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SDGs目標5:ジェンダー平等を実現しよう|女性差別の問題

Friday, 14 October 2022

ジェンダーとは、社会的に形成された「性別」を意味する言葉です。今、世界はジェンダーによる多くの差別を抱えています。こうした問題の解決策として生まれたのが、SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」です。

今回は、SDGs目標5の概要や、世界で起きている女性差別の問題、また日本におけるジェンダー問題と課題を解説します!

SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」とは?

SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」は、性別に関わらずすべての人が平等に最大限の能力を発揮できる社会を目指す目標です。SDGs目標5が掲げている9つのターゲットは、女の子と女性に対する差別をなくし、エンパワーメント(力づけること)をはかることに重きを置いています。

また、「男性」「女性」という2つの性別で分けるのではなく、新たな性の考え方として「LGBTQ」と呼ばれる人たちを社会が受け入れることも求められています。

LGBTQとは、身体的な性別にとらわれない人たちのことです。以下が代表的な例ですが、これに限られません。

L=レズビアン…身体的にも恋愛対象も女性
G=ゲイ…身体的にも恋愛対象も男性
B=バイセクシャル…男性も女性も恋愛対象
T=トランスジェンダー…身体的な性別と自分の認識する性別が異なる
Q=クエスチョニング…特定の性別に属さない、わからないなど

LGBTQの人は、既存のジェンダーの枠にあてはまらないことから、差別を受けやすい立場にありました。しかし、これからの時代は多様性を受け入れるとして、社会全体が変わりつつあります。

最近では、男女の差がないジェンダーレス制服なども登場しており、ジェンダー平等への取り組みは広がっていくことでしょう。

(参照:ジェンダー平等を実現しよう
(参照:LGBTQとは | 東京レインボープライド2023

世界で起きている女性や女の子に対する差別問題

ここからは、女性や女の子に対する差別問題について触れていきます。世界では「女の子だから」「女性だから」という理由で理不尽な差別を受けているケースが多くあります。

<一生学校に通えない女の子の割合は男の子の2倍>

日本では男女平等に義務教育を受けることができます。しかし、世界では6歳から11歳までの子どものうち、一生学校に通えない女の子は男の子の2倍いるといいます。「女の子だから」という理由だけで、学校で学ぶという選択肢を奪われているのです。

また最初は学校に通えても、家事の負担などで中退してしまう女の子も多くいます。その結果、サハラ以南のアフリカの国々では前期中等教育を終えられる女の子は平均わずか40%となっています。

(参照:https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/5-gender/
https://www.worldbank.org/ja/news/press-release/2018/07/11/not-educating-girls-costs-countries-trillions-of-dollars-says-new-world-bank-report)

<18歳未満での結婚を強いられる女の子が年間1200万人>

成人になる前に結婚を強いられる女の子が、世界で年間1200万人います。
18歳未満の結婚は児童婚と呼ばれ、対象となるのは男の子よりも女の子の方が圧倒的に多いです。

児童婚によって教育を受けられなくなった女の子は、知識や技能を身に着けられず、就職の機会も限られてしまいます。外で働くことが許されず、家事や育児に専念せざるを得ない状況で苦しむ女の子は少なくありません。

(参照https://www.unicef.org/eca/press-releases/fast-facts-10-facts-illustrating-why-we-must-endchildmarriage)

<暴力を受けている15歳~49歳までの女性が世界で35%>

世界の15歳〜49歳までの女性のうち35%が、身体的・性的暴力を受けている事実があります。親密なパートナーからの身体的・性的暴力を始め、パートナー以外からの性的暴力も含まれます。

このような被害をなくすため、SDGs目標5のターゲット内でも、あらゆる暴力を排除することを目標に掲げています。

(参照:https://www.unic.or.jp/files/05_Rev1.pdf)

<アフリカや中東などで行われている女性器の切除>

アフリカや中東、アジアの一部の国では、女性器の一部を切除してしまう慣習があります。処置を受けた女の子は多量の出血や感染症、不妊のリスクにさらされ、命を落とすこともあります。

女性と子どもの権利の侵害であるとして、慣習が行われている地域でも廃止すべきという考えが広まりつつあります。

(参照:https://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_act04_03.html)

日本におけるジェンダーの課題

世界で起きている女性・女の子の差別問題を見てきましたが、日本ではどうなのでしょうか?日本では男女平等に教育が受けられるものの、ジェンダー平等の実現は世界の中でも遅れているといわれています。その理由はジェンダーギャップ指数を見れば明らかです。

ジェンダーギャップ指数とは、経済・政治・健康・教育の分野で男女平等の度合いを示したもので、世界経済フォーラムが発表しています。日本は世界146各国中116位となっており、ジェンダー平等にはまだ遠いことがわかります。

特にスコアが低いのが政治分野です。議員や閣僚、地方自治体の長などの男女比を見ると、圧倒的に女性が少ないのが現状です。国会議員の女性比率は188ヵ国中165位と、世界でも最低の水準です。

世界では選挙立候補者の一定割合を女性にするクオーター制が導入された国も多いですが、日本ではまだ実現されていません。

(参照:
https://www.worldbank.org/ja/news/press-release/2018/07/11/not-educating-girls-costs-countries-trillions-of-dollars-says-new-world-bank-report
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220305/k10013515181000.html)

一人ひとりが尊重されるジェンダー平等な世界を実現しよう

女性の社会進出が進んだとしても、男性が優位な立場のままであれば女性のエンパワーメントをはかることは難しいといえます。

日本だけでなく、世界の差別問題を無くすためには、まず身近なところであらゆる人に対して平等に接しているか、自分に問いかけてみることが大切です。

そんな小さな心掛けが、差別のない社会を築いていくことにつながります。性別に関係なく一人ひとりが尊重される、ジェンダー平等な社会の実現を目指していきましょう!

あわせて読みたい: SDGsバッジとは?つけるメリットや購入方法、注意点を解説

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