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世界の青少年のメンタルヘルスに気候変動が与える影響

Monday, 29 November 2021

今、世界では気候変動によるさまざまな災害が起こっています。熱波による大規模な山火事や豪雨災害、干ばつなどが相次ぎ、たくさんの自然や動物、人の命が奪われているのです。

また、それだけでなく気候変動は私たち人間のメンタルヘルスにまで深刻な影響を及ぼしつつあると言われています。

そこで今回は、気候変動が世界の青少年のメンタルヘルスに与える影響や対処法について、詳しく解説していきます。今、世界では気候変動によるさまざまな災害が起こっています。熱波による大規模な山火事や豪雨災害、干ばつなどが相次ぎ、たくさんの自然や動物、人の命が奪われているのです。

また、それだけでなく気候変動は私たち人間のメンタルヘルスにまで深刻な影響を及ぼしつつあると言われています。

そこで今回は、気候変動が世界の青少年のメンタルヘルスに与える影響や対処法について、詳しく解説していきます。

気候変動が与える影響にはどのようなものがある?

気候変動が与える影響は、大気汚染や食糧不足、感染症の蔓延といった健康被害だけではありません。人間の心や行動にまで影響を及ぼしていることが明らかになっているのです。一体どういうことなのか、詳しく見ていきましょう。

自然災害の後に受ける心的外傷ストレス

もしも自分が津波で家を流されたり、土砂崩れで貴重な財産を奪われたり、仕事を失ったりしたら、大きな心的ストレスを受けることは容易に想像できるのではないでしょうか。また、大切な家族や知人が亡くなることの精神的ダメージは計り知れません。

このようにメンタルに影響を受けるのは大人に限りません。子供のメンタルも大きな影響を受けてしまいます。実際に米国で行われた研究で、4回のハリケーンを経験した子ども1700人を追跡調査したところ、半数が心的外傷後ストレス障害(PSTD)を発症。そのうち10%の子どもは、症状が慢性化したという結果が出ました。

気候変動が引き起こす災害によって受けた喪失感やトラウマは、不安やうつの原因にもなるのです。

・ハリケーンを経験した子どもの調査について

暴力や自殺率の増加

地球温暖化が問題視されている中、気温が上昇すると人々の幸福度が低下し、自殺率が増えるといった驚きの論文が発表されました。2017年の米国カリフォルニア大学バークレー校の研究によると、インドでは気温上昇の影響で農業が被害を受け、借金に苦しんだ結果過去30年間で6万人の農業従事者が自殺したと言われています。

また、2018年に発表されたスタンフォード大学の分析によると、暑い時期は抑うつ傾向になる人が増えやすいほか、2050年までの間に暑さが原因で自殺する人の数は、米国とメキシコを合わせて9000人~4万人増えると予想されています。

加えて、気温が上昇すると家庭内暴力などの対人暴力が増加する傾向になることも、アメリカの研究チームにより報告されているのです。

・インド農業従事者の自殺人数について
・気温上昇による自殺率の増加について
・気温上昇と暴力の増加について

地球環境に対する慢性的な恐怖心『エコ不安症』

気候変動がメンタルヘルスに与える影響の中に、『エコ不安症』というものがあります。
エコ不安症とは、地球環境に対する慢性的な強い恐怖心のことです。『気候不安症』と呼ばれることもあり、環境問題に対して不安や無力感、絶望感や罪悪感などを強く感じる状態を表しています。

2020年に米国の精神医学会が行った調査では、国民の約62%が「環境問題への不安を感じる」と答えました。特に若い世代の間では、地球の危機的状況を踏まえた観点から、子どもを産まないという選択肢をとる人も増えています。環境破壊が進む世界に子どもを産むのは無責任だと感じているのです。

また、絶滅危惧種の増加や森林伐採などの環境問題を、個人ではコントロールできないととらえ、無力感に陥ってしまう人も多いと言います。エコ不安症から不眠症やうつ状態になってしまうこともあり、メンタルヘルスに与える影響は大きいと言えるでしょう。

・出産をあきらめる人について
・2020年の米国の精神医師会が行った世論調査について
・環境問題に対して無力さを感じてしまうことについて

エコ不安症への対処法とは?

エコ不安症は医学的に認定された疾患ではないため、治療を施すものでもなければ治癒するものでもないと言います。地球の危機的状況を知り、気持ちが落ち込んだり不安になったりするのは人間として自然な反応だからです。とは言え、絶望感や無力感を持ち続けながら過ごすのは辛いですよね。

では、エコ不安症になった時にはどうすれば良いのでしょうか。ここでは対処法についてお伝えしていきます。

エコ不安症は医学的に認定された疾患ではないため、治療を施すものでもなければ治癒するものでもないと言います。地球の危機的状況を知り、気持ちが落ち込んだり不安になったりするのは人間として自然な反応だからです。とは言え、絶望感や無力感を持ち続けながら過ごすのは辛いですよね。 では、エコ不安症になった時にはどうすれば良いのでしょうか。ここでは対処法についてお伝えしていきます。

気候変動に対して、不安や恐怖心があるということは、既に環境問題を意識しているということ。ですから、これ以上不安を増幅させないよう、ネガティブなワードで始まる記事や絶望的なタイトルのニュースなどは、一時的に見ないようにしましょう。

不安や恐怖心をポジティブなエネルギーに変えられる時もありますが、心が疲れている時にはそれが難しいこともあるのではないでしょうか。自分の心の状態と向き合ってみることをおすすめします。

解決策だけに目を向け行動に移してみる

エコ不安症は、自分には何もできないと思えば思うほど無力感に苛まれ、不安が強くなってしまいます。ですから、絶望的な未来を想像するのではなく、「どんな未来を作っていきたいか」を考え、自分にできることから行動に移してみましょう

例えば、移動手段に車は使わず、電車などの公共交通機関を使うことで、二酸化炭素の排出を減らすことができます。また、環境に配慮して生産された食べ物や衣服を選択するのも良いでしょう。

日々の何気ない行動の中で、環境にやさしい選択をするだけでも、問題への解決に役立っているということを覚えておいてくださいね。

エコ不安症を認識して自分の気持ちとうまく付き合っていこう

気候変動や環境問題はすぐに解決できるものではありません。だからこそ、自分の心に不安な気持ちが生まれたら、焦らずにうまく付き合っていくことが大切です。

心が元気な時には危機感をポジティブなエネルギーに変えることができるもの。そんな時には個人で動くだけでなく、同じ意識を持った人が集まるグループに属し、清掃活動などの社会貢献運動に取り組むのもおすすめです。行動に移すことで、未来を良い方向に変えていると実感でき、不安な気持ちを緩和することができるでしょう。

まずは、自分の気持ちを大切にし、できることからひとつずつ始めてみてはいかがでしょうか。

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