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衣服のサーキュラーエコノミーとは?ファッション業界の事例をチェック
Tuesday, 23 January 2024
今回は衣服のサーキュラーエコノミーとは何か、ファッション業界でサーキュラー化が求められている理由や取り組み事例を解説します!
衣服のサーキュラーエコノミーとは?
衣服のサーキュラーエコノミーとは、古くなった衣服や不用になった衣服、在庫を抱えてしまった衣服を捨てるのではなく、資源として循環利用するシステムを指します。
服や靴、バッグなどのファッションアイテムを廃棄するのではなく、資源として再利用することを「サーキュラーファッション」と呼ぶ場合もあります。
衣服のサーキュラーエコノミーのポイントは2つです。1つ目は、不用になったからといって「廃棄処分をしない」こと、2つ目は「新しい服は一から作らない」という点です。
着なくなった服を廃棄するという考えを改め、資源として循環利用していくことが求められています。また、新しい服はその資源を再利用して作ることで、資源の消費だけでなく、エネルギー消費やコストの削減にもつながります。
衣服のサーキュラーエコノミーは、廃棄処分をせず資源を再利用して新たな製品を作っていくというファッション業界における新しい経済システムです。
ファッション業界でサーキュラーエコノミーが求められている理由
ファッション業界でサーキュラーエコノミーへの移行が急務とされている理由には、衣類の大量生産や大量廃棄が及ぼす環境負荷の深刻化が挙げられます。
国際貿易開発会議によれば、ファッション業界は世界第2位の汚染産業であると指摘されており、2050年までに世界の炭素支出の4分の1を使い果たすと予測されているのです。
また、日本でも一年間で廃棄される新品・未使用の衣服は約15億着にも上るといいます。これは日本で供給される約29億着の衣服のうち、2分の1が捨てられているという計算になります。
大量廃棄問題の裏側には、廃棄をしてでも大量に生産した方が儲かるという業界の事情がひとつの要因です。
加えて、複数の素材を組み合わせた衣服はリサイクルが難しく、結果として廃棄に至ってしまうというケースも少なくありません。
このような大量生産・大量廃棄の生産システムでは、資源が尽きてしまう上、環境負荷をかけ続けてしまいます。
こうした理由から、ファッション業界におけるサーキュラーエコノミーの切り替えが求められているのです。
ファッション業界におけるサーキュラーエコノミーの事例
ファッション業界では、多くの課題に向き合いいち早くサーキュラーエコノミーを導入している企業やブランドがあります。
ここでは、ファッション業界におけるサーキュラーエコノミーにどんな事例があるのか、見ていきましょう。
不用な服を回収し新たな服を作る
不用な服を回収して、資源を再利用し新たな服を作る取り組み事例があります。ショップの公式サイトで商品を購入すると、衣類と一緒にリサイクルに出すための封筒が送られてきます。
服が不用になったらその封筒に入れてポストに投函すると、リサイクル工場へと届けられる仕組みです。ポリエステル繊維はポリエステル樹脂として再生し、新たな服を作るための資源として再利用されます。
不用な服を回収場所に持っていく必要がないため、消費者がリサイクルに参加しやすい面でも魅力的な取り組みです。
ボタンレス・ファスナーレスでリサイクルしやすいデザインに
資源を循環させることを前提として、デザインされた服があります。ボタンレスやファスナーレスにデザインすることで、リサイクルしやすくしている点がポイントです。
複数の素材を混ぜるとリサイクルが困難になり、廃棄されてしまうケースが多い現状があります。そんな中、回収後にリサイクルしやすいようすべて綿糸で縫製され、ボタンレス・ファスナーレスにデザインするというサーキュラーエコノミーを意識した服づくりが特徴的です。
ジーンズのレンタルサービスを展開
ジーンズに特化したレンタルサービスで、サーキュラーエコノミーを実現している事例があります。初回の登録料と月額料金を払うことで、一年間ジーンズをレンタルできるというサービスです。
一年間のレンタル期間終了後には、レンタルしていたジーンズを買い取るか、あるいは新しいジーンズと交換するか選択できます。
交換した場合、返却したジーンズは一度コットンに戻され、新たなコットンを混ぜたあと新しいジーンズとして生まれ変わり、レンタルされる仕組みです。
また、ジーンズのラベルを革素材ではなく生地に直接プリントするなど、リサイクルを想定した作りになっています。
サーキュラーエコノミーを取り入れているブランドをチェックしてみよう!
ファッション業界でサーキュラーエコノミーへの移行が求められている理由には、大量生産・大量廃棄が及ぼす環境負荷が背景にあります。衣服のサーキュラーエコノミーのポイントは、「廃棄処分をしないこと」「新しい服は一から作らないこと」の2つです。
これらのポイントを抑えて取り組みをしているブランドをチェックし、今後はサーキュラーエコノミーの視点で服を選んでみてはいかがでしょうか。
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