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黒が与える心理効果とは?プラスとマイナスのイメージも解説
Wednesday, 11 December 2024
そこで今回はPsychological effects of color(色による心理的効果)をテーマに、黒が与えるプラス面とマイナス面のイメージを深掘りし、黒が与える心理効果や活用事例を解説します。
黒が与えるプラスとマイナスのイメージ
黒は白やグレーと同様に、無彩色と呼ばれる色です。シンプルでありながらインパクトを与える色として、私たちの間隔や感情に多様な影響をもたらしています。
まずは黒が与えるプラスのイメージとマイナスのイメージについて、それぞれの側面を見ていきましょう。
<プラスのイメージ>
黒が与えるプラスのイメージは「重厚感・高級感・神秘・シック・威厳・自信」などが挙げられます。黒は高級感やエレガンスを象徴する代表的な色です。フォーマルなシーンや高級ブランドなどでよく使用され、スマートで洗練された印象を与えます。
また、クールでモダンなイメージを持ち、スタイリッシュな雰囲気も特徴です。さらに、黒はミステリアスで神秘的な魅力があり、未知や探求心を引き出す色でもあります。
クリエイティブな分野では、想像力をかきたてる要素として使われることが多いです。
<マイナスのイメージ>
黒が与えるマイナスのイメージには、「恐怖・暗闇・絶望・不吉・悪・死」などが挙げられます。闇や悪といったイメージが強く、恐怖や不安を喚起することからホラー映画などの表現で使われることが多いです。
また、黒は喪失や孤独、悲しみを象徴する色でもあり、葬儀や喪服など死に関連する場面でよく使われています。さらに、黒は視覚的に重たい印象を与えるのも特徴のひとつです。
黒が持つ心理的効果をチェック!
黒は収縮色や強硬色などの特性があるため、実際より小さく見えたり、硬く重く感じさせたりする効果があります。ここでは黒が与える心理的効果を見ていきましょう。
<引き締まって小さく見える効果>
黒は光の反射がほぼなく、光を吸収する力が強いため、実物よりも引き締まり小さく見える効果があります。
例えば、囲碁で使う碁石は白が21.9mmなのに対し、黒は22.2mmと大きく作られています。また、厚みも黒の碁石は0.6mmほど厚く作られているのです。
白と黒の碁石を同じ大きさにすると、膨張色である白が大きく見えてしまうため、黒は大きめに作られています。
(参照:https://news.1242.com/article/385849)
<硬くて重く感じる効果>
黒は硬くて重い印象を与える効果があります。本来、色に硬さや重さはありませんが、明度の違いによって見え方や感じ方が変わってきます。
明度が最も高い白は柔らかく軽い印象を与え、明度が最も低い黒は一番硬く重い印象を与えるのです。また、黒は光を反射しないため、輪郭が強調されて密度が高く感じられるのも硬く重い印象になる理由のひとつです。
<閉塞感や圧迫感を与える効果>
黒は光を吸収する力が強いため、黒い物体や空間は周囲の明るさに比べて暗く、閉塞感や圧迫感を与える効果があります。光の吸収によって、明るい場所に比べると視覚的に広がりにくく、圧迫感を感じるのです。
また、黒は未知や恐れ、不安や孤独といったイメージをもたらすため、心理的に圧倒されたり、閉塞的な気分にさせられたりすることがあります。
(参考:https://raksul.com/magazine/column/110215-color/)
<周囲の色を目立たせる効果>
黒には周囲の色を目立たせる効果があります。黒は光を吸収しほとんど反射しないため、周囲にある明るい色や、彩度の高い色との間に強いコントラストが生まれます。これによって色の違いが際立ち、周囲の色がはっきりと浮かび上がり目立って見えるのです。
特に白や鮮やかな色との組み合わせは、効果的に色彩を目立たせます。
心理効果を取り入れた黒の活用事例
「暗闇」や「恐怖」などマイナスイメージを持つ黒ですが、「高級感」や「重厚感」などプラスのイメージを効果的に取り入れた活用事例も多く存在します。
ここでは色の心理効果を取り入れた、黒の活用事例を見ていきましょう。
<リムジンやハイヤー>
リムジンやハイヤーには黒が多く使われています。黒はエレガンスさやフォーマルさを象徴し、洗練された印象を与えるからです。このような心理効果によって、特別なシーンにふさわしい雰囲気を演出できます。
また、力強さや威厳を感じさせる色でもあるため、リムジンやハイヤーを使うシーンにおいて、地位の高さを示すのにも効果的とされています。
さらに黒は目立ちにくい色であるため、乗客のプライバシーを守り、車内で安心して過ごせる環境としても適しています。
<テレビ・カメラ・オーディオ類>
テレビやカメラ、スピーカーなどのオーディオ類には黒が多く採用されています。なぜなら黒が持つ、重厚感や小さく見える収縮効果を活用しているからです。
例えばカメラは構造上大きく重くなってしまいがちですが、黒の小さく見える効果を生かしてコンパクトに見えるよう演出しています。
また、中身が見えず神秘的で高級な印象も黒が与える心理効果です。
(参考:https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol41.html)
上記以外にも、ホラー映画やお化け屋敷のポスター、高級ブランドのアイテムなどで黒は効果的に活用されています。
黒の心理効果を知って色使いのヒントにしてみよう!
黒にはプラスとマイナスのイメージがあり、それぞれの性質を効果的に使うことで良い印象を与えられます。黒の心理効果を知り、日常生活や仕事における色使いのヒントにしてみてはいかがでしょうか。