• Green Growers
  • BLOG
  • SDGs7:エネルギーをみんなに。そしてクリーンに|現状と課題

BLOG -SDGs and Sustainability

SDGs7:エネルギーをみんなに。そしてクリーンに|現状と課題

Friday, 19 May 2023

日本を含む先進国では、当たり前のように電気やガスを利用できます。しかし、世界に目を向けてみると、電気やガスを使うことができない人が多く存在しているのです。

また、普段私たちが利用しているエネルギーは地球温暖化の原因になるとして問題視されています。これらの解決策として生まれたのがSDGs7の目標です。今回はSDGs7の目的や必要な理由、現状や課題などを解説します!

SDGs7ってどんな目標?

SDGs7「エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」は、すべての人が安価で近代的なエネルギーを使えるようにし、環境に優しいクリーンなエネルギーを増やすことを目的として定められた目標です。

目標は5つのターゲットで構成されており、2030年までに世界における再生可能エネルギーの割合を拡大させることや、途上国の人々に近代的で持続可能なエネルギーサービスを届けられるよう、インフラの拡大と技術の向上を推進することなども含まれています。

(参照:7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに)

SDGs7が必要な理由

SDGs7の目標が設定された背景には、エネルギーにまつわるさまざまな問題があります。

電力を使えていない人が世界で7億3,300万人いる

国連広報センターが発表している調査によると、世界には電力を使うことができない人が7億3,300万人いるとされています。(2020年時点)

例えばアフリカのトーゴでは国民の80%が電力のない生活を送っているのです。電気やガスがないということは、代わりに薪や炭を燃やして生活せざるを得ません。

薪や炭を燃やして発生する煙で汚染された空気を吸って、健康を害する人も多くいます。

夜でも明かりを灯すことができず、ろうそくや街灯の明かりを頼りに暗闇の中で勉強をする子どもも少なくありません。

(参照:SDGs報告2022)
(参照:7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに)

化石燃料をもとにしたエネルギーは地球温暖化の原因である

SDGs7が必要な理由のひとつとして、石油や天然ガス、石炭などを燃料とした従来のエネルギーが地球温暖化の原因になっていることが挙げられます。化石燃料をもとにしたエネルギーは、燃焼する際に二酸化炭素(CO2)を排出します。

CO2は温暖化の最大の原因であり、地球上に排出される温室効果ガス全体の7割を占めているのです。CO2の排出量が多い理由は、エネルギー消費時だけでなく、ゴミを燃やしたり、プラスチック製品を製造したりする際にも排出されるからです。

CO2の排出を抑え、地球温暖化を食い止めるためには、節電やプラスチック製品の使用を控えることはもちろん、エネルギーそのものを環境負荷の低いものに切り替える必要があると考えられています。

(参照:7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに)

化石燃料は将来的に足りなくなる可能性がある

石油や天然ガス、石炭などの化石燃料は、限りある資源のため将来的に枯渇する可能性があると予想されています。


(画像参照:エネ百科)

2020年のデータによると、世界のエネルギー資源確認埋蔵量は石油と天然ガスが約50年、石炭は139年、ウランは115年となっています。化石燃料はこれだけの年数しか持たないということです。

そのうえ世界の人口は増加傾向にあるため、今後エネルギー消費量は増加すると考えられており、資源の確保が非常に厳しい状況にあるといわれています。

SDGs7を達成するための重要課題とは?

SDGs7を達成するためには、途上国の人々に電力を届け、再生可能エネルギーを広めることが重要課題となります。

電気やガスを利用できていない人々に電力を届けること

電力を利用できない人は2010年の時点で12億人でしたが、アジアの途上国で電力の供給が進んだことにより、10年間で大きく減少しました。

一方で、いまだ電力の供給が進んでいない国は、主にサハラ以南のアフリカ地域です。アフリカの途上国は、電気を使えていない人の75%を占めています。

また、開発支援が一部の国に集中していて、最も貧しい国々に届いていないことも課題になっています。

(画像参照:エネルギー進捗報告書:持続可能なエネルギーの普及のためには格差解消が不可欠)
(画像参照:太陽光発電でアフリカの教育環境を改善)

持続可能な「再生可能エネルギー」を広めること

従来の化石燃料から、再生可能エネルギーに切り替えを進めるのも重要課題のひとつです。
再生可能エネルギーには「水力・風力・太陽光・地熱・バイオマス」などがあり、どれも自然の力を利用していて、資源が枯渇する心配がありません。

また、温室効果ガスを排出しないクリーンなエネルギーであるため、温暖化対策にもつながります。

しかし、再生可能エネルギーは2019年時点で世界の最終消費エネルギー量の17.7%と少ないのが現状です。発電コストや不安定な発電量などが、導入の足かせとなっています。

(画像参照:SDGs報告2022)

SDGs7を達成するために私たちにできることは?

これまで通り化石燃料のエネルギーを使い続けたとしたら、近い将来燃料である資源が枯渇し、さらに温暖化が進むと考えられます。

いますぐ再生可能エネルギーを導入するのは難しいかもしれませんが、ひとまず調べてみるのも良いでしょう。

また、日常生活の中で省エネを心がけるのも大切です。すべての人が持続可能でクリーンなエネルギーを使える未来を目指し、行動していきましょう。

あわせて読みたい: SDGs目標12:つくる責任 つかう責任/食品ロスの現状を知ろう

Share

  • Facebook
  • Twitter
  • whatsapp
  • URLをコピー

BLOGのおすすめ記事

CLOSE

greengrowers

URLをコピーしました