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昆虫食は次世代のスーパーフード!?日本で広がりゆく事例を解説
Tuesday, 02 August 2022
実は今、これまであまり目にすることがなかった昆虫食の商品が、さまざまな形で広がりを見せています。今回は、日本で広がりゆく昆虫食の事例を紹介します!
昆虫食は食糧危機を救う貴重なたんぱく源
そもそも、なぜ昆虫食が注目されているのでしょうか。理由は、昆虫食は食糧危機を救う貴重なたんぱく源だと考えられているからです。
国際連合食糧農業機関(FAO)は、昆虫食は環境面や健康面で多くの利点をもたらすと報告しています。
例えば、昆虫は家畜の飼育に比べて土地や水などの資源利用が少なくて済みます。温室効果ガスの排出量は重量当たりで比べると牛の100分の1といわれており、環境負荷を大幅に軽減できるのです。
また、畜産肉は可食部が50%程度なのに対し、種類にもよりますが昆虫は可食部が100%で丸ごと食べられるので、廃棄する箇所がないのも利点です。
昆虫の栄養素の半分以上がたんぱく質であり、食物繊維や銅、鉄、亜鉛、マグネシウムなども含まれています。昆虫食は次世代のスーパーフードと呼ばれる、優秀な食材なのです。
(参照:Edible insects)
(こちらの記事も合わせてご覧ください。)
昆虫食が注目される理由とは?安全性や種類について解説
広がりゆく昆虫食!日本の事例を見てみよう
日本では地域により昆虫食の伝統がありましたが、食べる人は減りつつありました。しかし、最近では日本でも急速に昆虫食が普及し始めています。
ここからは、広がりゆく昆虫食の日本における事例を見ていきましょう!
<昆虫食の自動販売機設置の増加>
昆虫食の自動販売機の設置が全国各地に広がっています。都内はもちろん、参入する業者が増えるとともに地方にも設置例が増え、北は北海道、南は九州にまで広がっています。
自動販売機で取り扱われている商品は、コオロギやバッタ、ゲンゴロウ、タガメの素焼きや素揚げをはじめ、チョコレートでコーティングされたものや、オレンジ味やブルーベリー味のコオロギエナジーバーなど。価格は数百円から数千円程度でさまざまです。
自動販売機によってラインナップが異なるので、興味がある人は全国の昆虫自動販売機をめぐるのもおすすめですよ。
<昆虫食文化の文献を現代語訳して電子書籍化>
昆虫食文化の古い文献である「食用及薬用昆虫に関する調査(三宅恒方、大正8年)」を現代語訳し、電子書籍化した例が話題になっています。書籍には全国55種類の食用昆虫と123種類の薬用昆虫が掲載されており、調理法や用途、効果効能、調合法などを詳しく知ることができます。
昆虫は食品としてだけでなく薬としての可能性も秘めており、日本でも昔は漢方として使われていました。昆虫食の文化を知ることで、昆虫食への抵抗感も薄れるかもしれませんね。
<昆虫食商品のバリエーション拡大>
先ほど昆虫食の自動販売機についてお伝えしましたが、実はコンビニでも昆虫食が並ぶ時代になっています。
大手コンビニチェーンでは、国産コオロギパウダーを使用したコオロギクッキーやコオロギプロテインバーを展開。ビターチョコやココア味などで食べやすく、昆虫食とは思えない見た目が特徴です。
また、コオロギせんべいを発売する雑貨ブランドやコオロギチョコを商品化する新聞社が登場するなど、昆虫食の商品化は拡大しています。
さらに昆虫食を扱うカフェもあり、シロップ漬けしたタガメをトッピングしたタガメサイダーやコオロギアイスモナカ、コオロギのペペロンチーノやカイコのクリームパスタなど、多数の昆虫食メニューを提供しています。
昆虫食は「ゲテモノ」というイメージから、日常の食事へと変化を遂げつつあるのです。
昆虫食に抵抗がある人は形のないものからトライするのがおすすめ!
日本での昆虫食の広がりを見てきましたが、昆虫食に興味が湧いてきた人もいるのではないでしょうか。ここ数年で昆虫食が購入できる環境が増え、私たちの日常食として距離が近づいているのを実感するでしょう。
とはいえ、昆虫食に抵抗がある人もいるでしょう。その場合は、クッキーやプロテインバーのような、昆虫の影も形もないものからトライしてみてはいかがでしょうか。
意外なおいしさに、少しずつ抵抗感が薄れていくことでしょう。次世代のスーパーフードと呼ばれる昆虫食、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。