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食品ロス削減に貢献するアップサイクル食品とは?事例もチェック

Tuesday, 19 December 2023

アップサイクル食品とは、本来捨てられるはずの食品廃棄物に新たな価値をつけて、違う食品として生まれ変わらせたものです。

食品ロス削減やSDGsに貢献できるとして、近年さまざまなアップサイクル食品が登場し、注目を集めています。

今回は、アップサイクル食品が食品ロス削減に貢献する理由や、アップサイクル食品の事例を紹介します!

アップサイクル食品とは?

そもそもアップサイクルとは、本来捨てられるはずのものに手を加え、新たに高い価値をつけて異なる製品として提供することをいいます。食品におけるアップサイクルも同様に、廃棄予定の食材に手を加え、新たな価値をつけて製品化することを意味します。

廃棄予定の野菜や果物を染料にし、マスクや靴下などの日用品にアップサイクルする場合もありますが、「アップサイクル食品」とは食品から食品へ生まれ変わらせた製品のことです。例えば、規格外の野菜や果物を活用したスムージーやジャムなどが挙げられます。

アップサイクル食品が食品ロス削減に貢献できる理由

アップサイクル食品に活用されるのは、本来捨てられるはずの規格外の野菜や果物、製造過程で発生する酒粕などです。これらは、環境問題のひとつである「食品ロス」の一因になっています。

野菜や果物では「形や色が悪い」「傷がある」などの理由で、流通せずに廃棄されてしまうものが多く存在します。また、食品加工の製造過程で発生する「不要なもの」は、たとえ食べられるものでも捨てられてしまうのが現状です。

農林水産省のデータによれば、日本の食品ロスは年間600万トンにも及び、国民一人当たりに換算すると年間47kgの食品を捨てていることになります。

アップサイクル食品は食品廃棄物を減らし、食品ロス削減に貢献できるとして、日本の食品業界でも取り組みが広がっているのです。消費者の立場としてアップサイクル食品を選ぶことは、食品ロスを削減し、地球環境を守ることにつながります。

(参照:食品ロスの現状を知る:農林水産省)

アップサイクル食品にはどんなものがある?

環境に優しいアップサイクル食品には、ヘルシーなスナックやジャム、スープやビールなど実にさまざまな商品が登場しています。ここでは、アップサイクル食品の一部をご紹介します!

野菜や果物の茎や芯、へたなどから生まれたチップス

いびつな形や食感の悪さが理由で廃棄されていた野菜や果物を活用したチップスです。本来捨てられるブロッコリーの茎やにんじん・大根の皮、なすのへた部分なども無駄なく使用しています。

また、硬くて食べるのを断念しがちなパイナップルの芯やりんごの芯なども薄くスライスしてココナッツオイルで揚げるなど、おいしく調理されているのがポイント。子どもから大人まで食べられるヘルシーなおやつとしてもおすすめです。

バナナを皮ごと使ったジャム

メキシコ産の有機バナナを皮までまるごと使った、アップサイクルジャムです。一瓶につき皮部分は約30%配合しています。

バナナの甘味がしっかり引き出されているため、皮の渋みが抑えられ食べやすいのが特徴。じっくりと煮込んでいるため、舌触りもなめらかでパンやホットケーキ、アイスクリームやヨーグルトにも良く合います。

いつものジャムとは違った味を試してみたい人にもおすすめです。

不ぞろいや規格外の果物を使ったジェラート

農家がそのまま出荷できない不ぞろいの果物や規格外の果物と、醤油を製造する際に使う甘酒を組み合わせて作ったジェラートです。

宮崎の完熟マンゴーや沖縄産のパイナップルは、形が不格好なだけ出荷できないものでも輸入物とは比べものにならないほどの深い味わいがあります。

果物の甘味に甘酒を加え、着色料や乳化剤は一切使用していない点も特徴。素材の良さや体への優しさを感じられるアップサイクルジェラートです。

廃棄予定のパンを使ったクラフトビール

まだ食べられるのに廃棄されてしまうパンや果物の皮をアップサイクルしたクラフトビールです。ほのかに甘い小麦粉と酵母のフレーバーと、フルーティーですっきりとした味わいが特徴。

クセがなくて飲みやすく、ビールのおいしさを楽しみながら食品ロスに貢献できます。ちょっぴりぜいたくで地球に優しいアップサイクルビールは自分へのご褒美やプレゼントにも適しています。

日本酒・みりんの製造過程で出る酒粕を使った豆のグラノーラ

日本酒やみりんの製造過程で発生する酒粕をアップサイクルした豆のグラノーラです。国産の黒豆・大豆・小豆と九州産の大麦に酒粕を加え、ヘルシーな豆のグラノーラに仕上がっています。

3種類の豆の香ばしい味わいと、酒粕のマイルドな甘味が特徴。毎日食べても飽きない味で、朝食やおやつにもおすすめです。

廃棄予定の野菜の切れ端を余すことなく使ったスープ

業務用のカット野菜を加工する上で発生する野菜の切れ端やくずを、余すことなく活用した野菜スープです。

野菜・水・塩の素材にこだわり、じっくりと時間をかけて煮出しているため、野菜のうま味と栄養が豊富。動物性の食材を一切使用していないのもポイントです。

飲みやすいマイルドテイストもあり、野菜が苦手な人やお子さんにも向いています。

アップサイクル食品を食卓に取り入れて、食品ロス削減に貢献しよう!

アップサイクル食品は、本来捨てられるはずの食材に手を加え、新しい価値をつけて別の食品へと生まれ変わらせたものです。体に優しいものが多く、おいしく食べながら食品ロス削減に貢献できます。

今回ご紹介したものはごく一部であり、他にもさまざまなアップサイクル食品があります。ぜひ、アップサイクル食品を食卓に取り入れて、食べることで地球環境に貢献していきましょう!

あわせて読みたい: 環境に優しい調理ってどんなもの?エコクッキングのすすめ

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