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BLOG -Circular Economy and Environment

自動車の廃材から生まれるアップサイクル製品を見てみよう

Thursday, 14 March 2024

廃棄処分されるものに新たな価値をつけて、別のものに生まれ変わらせるアップサイクル。エネルギーを抑えて廃棄量を減らせることから、自動車の廃棄材もアップサイクルされる取り組みが広がっています。

今回は自動車の廃材が利用されるようになった背景や、自動車の廃材から生まれるさまざまなアップサイクル製品を紹介します!

自動車の廃材がアップサイクルされるようになった背景

自動車は1台におよそ3万個のパーツが使われていて、製造過程やメンテナンス作業、廃車になった際にはさまざまなパーツの廃材が発生します。

樹脂部品の多くはリサイクルされていますが、燃料に戻す「サーマルリサイクル」という方法に限られていました。具体的には廃棄物を燃やし、その際に発生する熱エネルギーを回収して燃料として再利用する方法です。

しかし、サーマルリサイクルは廃棄物を燃やすため、ダイオキシンを含む有害物質や二酸化炭素(CO2)が排出されてしまう点が問題とされてきました。また、リサイクルできないものは、ASR(シュレッダーダスト)として埋め立て処分をしている現状があります。

燃料としてのリサイクルや埋め立て処分をする前に、もう一度廃棄資源の価値を見直し、新たな製品に生まれ変わらせるアップサイクルの取り組みがスタートしたのです。

廃棄物の抑制や有害物質・CO2の排出を抑え、環境負荷を低減できるアップサイクルの取り組みが広がっています。

(参照:
https://www.ngp.gr.jp/upcycle/
https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005310989_00000)

自動車の廃材を活用したさまざまなアップサイクル製品

シートベルトやエアバッグ、ヘッドランプやタイヤチューブなどの廃材から、実にさまざまな種類のアップサイクル製品が生まれています。

ここでは、自動車の廃材を活用したアップサイクル製品には、どんなものがあるのか見ていきましょう。

<ヘッドランプから生まれたサングラス>

従来は燃料としてサーマルリサイクルされていた、廃棄ヘッドランプをアップサイクルしたサングラスです。ポリカーボネート素材のレンズは、軽量で丈夫な点が特徴。透明度もあり、機能性と耐久性の高いおしゃれなサングラスに生まれ変わっています。

<タイヤチューブを再利用したバッグ>

自動車の廃タイヤのチューブをアップサイクルしたバッグです。トートバッグをはじめ、ボディバッグやショルダーバッグ、ビジネスバッグなど、さまざまな種類のバッグに生まれ変わっています。

製品の縫製は、日本の熟練の職人が一つひとつ手作業で行っていて、一つの製品に半年~2年の年月をかけて作られているのもポイント。一つひとつ素材が異なるため、唯一無二のデザインで価値の高いバッグに仕上がっています。

<エアバッグとシートベルトから生まれた薪バッグ>

廃車になった自動車のエアバッグとシートベルトを活用した、薪を入れるためのアップサイクルバッグがあります。エアバッグは、事故の衝撃を軽減するために装着されているため、事故がなければ使われることはありません。

そのため、新品の状態で廃棄されることが多いといわれています。そんなきれいな状態のエアバッグは、強度が高い素材で作られているため、薪を入れるのにぴったりです。持ち手にはシートベルトを採用し、より丈夫で肩にかけて持ち運びやすく作られています。

(参照:https://www.ngp.gr.jp/upcycle/)

<シートカバーから生まれた遊べるクッション>

自動車の部品交換用で保管され、日の目を見なかったシートカバーを活用したクッションがあります。

一般的なクッションではなく、四角や三角などさまざまな形状をしていて、大型ブロックのように遊べるのが特徴。座ったり積み上げたり、子どもが自由な発想で遊べるのが魅力です。

上質なシートカバーを使って熟練の職人の技術で作り上げることで、価値あるクッションにアップサイクルされています。

<シートベルトの端材を活用したペンケース>

シートベルトの生産過程で発生する端材をアップサイクルしたペンケースです。汚れ防止のためにシリコンコーティングされたシートベルトの素材に、高品質なジッパーを組み合わせている点がポイント。

汚れにくく形が崩れにくいため、長期間美しいデザインを保つことができます。また、黒のイメージが強いシートベルトですが、スポーツカーは赤のシートベルトを使用しているなど、車種によって異なります。

カラーから車種を想像するなどの楽しみが持てるのも魅力です。

自動車の廃材から生まれるアップサイクル製品は高品質!

自動車の廃材は燃料として再利用する「サーマルリサイクル」が多いですが、有害物質や二酸化炭素を排出させてしまう問題があります。

アップサイクルは廃棄物を削減できる上、有害物質や二酸化炭素の排出を抑制できるのがメリットです。

自動車の廃材から生まれるアップサイクル製品は、サングラスやバッグ、クッション、ペンケース、名刺入れなどさまざまなアイテムがあります。素材の特性を生かした高品質なものが多いのが特徴です。

ぜひ、自動車の廃材から生まれるアップサイクル製品を選んで長く大切に使い、環境負荷を軽減していきましょう。

あわせて読みたい: 持続可能な社会とは?『大量生産・大量消費』の問題について解説

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