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食品におけるサステナビリティ|食の問題と私たちができること

Friday, 15 December 2023

昨今「サステナビリティ」という言葉をよく耳にするようになりました。私たちが生きていく上でなくてはならない食品においても、サステナビリティが求められています。その背景にあるのが、食に関するさまざまな問題です。

今回は「食品におけるサステナビリティ」をテーマに食の問題や私たちができることを解説します。

食に関するさまざまな問題

食品におけるサステナビリティが求められるようになった背景には、フードロスや食糧危機、生産過程での環境負荷などさまざまな理由があります。具体的にどのような状況に置かれているのか、詳しく見ていきましょう。

食品ロス


世界では、生産された食品の約3分の1にあたる年間約13億トンが廃棄されていると報告されています。また、日本の食品ロス量は年間522万トン毎日10トンの大型トラック約1,430台分を廃棄している状況です。

1人あたりで換算すると、毎日おにぎり1個分の食品を捨てていることになります。しかも日本を含む先進国で食品が大量に廃棄されている一方で、深刻な飢えや栄養不足で苦しむ途上国の人々は、約7.7億人いるという食の不均衡も起きているのです。

加えて食品ロスはごみとして焼却処分されるため、焼却時に温暖化の原因となる二酸化炭素が大量に排出されることも問題視されています。

(参照:食品ロス削減関係参考資料)

人口増加や気候変動による食料不足


2022年時点で世界の人口は80億人を超えており、2050年には97億人、2080年代には約104億人に達すると予測されています。そして、人口増加に伴い将来的に慢性的な食料不足が起きると懸念されているのです。

また、気候変動による異常気象によって世界では既に農作物が育たなくなるなどの事態が発生しているため、温暖化を抑えない限り今後さらなる食料不足に陥る恐れがあるといわれています。

国連では世界全体で2050年までに2012年の水準よりも50%多く食料を生産する必要があると呼びかけており、そのためにもサステナビリティに配慮した食料生産システムの構築が求められています。

(参照:World Population Prospects 2022: Summary of Results)
(参照: FAO 「食糧と農業の未来 - トレンドと課題(The future of food and agriculture – Trends and challenges)」の概要)

生産過程での環境負荷


食品を生産する過程でも環境負荷が生じているという事実があります。特に問題となっているのが、工業型の畜産です。

高度経済成長や多様な食文化が発展すると共に肉の需要が高まり、広大な面積の森林を破壊して大量の家畜を集約させ飼育する方式に変化していったのです。それにより、広大な土地や森林が奪われ、生物多様性の損失や膨大な量の水、家畜のエサになる飼料などが失われるなどの問題が深刻化しています。

また、家畜による温室効果ガス(二酸化炭素やメタンガス)の排出量は世界の温室効果ガス排出量の約14%を占めている状況です。さらに家畜の排泄物が水路に排出されることで、悪臭や水質汚染などの環境問題も発生しています。

(参照: 畜産環境問題とは)

食品のサステナビリティに向けて私たちができること

食べ物が当たり前のように手に入る先進国では、食料不足が起こる未来は想像がつかないかもしれません。しかし、世界に目を向けてみると実際に飢えや栄養不足で苦しんでいる人がおり、食の問題は深刻化しています。

食品のサステナビリティを目指すには、食品産業に携わる人だけでなく、消費者である一人ひとりが行動を変えていく必要があります。ここからは、私たちが日常生活の中でできることを紹介していきます。

必要な分だけ購入する


食材は買い過ぎないように気をつけ、必要な分だけ購入するようにしましょう。そのためには、「特売で安いから」という理由だけで買わないようにするのも大切です。

また、贈答品の缶詰など食べ切れないものに関しては、フードバンクを活用して食べ物を必要としている人へ寄付すると良いでしょう。

食べ残しをしない


料理は食べ残さないのが基本です。自炊して食べる場合には作り過ぎに注意し、余ったら冷凍保存するなどの工夫をしましょう。

また、外食の場合には食べ切れない料理は持ち帰りにしてもらうのがおすすめです。食材や季節によっては持ち帰り不可の場合もあるため、お店の人に確認してみましょう。

有機栽培(オーガニック)の食品など環境に配慮して作られたものを選ぶ


有機栽培(オーガニック)の食品などは、農薬や化学物質を使用せずに作られたものです。また、プラントベース(植物由来)の食品も、動物性食品に比べて温室効果ガスの排出量が少なく、土地や水などの使用量も抑えられるなど環境負荷が低い傾向があります。環境に配慮して作られた商品を選ぶことで、温暖化を抑え地球環境を守ることにつながります。

植物工場で生産されたものを選ぶ


植物工場では、レタスなどの葉物野菜やミニトマトなどの果菜類が生産されており、グリーングロワーズのレタスもそのひとつです。LEDなどを利用しているため、天候に左右されずに育てられ計画的に出荷できます。

必要なときに必要な分だけ出荷できるため、供給過多による廃棄を防げるのがメリットです。また、必要最低限の水と栄養で育てられるため、水資源の消費を抑えられます。

※グリーングロワーズのレタスについてはこちらをご覧ください

(参照:THE TERRABASE 土浦についてのご紹介です)

食品のサステナビリティを目指して、できることから実践してみよう!

これ以外にも地元や被災地で作られた食材を選んだり、賞味期限が近い物や規格外品などの食品を選んだりするのも、サステナビリティにつながるアクションです。地産地消は地元農家を応援するほか、運搬にかかるCO2排出量の削減にも貢献します。

食の問題を解決し、食品のサステナビリティを目指すためにも、ぜひ自分にできることを実践していきましょう!

あわせて読みたい: 環境に優しい食べ物を選ぶには?産地や容器にも注目しよう

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