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デジタルの環境負荷とは?地球温暖化を招いているのは事実?

Monday, 05 June 2023

資源の消費を抑えるため書籍を始め、書類やチケットなど、さまざまなものがデジタル化されるようになった昨今。一方でデジタル化による環境負荷が大きくなっているといった声があります。

このままデジタル化を進めていくのは、本当に「エコ」だといえるのでしょうか。そこで今回は、デジタルの環境負荷についての問題点や取り組み、環境負荷軽減に向けて日常生活の中で私たちができることを解説します!

デジタル化を推進したことで環境負荷が大きくなった?

デジタル化は紙などの資源を使わないためエコだと思われがちですが、消費電力の観点から見ると環境負荷が大きいといわれています。

Webページの閲覧やファイルの送信、動画や音声のなどのストリーミングを支え、数十億ギガバイトのデータを保管する世界のデータセンターでは、世界の電力供給の約3%を消費し、イギリス全体の総消費量を上回っていると報告されています。※2015年時点

また、装置を冷却するために大量の水が消費されている点も問題のひとつです。

さらにデータセンターからの二酸化炭素(CO2)排出量は、温室効果ガスの総排出量の約2%を占めており、これは航空業界に匹敵する量だといわれています。

このままいくと世界のデータセンターが消費するエネルギー量は2025年までに約3倍になると予測されており、地球温暖化に大きく影響すると考えられています。

世界の人々は1日に平均6時間37分もデジタル機器の画面を見ていることがデータでわかっています。デジタル機器を使う目的は仕事や娯楽などさまざまですが、個人差はあるものの1日の約4分の1以上をデジタル機器の使用に費やしているのが現状です。

CO2の排出量を抑えるためには、再生可能エネルギーの割合を増やすと共に、IT業界のサステナブル化や、私たち一人ひとりがインターネットの使用について責任を持つ必要があると考えられています。

(参照:Global warming: Data centres to consume three times as much energy in next decade, experts warn)
(参照:Screen Time Statistics: Average Screen Time in US vs. the rest of the world)

デジタルの環境負荷を抑えるための取り組み

デジタルがもたらす環境負荷を軽減するための取り組みとして、イギリスやイタリアなどヨーロッパを中心にサステナブルなWebサイト制作が広がっています。

サステナブルなWebサイトを作るポイントは、とにかくサイトを軽くし通信負荷を低くすることです。大きな画像を使わずサイトを簡素にすることで、ローディングにかかる電力を減らせます。

2Gしか使えない環境に住んでいる人や、災害で最低限の電力しか使えない人は通信負荷の高いサイトを閲覧できず、必要な情報が届かない可能性が高いといえるでしょう。サステナブルなWebサイトは、こうした問題の解決策にもなる取り組みです。

デジタルの環境負荷を軽減するために日常生活でできることは?

多くの人にとってスマートフォンやパソコン、タブレットなどのデジタル機器は毎日の生活に欠かせないツールです。日常生活の中で使う頻度が高いからこそ、環境負荷も大きくなっていると認識することが大切です。

ここからは、デジタルの環境負荷を軽減するために、日常生活でできる取り組みを紹介します!

パソコンの前にいないときに動画を再生しっぱなしにしない

パソコンやタブレットの前から離れるときには動画を流しっぱなしにせず、停止するようにしましょう。

動画配信のプラットホームではさまざまな関連動画が出てくるため、つい見続けてしまうことが多いかもしれません。しかし自動再生はせずに、必要な動画だけ見たら停止するのがおすすめです。

デジタルごみを削減する

メールボックスに溜まったメールや、使わないファイル、多くの画像を保存している人は、不要なものから削除しましょう。

デジタルごみを減らすだけで環境負荷を軽減できます。デジタルのごみはかさばらないため、見落としがちかもしれません。デバイスの中をスッキリさせることで、必要なデータがすぐに見つけられるメリットもあります。

サイトデザインには環境負荷の低い色を使い、必要のない画像は使わない

自分のブログなどサイトを運営している人は、環境負荷の低いサイトデザインを心掛けましょう。例えば白は最も電力を消費し、「黒・青・グレー」省エネカラーといわれています。

また、必要のない画像は極力使わないようにし、使う場合には画素数を下げると環境負荷を軽減できます。

PCを充電しない日を設ける

PCの電源ケーブルを常にさしたまま作業をしている人は多いかもしれません。PCの充電は電力消費が激しいため、PCを充電しない日を設けるのもおすすめです。

仕事中は難しいかもしれませんが、家での作業はPCの充電が切れたら終わりにするのも良いでしょう。

デジタルデトックスを取り入れる

週に1度はデジタルデトックスを取り入れるのもおすすめです。デジタル機器を使わないことでエネルギー消費を抑えられるだけでなく、SNSや動画を視聴しない分、時間やゆとりが生まれます。

目や頭の疲れが取れたり、気持ちがスッキリしたりとメリットが多いのも良い点です。

デジタルに関わるCO2排出量を減らして温暖化を抑えよう!

デジタルによる環境負荷がこのまま増え続けてしまうと、動画配信やインターネット接続が制限される可能性も少なくないと専門家は懸念しています。

デジタルのサステナビリティを実現するためにも、電力消費を抑えCO2排出量を減らすことが不可欠です。

一人ひとりの行動が地球温暖化を抑えることにつながります。ぜひこの機会に、デジタル機器の使い方を見直してみてはいかがでしょうか。

(参照:「動画配信、5年後に制限も」 静かに進む、もう1つの電力問題)

あわせて読みたい: 油の流出が環境に与える影響|家庭でできる水質汚染対策は?

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