SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」を目指す倫理的取り組み
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SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」を目指す倫理的取り組み

Thursday, 08 May 2025

SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」は、すべての人が性別に関わらず平等に機会を享受できる社会を目指す重要な取り組みです。しかし、世界では依然として差別や不平等が起きています。

これらの課題を解決するには、社会全体で倫理的アプローチを取り入れた持続可能な取り組みを続ける以外にありません。

今回は、SDGs目標5の概要や、ジェンダー平等の現状と課題、達成に向けた倫理的な取り組みを解説します。

SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」とは? 

SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」とは、すべての人が性別に関係なく、平等な権利と機会を得る社会を目指す目標です。

 

特に女性や女児が、教育、仕事、医療、政治活動などあらゆる分野で差別されることなく、活躍できるようにすることを目的としています。

 

SDGs目標5の主なターゲットは以下の通りです。

 

1.差別の撤廃…あらゆる形のジェンダー差別をなくす。

2.暴力の防止…家庭内暴力や人身売買、性暴力などの被害をなくす。

3.児童婚や強制結婚の廃止…子どもが強制的に結婚させられることを防ぐ。

4.労働環境の改善…女性が平等に働ける環境を整え、賃金格差をなくす。

5.リーダーシップの確立…政治や経済分野での意思決定に女性が平等に参加できるようにする。

6.保険サービスへの平等なアクセス…性と生殖に関する健康と権利を保証する。

 

ジェンダー平等を実現することで、すべての人が自分の能力を十分に発揮できる社会を実現できます。これにより、経済の発展や社会の安定、さらには次世代の教育水準の向上にもつながると考えられています。

 

(参考:https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/5-gender/)

ジェンダー平等の現状と課題 

ジェンダー平等は、持続可能で公正な社会の実現に不可欠な要素です。しかし、世界各国で男女格差が依然として存在し、日本も例外ではありません。ここでは、世界および日本のジェンダーギャップの現状と課題を確認していきましょう。

 

<世界におけるジェンダーギャップの状況> 

世界経済フォーラムが発表する「ジェンダーギャップ指数」は、各国における男女間の格差を「経済・教育・健康・政治」の4つの分野で評価しています。

 

2023年の報告によると、全体的な男女格差は依然として存在し、特に経済分野で達成率の低い国が多い状況です。女性労働者の割合が低いことや賃金格差が影響していると考えられています。また、児童婚や性的虐待、教育格差など女児に関する差別も深刻な状況です。

 

(参考:https://www.plan-international.jp/girlslab/meaning-gender_discrimination/)

 

<日本のジェンダーギャップの現状と課題> 

日本はジェンダー平等の分野で多くの課題を抱えています。2023年のジェンダーギャップ指数では、146カ国中125位と先進国の中で最も低い順位でした。特に政治と経済の分野で遅れが指摘されています。

 

例えば、衆議院における女性議員の割合は約10%と低く、主要7カ国(G7)の中で最下位です。日本では社会全般において「男性優位」という意識が強く根付いていることが理由にあります。

 

また、経済分野においても日本企業の管理職に占める女性の割合は14.7%で、男女間の賃金格差も大きな課題となっています。さらにトップ1,600社のうち、女性CEOはわずか13人(0.8%)に留まっているという状況です。

 

日本はジェンダー平等の実現に向けた政策の推進と、社会全体の意識改革が求められています。

 

(参考:https://www.plan-international.jp/news/20230622_36915/)

SDGs目標5の達成に向けた企業の倫理的取り組み 

SDGs目標5の達成に向けて、企業は職場環境の整備やハラスメント防止対策の導入、多様性を尊重する企業文化の醸成などに取り組んでいます。ここでは具体的な事例を交えながら解説します。

 

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<職場環境の整備>

企業はすべての従業員が働きやすい環境を提供するため、職場環境の整備に努めています。例えばある企業では、ハラスメント防止のためのケースブックを作成し、全従業員に配布しています。

 

さらに、朝礼で事例を共有し、全員で問題点や対応策を考えるのも倫理的取り組みのひとつです。

 

<ハラスメント防止策の導入>

ハラスメント防止のための具体的な施策として、定期的な研修の実施や啓発ポスターの提示が効果的です。

 

例えばある企業では、ハラスメント防止研修を徹底すると同時に、ハラスメント警告ポスターを作成し、職場の目に付きやすい場所に掲示しています。

 

また、全授業員との個人面談を実施し、ハラスメントの早期発見と対応に努めています。

 

<多様性を尊重する企業文化の醸成>

多様性を尊重する企業文化の醸成は、従業員の創造性やイノベーションを促進する取り組みです。

 

例えば、ある企業では「人権啓発推進リーダー」を育成し、各職場に配置しています。これにより、人権問題の相談窓口を設け、従業員が安心して働ける環境を整備しています。

 

<女性のキャリア支援> 

企業は、女性社員が自身のキャリアを主体的に築けるよう、研修やメンター制度を導入しています。

 

例えば、ある企業では、女性管理職候補向けの研修やメンター制度を実施し、パート入社から正社員登用された女性従業員を部長職へ抜擢するなど、女性のキャリア形成を積極的に支援しています。

 

(参考:https://joseikatsuyaku.tokyo/case/)

 

<柔軟な働き方の推進> 

ワークライフバランスを重視するため、テレワークやフレックスタイム制を導入する企業が増えています。例えば、ある企業では19パターンの柔軟な短時間勤務制度の導入や、復職予定者研修の実施などで育児休業からの復職者をサポートしています。

 

(参考:https://www.persol-group.co.jp/service/business/article/14106/)

 

<賃金格差の是正>

男女間の賃金格差を是正するため、企業は賃金体系の見直しや評価基準の透明化を進めています。例えばある企業では、男女平等の採用や管理職登用の実践を行い、管理職の女性社員を7名以上とし、その女性割合を30%にする目標を設定しています。

 

(参考:https://www.persol-group.co.jp/service/business/article/14098/)

SDGs目標5の達成は企業と個人の倫理的な取り組みが不可欠! 

SDGs目標5は、企業の取り組みを理解し協力することで達成に近づきます。

 

企業は職場環境の整備や賃金格差の是正、柔軟な働き方の推進を通じて、誰もが平等に活躍できる環境を構築することが求められます。

 

こうした倫理的取り組みを積み重ねることで、より公平で多様性を尊重する社会が実現していくでしょう。

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