持続可能な世界を目指して、地球におけるさまざまな問題を解決するために掲げられたSDGs。日本でも関心が高まり、あらゆる分野で取り組みを進めています。そのひとつが日本のスポーツ業界の代表ともいえる「野球界」です。
野球界ではバットの生産・消費量が多く、長年問題視されてきました。しかし最近では折れたバットのリサイクルが広がっており、SDGsにつながるとして注目されています。今回はSDGsに貢献する、折れたバットのリサイクル事例を解説します!
野球界ではプロアマ問わずたくさんのバットが消費されています。その数はなんと、国内だけでも年間約10万本です。
国産のバットに使われている主な素材は「アオダモ」の木です。アオダモの木はバットが作れるほどの大きさに育つまで、およそ70年~80年かかるといわれています。そのため、アオダモの保護育成にも力を入れなければなりません。
野球界ではアオダモの資源育成のために、折れたバットに着目しました。折れたバットを再利用して新たな製品を生み出し、その売上をアオダモの資源育成に使用するという仕組みを構築したのです。
折れたバットの活用法というと、まずは記念品としてプレゼントや展示に使う方法があります。一部のプロ選手は、折れたバットをテーピングで補修し、キャンプでファンにプレゼントするといったこともあります。また、サインを書いてスポーツ用品店に展示するというケースもあるといいます。
しかしこれはすべてのバットでできる活用法ではなく、かつて折れたバットはほとんど廃棄処分になっていました。そのためSDGsの観点からも資源を循環利用し、アオダモの植樹につなげるといった取り組みが生まれたのです。
(参照:折れた木製バットはどうなる…? “箸だけじゃない”意外な再利用方法とは)
折れた野球バットは具体的にどのような製品に生まれ変わっているのでしょうか。ここからはSDGsに貢献する折れた野球バットのリサイクル事例を紹介します!
折れたバットは、かつてはほぼ廃棄処分されていたことに驚いた人も多いかもしれません。しかし、今回紹介したリサイクル品のように、最近は折れたバットが新たな製品として生まれ変わっています。
折れたバットの再利用は、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」のターゲットにある、廃棄物の削減や資源の消費を抑えることにつながる取り組みです。
また、売上げの一部をバットの素材となる木の植樹活動に寄付しているのも重要なポイントです。私たちは折れたバットのリサイクル品を購入することで、資源育成を応援できます。
ぜひ、折れたバットのリサイクル品を使用して、野球界の発展とSDGs達成に貢献していきましょう。
(参照:折れたバットを箸に再利用。日本のリサイクル活動が米国で話題に。)
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