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サステナブルフードとは?種類や選ぶ際のポイントを解説!
Monday, 05 February 2024
食品分野においても「サステナブルフード」が浸透してきていますが、どのような食品を指すのでしょうか?今回はサステナブルフードとは何か、注目されている理由やサステナブルフードの種類に加え、選ぶ際のポイントも解説します!
サステナブルフードとは?
サステナブルフードとは、直訳すると「持続可能な食品」となります。持続可能な食品とはつまり、自然環境や人、動物などに配慮された食品のことです。
反対に自然環境を破壊し、人や動物などにも負荷をかけながら作る食品は、持続可能な食品とはいえません。サステナブルフードは人や環境に優しい、持続可能な生産方法で作られた食品なのです。
サステナブルフードはなぜ注目されているの?
スーパーでも少しずつ手に入るようになったサステナブルフードですが、なぜ注目されるようになったのでしょうか。それは、食品の消費・生産・廃棄の過程で大きな環境負荷が生じているからです。
また、生産者の人権侵害や将来予測されている食糧危機など、深刻な社会問題も含まれています。食品に関わる問題は、主に以下のようなものがあります。
・環境破壊…土壌汚染・農地開拓による森林伐採
・温室効果ガス(二酸化炭素・メタンガスなど)の排出…畜産業・輸送時の排出
・食品ロス…日本国内で年間600万トン
・プラスチック包装による海洋ごみ問題
・将来予測される食糧危機…世界の人口増加や気候変動の影響による食料不足
・生産者の人権侵害…途上国における過酷な労働環境・児童労働・不当な貿易など
食品に関係する問題はかなり多いことがわかります。これらの問題を世界中の人が認識し、解決に取り組まなければ、持続可能な食生活の実現は困難です。
こうした背景からサステナブルフードが解決の一手として登場し、注目されるようになったのです。
(参照:EWG’s quick tips for reducing your diet’s climate footprint)
(参照:食品ロスの現状を知る)
(参照:海洋ごみ問題の解決に向けた企業の取り組み事例と、私たちにできること)
(参照:2023年:食料の確保が困難な家庭にとって、極めて危険な状態が継続)
(参照:なぜフェアトレードなのか)
サステナブルフードの種類と選ぶポイント
では、持続可能な生産方法で作られるサステナブルフードには、具体的にどんな種類があるのでしょうか。ここからはサステナブルフードの種類と選ぶ際のポイントをチェックしていきましょう!
代替肉
代替肉とは動物由来の肉に代わり、植物由来の原料などで作られた肉のことです。例えば大豆を原料とした大豆ミートや小麦を原料とした車麩、動物の細胞から培養して作られる培養肉などが挙げられます。
代替肉を取り入れ畜産肉の生産を減らすことで、家畜のゲップやおならから出る温室効果ガス(メタン)の排出量が抑えられ、温暖化防止に貢献できます。
(参照:(1)代替肉のメリット)
プラントベースフード
プラントベースフードは植物由来の原料で作られた食品のことです。植物由来の肉をプラントベースミートと呼び、それ以外にもプラントベースチーズやプラントベースエッグ、プラントベースシーフード、プラントベースミルクなどさまざまな種類が登場しています。
植物由来のため、卵や乳製品アレルギーの人やヴィーガンでも食べられるのが特徴です。プラントベース食品は、動物性由来よりも生産時の環境負荷が低いとされています。
オーガニックの食品
オーガニック食品もサステナブルフードのひとつです。オーガニックとは有機栽培の食品を指し、化学肥料や農薬を使わない特徴があります。そのため土壌や生産者、消費者にも優しいのがメリットです。
オーガニック食品を選ぶ際には、有機栽培で作られた食品を証明する、有機JASマークがある商品をチェックしましょう。
(参照:有機食品の検査認証制度)
持続可能な漁業で獲れた魚介類
水産資源や環境に配慮した、持続可能な漁業で獲れた魚介類はサステナブルシーフードとも呼ばれています。現在、世界の水産資源の3分の1以上は持続可能な範囲を超えて漁獲されており、違法漁業が深刻な問題になっているのです。
サステナブルシーフードはこのような違法な漁業は行っていない、適切な漁業の方法で獲れたものを指します。
サステナブルシーフードを見極めるには、海のエコラベル「MSC認証」や環境に配慮された養殖場で育てられた証の「ASC認証」がついたものを選びましょう。
(参照:MSC(海洋管理協議会) | Marine Stewardship Council)
(参照:ASC 認証について)
規格外野菜
規格外野菜とは、傷がついていたり形がいびつなど、見栄えが良くないことを理由に、食べられるのに捨てられてしまう野菜を指します。
従来は多くの野菜が流通することなく廃棄されていましたが、食品ロスの観点から、あえて規格外野菜を提供する通販サービスなどが登場しています。食品ロス削減につながるほか、低価格で新鮮な野菜を食べられるのがメリットです。
上記以外にも、労働環境や公正な貿易に配慮されて作られた「フェアトレードコーヒー」や地元で生産・販売されている「地産地消の食材」も、環境に優しいサステナブルフードに含まれます。
サステナブルフードを選んで持続可能な食生活を目指そう!
サステナブルフードが注目されるようになった背景には、世界が抱える食の深刻な問題があります。サステナブルフードを選ぶことで、環境破壊や温室効果ガスの排出を抑え、食品ロスの削減が期待でき、持続可能な食生活の実現へと近づきます。
ぜひ、今回紹介したサステナブルフードの種類や選ぶポイントを参考に、毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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