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カーボンフットプリントとは?目的や取り組み、課題を解説

Monday, 15 August 2022

カーボンフットプリントとは、環境問題を考えるための指標のひとつ。世の中のすべての商品やサービスは生産から廃棄までの間に多くの温室効果ガスを排出しています。その温室効果ガスの量を見える化したものがカーボンフットプリントです。

今回はカーボンフットプリントの目的や取り組み、課題を解説します!

カーボンフットプリントとは? 

カーボンフットプリントとは、商品の原材料の調達から製造、流通・販売、保管、廃棄までの間に排出した温室効果ガスをCO2(二酸化炭素)に換算し、数値化する仕組みのことをいいます。

原材料を調達する段階で出たCO2、流通や販売で出たCO2、保管の際に出たCO2…というようにそれぞれの工程で出た温室効果ガスを合算し、CO2の総排出量を商品に記載した表示のことも、カーボンフットプリントと呼びます。

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カーボンフットプリントの目的

カーボンフットプリントは何を目的として始まったのでしょうか。そもそも温室効果ガスがどれだけ排出されているのか、私たちが目で確かめることはできません。そのため商品の生産や流通の過程で多くのCO2が排出されていたとしても、それを実感することは難しいでしょう。

そこであらゆる商品・サービスのCO2の排出量を見える化することで、メーカーなどと消費者の間で気づきを共有し、CO2排出削減を進めることがカーボンフットプリントの目的です。

商品を買う際にCO2の排出量を知る機会ができるので、低炭素の商品を選ぶよう人々に意識を変えてもらうことも狙いとしています。

脱炭素社会の実現を目指すには、一人ひとりの行動を促すことが不可欠です。カーボンフットプリントはその助けになると期待されています。

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カーボンフットプリントの取り組み

ここではカーボンフットプリントの取り組みについて見ていきましょう。

<イギリスで始まったカーボンフットプリント>

カーボンフットプリントは英国規格協会が「PAS2050」という規格を創設したことが発祥となっています。

複数の企業でカーボンフットプリントの実証実験を行った後、2007年にポテトチップスなどの食品やシャンプーなどの日用品で、世界初のカーボンフットプリントラベルが表示されました。

それ以降カーボンフットプリントの普及が進み、2010年にはラベルが表示された商品の売上げが年間20億ポンドに上ったと推測されています。このラベルはオーストラリアやニュージーランドでも使用されています。

その後、カーボンフットプリントの考え方は欧米や日本にも広まり、各国が独自に規格を作っていきました。さらに国際規格としてISO/TS14067が定められ、それに基づいて取り組みが進められています。

(参照:カーボンフットプリントとは

<日本での取り組み状況>

日本では2009年からカーボンフットプリント制度試行事業が行われ、現在はSuMPO環境ラベルプログラムとして運営されています。このプログラムに参加している企業は現在約300社。プログラムでCFP(カーボンフットプリント)マークの表示ができる認定を受けた商品・サービスの件数は、800件以上となっています。

(参照:SuMPO環境ラベルプログラム|一般社団法人サステナブル経営推進機構

カーボンフットプリントの課題

カーボンフットプリントの課題のひとつは、CO2排出量の算出にかかる手間とコストに対しての効果の低さです。

日本ではまだまだカーボンフットプリントの認知度が低く、あまり効果が出ていないのが現状です。カーボンフットプリントのラベルが表示された商品が少ないことも一因です。

ラベルのついた商品が増えれば認知度も上がると考えられますが、消費者は環境意識だけでなく価格や品質などさまざまな基準で商品を選びます。そのためカーボンフットプリントの表示が果たして商品を買ってもらうことにつながるのか、疑問の声もあります。

しかし、カーボンフットプリントはCO2排出量を見える化するにはとてもわかりやすいツールです。認知度が広まれば環境への意識改革につながる可能性は十分あるといえるでしょう。

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買い物する際にはカーボンフットプリントを意識してみよう!

日本政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「2050年カーボンニュートラル」に挑戦することを宣言しています。実現するためには一人ひとりの環境意識を高めることが不可欠です。

日本が最も環境に負荷をかけているのは、CO2の排出だといわれています。CO2の排出量削減対策のひとつとして、これから買い物をする際にはカーボンフットプリントを意識してみてください。

(参照:2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略

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