SDGs目標8「働きがいも経済成長も」の実現に向けた倫理的取り組み
  • Green Growers
  • BLOG
  • SDGs目標8「働きがいも経済成長も」の実現に向けた倫理的取り組み

BLOG -SDGs and Sustainability

SDGs目標8「働きがいも経済成長も」の実現に向けた倫理的取り組み

Friday, 09 May 2025

持続可能な社会の実現に向け、SDGs目標8「働きがいも経済成長も」が注目されています。経済成長と公正な労働環境の両立は社会発展に不可欠ですが、低賃金や過重労働などの課題が残っています。

持続可能な経済成長には、利益追求だけでなく倫理的な経営と労働環境の整備が必要です。

今回はSDGs目標8が目指す、働きがいのある社会と経済成長の実現に向けた倫理的取り組みを解説します。

SDGs目標8「働きがいも経済成長も」とは? 

SDGs目標8「働きがいも経済成長も」は、すべての人々に生産的で働きがいのある人間らしい仕事を提供し、持続可能な経済成長を促進することを目的としています。この目標は、以下のような具体的なターゲットを含んでいます。

 

・経済成長の持続…各国の状況に応じて、一人当たりの経済成長率を持続させること。特に後発開発途上国では、少なくとも年率7%の成長率が目標。

・生産性の向上…多様化、技術向上、イノベーションを通じて高いレベルの経済生産性を達成すること。

・ディーセントワークの推進…若者や障害者を含むすべての人々に、完全かつ生産的な雇用              と働きがいのある人間らしい仕事を提供し、同一労働同一賃金を実現すること。

・児童労働の撤廃…強制労働や児童労働を根絶し、現代の奴隷制や人身売買を終わらせるための措置を講じること。

 

(参考:https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/decent_work_sdgs/

https://sdgs.media/blog/13314/)

持続可能な経済成長に倫理的取り組みが重要な理由  

SDGs目標8の達成において、倫理的な取り組みは不可欠です。企業が倫理的な経営を実践することで、公正な労働条件の提供や労働者の権利保護が実現され、働きがいのある職場環境が整備されます。

 

これにより、労働者の満足度や生産性が向上し、持続可能な経済成長につながるからです。さらに倫理的な取り組みは企業の社会的信頼性を高め、優秀な人材の確保や顧客からの指示を得る要因にもなります。

 

一方、倫理的な配慮が欠如した経営は、労働者の権利侵害や不公平な労働条件を引き起こし、労働環境の悪化や社会的不安定を招く可能性が考えられます。

 

そのため、企業や組織が倫理的な価値観を持ち、実践することは、持続可能な社会の構築において極めて重要です。

 

(参考:https://www.worldvision.jp/children/poverty_37.html#d0e9d87eb78fa54e47cd213ca7606442

https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/8-economic_growth/)

SDGs目標8の実現に向けて企業ができる倫理的な取り組み

企業が倫理的な取り組みを実践することで、従業員の満足度向上、ブランド価値の向上、地域社会への貢献など、多方面でのポジティブな影響が期待できます。

 

あわせて読みたい: サステナビリティに関わるワークライフバランスとは?

 

ここでは、企業の倫理的な取り組みとその事例をご紹介します。

 

<公正な賃金と労働環境の整備> 

日本全国で200以上のパソコン教室を展開する企業では、従業員の働きやすさを追求し、多様なニーズに対応できる職場環境を整備しています。

 

具体的にはパートタイム従業員と正社員の双方が働きやすい環境をつくり、同一労働同一賃金に取り組んでいます。

 

これによって職務内容や権限、責任が明確化され、パートタイム従業員の向上心が醸成されました。また、正社員への転換や離職率の低下につながっています。

 

(参考:https://hatarakikatakaikaku.mhlw.go.jp/casestudy/file184/)

 

<サプライチェーンにおける倫理的配慮>

大手カフェチェーンでは、提供するほぼすべてのコーヒーをエシカル(倫理的)に調達することを2015年4月に達成しました。つまり環境や、人、社会に配慮した調達方法ということです。

 

毎月20日を「エシカルコーヒーの日」と定め、店舗でのクイズやセミナーを通じて生産者とのつながりを顧客に伝えています。

 

また、販売されているフェアトレード認証のコーヒー豆には、国際フェアトレード認証のラベルが印字されており消費者の信頼を高めています。

 

(参考:https://stories.starbucks.co.jp/ja/ethicallyconnectingday2022/)

 

<働きがいを向上させるための制度>

日本のある製薬会社では、シェアオフィスやワーケーションの活用など、働き方の多様化を推進しています。

 

また、管理職向けに育児支援に関する研修を実施し、社員が育休や産休を習得しやすい職場環境づくりに努めています。こうした取り組みを通じて、多様な人材が柔軟に働くことができ、活躍できるダイバーシティーを推進中です。

 

(参考:https://bizx.chatwork.com/diversity/case-study-6/)

 

<地域経済へ貢献と倫理的投資>

利益追求と社会的課題の解決を両立させることを目指し、地域に根差した事業展開に取り組む企業があります。岡山県西粟倉村を拠点として木材加工の流通などを行う企業は、地元の森林資源を活用した事業を展開中です。

 

木材の加工・販売にとどまらず、養殖や飲食事業など多岐にわたるビジネスを手掛け、地域資源を最大限に活用しています。これによって地域の雇用創出や、地域経済の活性化に大きく貢献しています。

SDGs目標8達成に向けた個人ができる倫理的取り組み  

SDGs目標8を実現するには、企業だけでなく個人が倫理的取り組みを実践することも重要です。個人ができるアクションのひとつに「倫理的な取り組みをする企業を選ぶ消費行動」が挙げられます。

 

環境や社会に配慮した企業の商品やサービスを選ぶことで、企業の倫理的な活動を支援でき、社会全体の倫理的な意識向上につながります。

 

また、職場での労働環境の改善を求める声を上げることも重要な倫理的取り組みです。

 

(参考:https://www.ethical.caa.go.jp/ethical-consumption.html

https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/decent_work_sdgs/4286/)

持続可能な経済成長とすべての人々が働きがいを感じられる社会を目指して 

SDGs目標8「働きがいも経済成長も」の実現には、企業と個人が協働し、倫理的な取り組みを推進することが不可欠です。

 

企業は公正な賃金や労働環境の整備、サプライチェーンにおける倫理的配慮やダイバーシティーの推進、地域経済への貢献などを行うことで持続可能な経済成長を支えます。

 

一方、個人は環境や社会に配慮した企業の商品を選ぶ消費行動や、労働環境改善への積極的な関与を通じて、社会全体の倫理的向上に寄与できます。

 

これらの取り組みを通して、すべての人々が働きがいを感じられる社会の実現を目指していきましょう。

Share

  • Facebook
  • Twitter
  • whatsapp
  • URLをコピー

BLOGのおすすめ記事

CLOSE

greengrowers

URLをコピーしました