冷凍食品で広がるプラントベースフードの可能性|成長背景や課題も
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冷凍食品で広がるプラントベースフードの可能性|成長背景や課題も

Monday, 14 April 2025

プラントベースフード市場の成長と同時に、冷凍食品市場も急速に拡大しています。その背景にはライフスタイルの変化や冷凍技術の進化、健康や環境意識の高まりがあります。

プラントベースフードと冷凍食品が組み合わさることで、新たな可能性が広がると注目されているのです。

今回は冷凍食品市場の成長背景や、2つの融合による市場拡大の可能性、課題や展望を解説します。

冷凍食品市場の成長背景 

昨今、冷凍食品市場が急速に拡大した背景には、さまざまな要因が関係しています。まずは冷凍食品市場の成長背景を確認していきましょう。

 

<冷凍技術の進化>

かつては解凍後の味の劣化や、栄養価の損失などが懸念されていた冷凍食品ですが、急速冷凍技術の向上によって、品質や風味を維持できるようになりました。

 

また、霜取り防止技術や真空冷凍技術の進化によって、解凍後も高級レストランの味の再現や、栄養価を最大限に保つことも可能となっています。

 

こうした技術革新による信頼性が、冷凍食品市場の拡大につながっています。

 

<ライフスタイルの変化> 

現代では共働き世帯や単身世帯が増加し、自炊の時間を確保するのが難しくなり、簡便性の高い食品の需要が拡大しています。

 

仕事や育児で忙しい家庭では、調理の手間を減らし、簡単に食べられる冷凍食品のニーズが高まっているのです。

 

また、総務省の調査によれば、日本の単身世帯は増加しており、2040年には全世帯の4割程が単身世帯になると予測されています。

 

一人分の料理を作るのは手間がかかるため、簡単に調理できる冷凍食品が選ばれる傾向にあります。

 

<コロナ禍の影響> 

コロナ禍をきっかけにリモートワークやフレックスタイム制度が普及し、自宅で手軽に食べられる冷凍食品のニーズが拡大しました。

 

外食の機会が減り、自宅で本格的な食事を取る選択肢として冷凍食品が注目されています。これによって高級レストランの冷凍食品なども急速に普及しました。

 

<食品ロス対策>  

食品ロス問題への関心が高まり、冷凍食品の保存性の高さが評価されています。冷蔵保存の生鮮食品は賞味期限が短く、使い切れずに廃棄されることが多いのに対して、冷凍食品は長期間保存できるため、計画的に消費でき食品ロス削減につながるのです。

 

(参考:https://shunkashutou.com/column/oz_frozen-food-demand/

冷凍食品との融合でプラントベースフードの成長が期待される理由 

冷凍食品市場の成長背景を見てきましたが、プラントベースフード市場も健康志向や環境意識の高まりを背景に急速に拡大しています。

 

冷凍食品との融合によって、さらなる成長の可能性が期待される理由を見ていきましょう。

 

<消費者ニーズの変化> 

冷凍食品はこれまで「調理の手軽さ」や「保存性」が重視されていました。しかし、昨今の健康志向の高まりにより、調理の手軽さや保存性に加え、栄養価の高いヘルシーな冷凍食品の需要が高まっています。そこで注目されているのがプラントベースの冷凍食品です。

 

植物由来で低カロリー・高たんぱく質のパスタや、保存料や添加物を抑えたナチュラル系の冷凍食品、オーガニック野菜を使用した冷凍スムージーなどが人気を集めています。

 

(参考:冷凍食品の進化、健康志向が生む新市場のトレンド

 

<冷凍食品との相性の良さ> 

プラントベースフードは冷凍食品との相性の良さが挙げられます。基本的に保存料を使用していないものが多いため、長期保存できる冷凍食品に適しているのです。

 

また、冷凍することでプラントベースフードの鮮度を長く保ち、食品ロスを削減できます。環境負荷を軽減して生産するプラントベースフードの理念に適合しているといえるでしょう。

さらに栄養価の高いプラントベースフードが、おいしく簡単に調理できる点も冷凍食品ならではの魅力です。

 

<多数の食品メーカーがプラントベースフードの冷凍食品を開発> 

多くの食品メーカーがプラントベースフードの冷凍食品を開発し、市場を賑わせています。

例えば、エンドウマメ由来の冷凍ハンバーグや、タコス用ひき肉、ソーセージパテなどの代替肉をはじめ、ダイズミートを使用した餃子やシュウマイ、小籠包、春巻きなどの冷凍点心もあります。

 

さらに、動物性原料不使用のピザやパスタ、ラザニアなどの洋食系から、ジェラート、豆乳クリーム大福、ドーナツなどスイーツ系の冷凍食品など盛りだくさんのラインアップです。

 

オンラインストアでの販売が多いですが、スーパーやコンビ二でもプラントベースフードの冷凍食品の取り扱いが増えつつあります。

 

(参考:https://www.beyondmeat.com/en-US/

プラントベースフード×冷凍食品の課題と展望 

プラントベースフードは冷凍食品と組み合わせることで、さらなる市場拡大が期待されていますが、その一方で価格が高めである点や、認知度の向上、消費者教育の課題を抱えています。

 

動物性食品と比較して生産コストがかかることが価格に影響しているため、生産工程の効率化などの解決策が必要です。

 

また、プラントベースフードに対して物足りないイメージを持つ人も一定数いるため、男性でも食べ応えがあり満足感のあるプラントベースフードの冷凍食品の開発が求められています。

 

今後、技術革新による味や食感の向上、価格の低下に伴い消費者が試しやすくなることによって、プラントベースフード×冷凍食品の市場はさらに成長すると考えられています。

 

(参考:プラントベース食品のイメージは?消費者の期待と気になるポイント)

プラントベースフードは冷凍食品の重要なカテゴリーとして成長 

冷凍食品市場は、ライフスタイルの変化や技術革新を背景に拡大しており、その中でプラントベースフードも重要なカテゴリーとして成長しています。

 

あわせて読みたい: プラントベースフードで広がる食の選択肢|食のダイバーシティに対応

 

大手食品メーカーもプラントベースフードの冷凍食品の開発に注力しており、選択肢はますます広がっていくことでしょう。ぜひ一度、プラントベースフードの冷凍食品を試してみてはいかがでしょうか。

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