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BLOG -SDGs and Sustainability

倉敷市におけるSDGsの取り組み|高梁川流域圏の事例も調査

Tuesday, 14 January 2025

岡山県・倉敷市は瀬戸内海に面した自然豊かな環境と、温暖な気候に恵まれています。江戸時代からの街並みが残る「美観地区」や瀬戸大橋など、美しい景色を楽しめる観光地としても人気です。

そんな倉敷市は、環境や地域の持続可能な発展にも力を入れており、特に高梁川流域圏の取り組みが進展しています。

今回は「SDGs達成のための、地域の取り組み」をテーマに、高梁川流域圏を含めた倉敷市のSDGsの取り組みを解説します。

「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」に選ばれた倉敷市 

倉敷市は環境・社会・経済の分野での課題解決に向けてSDGsに関する取り組みを推進しているとして、令和2年7月に内閣府より「SDGs未来都市」に選定されました。

 

また、SDGs未来都市の中でも先導的な取り組みを行っていることから「自治体SDGsモデル事業」にも選ばれています。中でも高梁川流域圏の発展がSDGs達成への優れた取り組みの結果であるとして、評価されています。

 

これらの選定を受け倉敷市では、「SDGs未来都市計画」を策定しました。多様な人材が活躍し、自然と共存する持続可能な流域暮らしを目指し、2030年のあるべき姿や課題への取り組みを示しています。特に高梁川流域圏と連携して持続可能な都市づくりを推進していくとしています。

 

具体的には、高梁川流域圏の急激な人口減少の対応策や災害に強いまちづくり、高梁川流域のごみ削減や生態系の保全、地域産業を担う人材育成や人材確保、観光振興の推進などに重点を置いています。

 

(参考:https://www.city.kurashiki.okayama.jp/36487.htm

https://www.city.kurashiki.okayama.jp/secure/133599/kurashikishi_sdgsmiraitosikeikaku_dai2hann.pdf)

SDGs達成に向けた倉敷市の取り組みをチェック! 

倉敷市では、これまで環境や地域の持続可能性を実現するためにさまざまな取り組みを行ってきました。ここからは高梁川流域圏を含む、倉敷市のSDGsの取り組みを見ていきましょう。

 

<地球温暖化対策の推進> 

倉敷市は2050年までに二酸化炭素の排出量ゼロを目指す、「ゼロカーボンシティ」への挑戦を宣言しています。

 

市民や団体、事業者などと協力し合い、脱炭素社会を達成するために温暖化対策を推進中です。主に太陽光発電機やEV充電装置の設置、省エネ機器の導入などを実施しています。

 

また、高梁川流域市町の家庭に温暖化対策を推進するため、家庭向けパンフレットの「高梁川流域カーボンニュートラルナビ」を作成しました。

 

倉敷市の公式サイトで無料ダウンロードできる仕組みです。温暖化対策の重要性を呼びかけ、家庭ですぐに取り組めるアクションを掲載しています。

 

(参考:https://www.city.kurashiki.okayama.jp/38335.htm

https://www.city.kurashiki.okayama.jp/hukyu/)

 

<災害に強く安心して暮らせるまちづくり> 

倉敷市では南海トラフなどの大規模地震に備えて防災・減災化を目指し、災害に強く安心して暮らせるまちづくりを目指しています。

 

公共建物や排水機場の新築事業・改修工事では、耐震対策や都市型水害対策を考慮することが必要です。

 

例えば地域の小学校に設置する非常用発電機の基礎上げや盤の固定強化などを行っています。また高梁川流域圏では、地域の地区防災計画や防災訓練の実施に取り組んでいます。

 

(参考:https://www.city.kurashiki.okayama.jp/38335.htm

株式会社 中本屋工務店.)

 

<福祉サービスの拡充> 

倉敷市では、人に優しく誰もが利用しやすい施設を目指し、バリアフリーユニバーサルデザインを推進しています。

 

倉敷市交通バリアフリー基本構想を策定し、重点整備地区に指定された美観地区では無電柱化を実現し、景観を配慮した歩行区間の明確化や車両の通行規制などを行いました。他にも、電気設備における人感センサーの導入なども実施しています。

 

(参考:https://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/bf/design_activities/pdf/district/22.pdf

https://www.city.kurashiki.okayama.jp/38335.htm)

 

<資源の循環利用>

倉敷市では、長く使用できる再生可能な資源の活用を促進し、廃棄物の資源化や資源の循環化を図る取り組みを行っています。

 

例えば建物の解体工事などで排出されるがれきや石類(コンクリート・レンガなど)をリサイクルした、「再生砕石(クラッシャーラン)」が挙げられます。

 

再生砕石は、駐車場の路盤材や空き地の雑草対策などに使用される資材です。再生砕石として活用することで、産業廃棄物を減らし、資源の保全に貢献しています。

 

(参考:https://www.city.kurashiki.okayama.jp/38335.htm)

 

<地元の竹素材を使った持続可能な家具づくり> 

倉敷市の高梁川流域には、地元の竹林から伐り出した「孟宗竹」を素材として使用し家具づくりをする企業があります。

 

竹は成長スピードが速く、伐採しても植え直す必要がない持続可能な素材です。家具をつくる過程で出る、竹の表皮は、オイル塗料や浴用化粧品に使われるほか、枝葉は土壌改良剤の原料に活用するなど、自然の恵みを余すことなく利用できます。

 

地元の自然の恵みで美しい家具が生まれ、地域経済が動き、地域住民の幸せにつながるという循環型社会を築く取り組みです。

 

<高梁川流域でSDGsアクションフェアを開催> 

倉敷市と高梁川流域圏の市民や企業、団体が協力し、倉敷市のショッピングモール内でSDGsアクションフェアが開催されました。

 

展示やワークショップ、販売を通して高梁川流域のSDGs活動を楽しく紹介しました。「生活と学び」「海と川と森」「モノづくりと仕事」の3つのテーマに分けて、それぞれのブースでSDGsを体験できるというイベントです。

 

地元の古材を再利用してフラワーベース(花瓶)を作るワークショップや廃棄デニムを使った雑貨の販売など、体験や買い物を通してSDGs達成への行動を促進する機会を提供しています。

 

(参考:https://www.pref.okayama.jp/uploaded/attachment/374915.pdf)

環境と地域の持続可能性を大切にする倉敷市のSDGsに注目! 

倉敷市は、伝統的な街並みと大自然の美しい景観を守り、行政と企業、市民が協力し合ってSDGsに取り組んでいます。環境と地域の持続可能な発展を目指す倉敷市に今後も注目してみてはいかがでしょうか。

 

あわせて読みたい: SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」世界の現状と対策

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