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気候変動対策としてテーマパークが取り組んでいることとは?
Wednesday, 20 September 2023
たくさんの電力が使われるため、環境負荷が大きいイメージがあるかもしれませんが、気候変動対策に取り組んでいるテーマパークも少なくありません。
そこで今回は、気候変動対策としてテーマパークが取り組んでいる事例を解説します!
テーマパークによる気候変動対策としての取り組み事例
早速ですが、テーマパークで取り組んでいる気候変動対策の事例を見ていきましょう!
照明のLED化
施設やアトラクションに使用されている電気を、白熱電球からLEDに切り替えた事例があります。暗闇の中を進んでいくアトラクションは、昼夜問わず照明を使用しなければなりません。また、夜にはライトアップすることでムードを演出するため、照明は無くてはならない存在です。
とあるパーク内では、照明のLED化によって、アトラクションの照明数を増やしながら全体の消費電力を50%削減したといいます。多くの電飾を使うテーマパークだからこそ、省エネ対策としてのLED照明への切り替えで大きな効果が生まれるのでしょう。
屋上に太陽光パネルを設置して再生可能エネルギーを導入
テーマパーク内には、アトラクションやレストラン、お土産ショップなど、たくさんの建物がひしめいています。こうした建物の屋上に太陽光パネルを設置し、再生可能エネルギーを導入している事例があります。
太陽光をエネルギーにするため、化石燃料を原料とする一般的なエネルギーと異なり温室効果ガスが発生しません。また資源が枯渇する心配がないのもメリットです。
温室効果ガスの排出を大幅に削減することで、気候変動対策に貢献できます。
レストランコーナーでヴィーガンメニューを提供
テーマパーク内のレストランコーナーで、ヴィーガンメニューを提供しているところもあります。ヴィーガンメニューとは、動物由来の食材を使わず、植物由来の食品のみで作るメニューのことです。
植物由来の食品は、動物由来のものに比べて環境負荷が低いとされています。肉の消費を減らす選択は、地球温暖化防止につながり気候変動を食い止めることに貢献する取り組みです。
10種類以上のごみの分別
燃えるごみ、燃えないごみ、プラスチックごみなどごみを10種類以上に分別をしている取り組みがあります。生ごみ、食用油、空き缶、空き瓶、木くずなど細かく分類する理由は、リサイクルの効率化を図るためです。
このテーマパークにおける2018年〜2021年までの5年間のデータを見てみると、リサイクル率は70%以上をキープしています。また、生ごみに関してはほぼ100%リサイクルしているのも注目すべき点です。
ごみを分別してリサイクルする取り組みは、ごみの焼却処分に発生するCO2排出量の削減や、資源の循環利用に貢献しています。
植物由来のバイオマス包材を使用
テーマパーク内にあるショップなどで使われる袋には、植物由来のバイオマス包材を使用しています。
原料に使われる植物を栽培する過程では、生態系にダメージを与えないよう配慮しているのも特徴です。従来の石油を原料とした包材に比べてCO2排出量を年間40%削減したとされています。
脱プラスチックへの取り組み
使い捨てのプラスチックの使用を控え、脱プラスチックを目指す取り組みがあります。テーマパーク内のレストランやカフェでプラスチックのストローを紙ストローに切り替えたり、フォークやスプーン、ナイフなどのカトラリーにバイオマスプラスチックを含んだものを導入して、プラスチックの使用を削減しています。
紙資源を削減してデジタルマップを導入
年間で100万枚印刷していたテーマパークのマップを廃止し、マップ機能を充実させたテーマパークの公式アプリを導入した事例があります。
また、さまざまな施設に置いていたテーマパークの割引券などもデジタル化を推進中です。紙からデジタルへの切り替えによって、年間およそ82トンの紙を削減したといわれています。
テーマパーク内で実施している気候変動対策を見つけてみよう!
ゲストを楽しませることに加え、気候変動対策に懸命に取り組んでいるテーマパーク。
テーマパークに遊びに行く際にはエコバッグやマイボトルを持参するなど、自分なりの気候変動対策を実践すると良いでしょう。
あなたがよく訪れるテーマパークにも、さまざまな気候変動対策が隠れているかもしれません。「あ、こんな取り組みをしていたんだ!」といった、驚きと発見があることでしょう。ぜひ、今までとはちょっと違った視点の楽しみ方も、取り入れてみてはいかがでしょうか。
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