ける人の食の選択肢を広げています。
外国人観光客からの需要も増えており、今後も多様なメニューや商品展開、技術革新が進むでしょう。
プラントベースラーメンの進化に注目しつつ、従来のラーメンに劣らないコク深い味わいをぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。
