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サーキュラーエコノミーの実現に向けた東京都の取り組み事例

Tuesday, 26 March 2024

東京都ではサーキュラーエコノミーの実現に向けて、都民や事業者、自治体が一体となって行うさまざまな取り組みを実施しています。

2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を達成するためにも、東京都での取り組みが重要視されているのです。

そこで今回は、サーキュラーエコノミーの実現に向けた東京都の取り組み事例の一部をご紹介します!

サーキュラーエコノミーの実現に向けて東京都の取り組みが重要視される背景

サーキュラーエコノミーは、日本語で「循環型経済」と訳され、持続可能な形で資源を循環させ、廃棄物を出さない経済システムを意味します。世界的にサーキュラーエコノミーへの移行が求められていて、日本では最大の都市でもある東京都の取り組みが重要視されています。

なぜなら、地球で深刻化する気候危機を回避するためには、経済圏内で資源を循環させていく必要があるからです。これまでの経済活動は、大量生産・大量消費型で、廃棄物を大量に排出していく一方通行型の「リニアエコノミー」と呼ばれる経済システムでした。

しかし、それによって気候変動や資源の枯渇、資源採取による生物多様性の破壊といったさまざまな環境問題が引き起こされてしまったのです

これらの問題を解決するには、リニアエコノミーからサーキュラーエコノミーへの移行が必要であり、カーボンニュートラル(脱炭素社会)を達成することが重要だとされています。
カーボンニュートラルとは、二酸化炭素を含む温室効果ガスを実質ゼロにすることです。

日本をはじめ、各国で2050年までにカーボンニュートラルの達成を目指しており、東京都では「ゼロミエッション東京」を宣言して、具体的な戦略を策定し取り組んでいます。その策定の中でも資源の循環を強化する、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みが図られています。

(参照:
https://www.unep.org/ietc/ja/30thanniversary/interview/%E5%B0%8F%E6%B1%A0-%E7%99%BE%E5%90%88%E5%AD%90
https://www.circulareconomy.metro.tokyo.lg.jp/)

サーキュラーエコノミーの実現に向けた東京都の取り組み事例

東京ではサーキュラーエコノミーの実現を目指して、プラスチック資源の循環や食品ロス対策など、都民と事業者、自治体などが一体となって取り組める事業の推進を図っています。

ここではサーキュラーエコノミーの実現に向けた東京都の取り組み事例の一部をご紹介します。

(参照:https://www.unep.org/ietc/ja/30thanniversary/interview/%E5%B0%8F%E6%B1%A0-%E7%99%BE%E5%90%88%E5%AD%90)

<プラスチック資源循環の推進を目的とした事業との共同プロジェクト>

東京都では、使い捨てプラスチックのリデュースやリユース、元の資源に戻す水平リサイクルの技術や開発を推進するための取り組みを事業と共同で行っています。

例えばリユースに関する取り組みにあたるのが、大手コーヒーチェーンと連携したテイクアウト用リユース容器のシェアリングサービスなどです。

また、水平リサイクルの取り組みでは、企業4社が主体となり、家庭から出る使用済み日用品ボトルを回収して、再び同等の樹脂に戻しボトル容器を製造する水平リサイクル技術の実証を行っています。

東京都環境局のホームページでは、プロジェクトに参加している企業名や事業内容、実証実験の報告なども公表し、プラスチック資源循環を推進させる革新的技術やビジネスの発展を促していく取り組みです。

(参照:
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2022/10/06/07.html
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/recycle/single_use_plastics/circular_innovation.html
https://www.petbottle-rec.gr.jp/more/material.html)

<ボトルtoボトルのリサイクルプロジェクト>

東京都では、清涼飲料業界との共同で使用済みペットボトルから再びペットボトルへと水平リサイクルする「ボトルtoボトル」のプロジェクトを実施しています。

これまで、葛飾区役所前にリサイクルステーションを設置し、ペットボトルの回収を促す実証実験を行っています。

その結果、87.7%の回収率となり目標を達成しました。リサイクルステーションの設置と並行し、区内の公共施設や学校、病院、公園など合計245カ所に「ボトルtoボトル」の推進ポスターを掲示したことも、リサイクル意識への高まりと回収結果につながったと考えられています。

また、このプロジェクトを通じて他の自治体との連携を構築・強化し、資源循環に関するパネルディスカッションや講演会などが行われました。

リサイクルステーション設置による、ペットボトルリサイクル啓発活動は表参道などでも実施され、プロジェクトは広がりを見せています。

(参照:https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/kankyo/single_use_plastics-bottletobottle-files-r3bottletobottle)

<フードバンクと未利用食品のマッチング>

東京都では食品ロス削減を目指す取り組みとして、都や自治体が所有する防災備蓄食品をフードバンクがオンラインでスムーズに調達できるマッチングシステムを運用しています。それと同時に定められた条件を満たす、都内に拠点を持つフードバンクの募集も行っています。

フードバンクと未利用食品のマッチングをスムーズにすることで、食品ロスを削減できるほか、食料を本当に必要としている人へ無償で届けられるのが良いところです。

サーキュラーエコノミーを実現するには協力が必要!

今回ご紹介した東京都の取り組みはごく一部であり、プラスチック資源の循環や食品ロス削減など、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みは他にも実施されています。

日本の経済を動かす東京都だからこそ、先行して持続可能な形で資源を循環し利用していく「サーキュラーエコノミー」への移行が求められています。そのためには、都民と事業、自治体が一体となり、協力し合う取り組みが必要です。

また、区市町村の独自の取り組みも以下からチェックできます。サーキュラーエコノミーの実現を目指し、一人ひとりが意識を高めてできることに取り組んでいきましょう。

(参照:https://www.circulareconomy.metro.tokyo.lg.jp/efforts-by-municipalities)

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