BLOG -SDGs and Sustainability
キッチンスポンジからサステナブルに!環境に優しい繊維を選ぼう
Friday, 22 September 2023
そこで今回は一般的なスポンジの環境問題、そしてサステナブルなキッチンスポンジの素材や特徴について詳しく解説します!
一般的なスポンジはほぼプラスチック製?
よくある食器洗い用キッチンスポンジの多くは、プラスチックを原料として作られています。
【一般的なキッチンスポンジの素材】
スポンジの種類 | 素材 |
---|---|
1層スポンジ | ポリウレタンフォーム・ポリエステル |
スポンジたわし | |
2層スポンジ |
やわらかい部分:ポリウレタンフォーム 硬い部分:不織布(ナイロン・ポリエステル) |
ネットスポンジ | ネット部分:ナイロン・ポリエステル・アルミ蒸着ポリエステル 内側部分:ポリウレタンフォーム |
アクリルたわし | マイクロファイバー |
メラミンスポンジ | メラミン樹脂 |
上の表からわかるように、素材はすべてプラスチックです。
アクリルたわしやメラミンスポンジは水のみで汚れが落ちるため、エコなイメージがあるかもしれません。
しかし、アクリルたわしの素材であるマイクロファイバーの正体は繊維状のプラスチックです。またメラミンスポンジの素材であるメラミン樹脂も、超極細のプラスチックが集まってできています。
プラスチックスポンジが海洋汚染の原因に?
「プラスチック製のスポンジは何が問題なの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。スポンジは使っているうちに摩擦によって劣化し、変形していきます。実はプラスチック製のスポンジを使う度に繊維や粒子状のマイクロプラスチックが排水され、海に流れ出てしまうのです。
川や海に流れたマイクロプラスチックは、自然分解できないため海洋に残り続けてしまいます。海の生物が誤って食べてしまう可能性もあるなど、深刻な環境問題につながっているのです。
水だけで汚れが落ちる便利なマイクロファイバーやメラミンスポンジも、使う度に目に見えない繊維が抜けてマイクロプラスチックになり海に流れ出ています。洗剤を使わない=エコとは限らないため、スポンジは素材をしっかり見極めることが大切です。
サステナブルなスポンジはどんな繊維でできている?
では、環境に優しい素材とはどんなものでしょうか。ここからは、サステナブルなスポンジの繊維とそれぞれの特徴を見ていきましょう。
セルロース
セルロースは植物から採取される繊維のことで、100%天然素材です。吸水性や速乾性に優れており、雑菌の繁殖を防ぎます。
とてもやわらかい素材で傷がつきにくいため、デリケートな食器を洗うのに向いています。焼却処分の際にも有毒ガスを排出しません。また自然分解されるため、土に埋めると自然に還るのが特徴です。
コットン(綿)
コットン(綿)も自然分解して土に還る天然繊維です。アクリルたわしのように編んでスポンジにしたり、コットン100%の古着をカットして、端切れを重ねて縫い合わせてスポンジにしたりと、さまざまな作り方があります。
凸凹がある表面で汚れを絡めとる点と、煮沸で除菌できるのが特徴です。油汚れを落とすのは難しいですが、茶碗や汁椀など軽い汚れを落とすのにおすすめです。
麻
麻は消臭性や抗菌性が高い天然繊維です。麻の紐を編んで作るスポンジは、丈夫で柔軟性に優れています。
また、繊維にコシがあるため洗剤不要で汚れを落とせる特徴があります。さらに丈夫で長持ちするため、環境だけでなく経済的にも優しいスポンジです。
へちま
へちまをそのままの状態でカラカラに乾燥させたスポンジがあります。天然素材100%で穴の開いたレンコンのような形が特徴です。乾燥していると硬いですが、水で湿らせるとやわらかくなり吸水性が高くなるのが特徴です。
フライパンなどの頑固な汚れを落としたいときにもおすすめです。濡れたままにしておくとカビが生えやすいため、使用後はよく水を切って乾燥させましょう。
耐久性があり3カ月~半年程度持ちますが、古くなったら小さく刻んで堆肥化しましょう。
サステナブルなキッチンスポンジで脱プラスチックをはじめよう
これまでキッチンスポンジは泡立ちやすさや価格で選んでいた人が多いかもしれません。しかしプラスチック製のスポンジは、食器洗い中にもマイクロプラスチックが流出し、海洋汚染につながってしまいます。
サステナブルなスポンジはプラスチックを使わず天然繊維でつくられているため、海を汚しません。キッチンスポンジは毎日使うものだからこそ、環境に優しいものを選びたいものです。
ぜひ、あなたもサステナブルな視点でキッチンスポンジを選んでみてはいかがでしょうか。
あわせて読みたい: キッチン周りをサステナブルに!環境に優しいアイテムのすすめ