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【SDGsとルアー】海の環境保全につながる次世代の釣り具とは
Thursday, 09 November 2023
ルアーによる海洋汚染問題の解決策として生まれたのが、SDGs14「海の豊かさを守ろう」につながる「海に配慮したルアー」です。今回は、従来のルアーが海洋汚染の原因とされている理由や、海の環境保全につながる次世代のルアーをご紹介します!
従来のルアーは海洋汚染の原因に?
ルアーはくり返し使えることから、一見エコでサステナブルに感じられます。しかし、釣りをしているとルアーが海底の岩や海藻に引っかかり、釣り糸を切らなければならないケースも少なくありません。その場合、当然ながらルアーは水中に残ってしまいます。
従来のルアーは主にプラスチックや鉛で作られているものが多く、これらは生分解できない素材です。放置されたルアーは海中を漂い岩礁などに当たると細かく砕け散って、海を汚したり魚が飲み込んでしまうといった問題が生じているのです。
プラスチック製の場合、最終的にマイクロプラスチックとして魚の体内に入りこみ、その魚を人間が食べてしまうといった危険性もあります。
海の環境保全につながる次世代のルアーとは?
海洋汚染や海の生物への影響を防ぐために、最近では海に配慮して作られたルアーが登場しています。生分解できるのが特徴で、海中で失くしてしまった場合でも海洋汚染につながりません。
ここからは「SDGs14海の豊かさを守ろう」にもつながる次世代のルアーはどんな素材でできているのか、チェックしていきましょう。
鉄製のルアー
海への影響を最小限に抑えるために、鉛ではなく「鉄」を原料としたルアーです。鉄は錆びて自然に還るという特徴があるため、鉛のように海中に残り続けることがない素材です。
また鉄は鉛よりも比重が軽いため、同じ重さのルアーを作ると鉛よりも少しシルエットが大きくなる特徴があります。鉄は鉛に比べて硬いため、加工がしにくく曲線を作るのが難しいとされてきました。
しかし、研究を重ねた結果、魚の動きに見えるようなカーブの角度が実現できたといいます。
また、ルアーはカラーリングも重要なポイントです。魚の目を引くような光沢感を出すために下塗りを施し、反射材を密着させてからカラーリングを何層にも重ねています。
カラーリングの工程は手作業でおこなっているため、限られた職人にしかできないとされている、こだわりの詰まったルアーです。
さらに良いところは、パッケージを環境に優しい紙素材にしている点です。ルアーは釣りの現場で袋を開けて使うことも多いため、プラスチックの袋が風で飛ばされてしまうケースがよくあります。こうした問題を考慮して、パッケージも環境に配慮しているのがポイントです。
(参照:海に配慮した釣り具 【SDGs特集】)
魚も人も食べられる魚肉のルアー
魚だけでなく、人間も食べられる魚肉のルアーが注目を集めています。従来のルアーには、食べるという発想はありませんでした。
しかし、ルアーによる海洋汚染問題を改善したいと考えた老舗のかまぼこ店が、魚も人間もおいしく食べられる、次世代の魚肉ルアーを開発したのです。
長い年月で培ってきた魚肉の加工技術を駆使して、活きえさと疑似えさの要素を取り入れながら「腐らない・臭わない・長期間保存が効く」といった魚肉ルアーに仕上がっています。えさ特有の臭いがなく、人間もおいしく食べられる風味が特徴です。
また、子どもでも簡単に針がつけられるようにできています。ぷるぷるとした弾力と耐久性があり、魚が泳ぐ姿を再現できるのも魅力。海に残ってしまっても魚のえさとなり、生分解されるため安心です。
海に配慮したルアーを選んで海洋環境を守ろう!
従来のルアーはプラスチック製や鉛製が多く、これらは生分解できないため海中で失くしてしまった場合、海に残り続けてしまいます。さらに細かく砕けて水質や生態系に影響を与える可能性があるため、ルアーは海に配慮したものを選ぶのがおすすめです。
今回紹介した鉄製ルアーや人間も食べられる魚肉のルアーなら、自然に分解できるため従来のルアーで起きていた問題を解決に導きます。
海に配慮したルアーを選ぶことは、SDGs14「海の豊かさを守ろう」にもつながるアクションです。釣りを楽しむ際にはぜひ、海に配慮した次世代のルアーを選んでみてはいかがでしょうか。
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