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プラントベースフードスイーツの可能性|市場トレンドや事例も解説
Monday, 24 March 2025

その中でも乳製品や動物性の原料を使用せず、植物由来の素材だけで作られた「プラントベーススイーツ」が新しい選択肢として注目を集めています。
プラントベーススイーツにはどのような可能性が秘められているのでしょうか?今回は、「プラントベーススイーツの可能性」をテーマに、市場トレンドや国内における成功事例、課題をわかりやすく解説します。
プラントベーススイーツの市場トレンド
プラントベーススイーツの市場は国内外で拡大傾向にあります。この10年間でプラントベーススイーツの世界の市場は30倍以上に拡大したといわれています。
まずはプラントベーススイーツが流行している理由や人気の種類を確認していきましょう。
(参考:https://www.gii.co.jp/report/dmin1290381-global-vegan-dessert-market.html)
<プラントベーススイーツが流行の理由>
プラントベーススイーツの市場が拡大している理由には、世界的に持続可能な食品への関心が高まったことが挙げられます。その背景にあるのが昨今のウクライナ侵攻による、食糧危機です。
世界では資源の持続可能性に対する認知度や理解が広がり、環境負荷の低いプラントベースフードを選ぶ人が増えたと推測されています。また、動物福祉の観点から食品に関してもプラントベースな製品を求める人が増えている傾向です。
一方、日本では新型コロナウイルスの流行をきっかけに、プラントベースフードの健康面でのメリットに魅力を感じて選ぶ人が増えたと考えられています。
(参考:https://www.tpc-osaka.com/c/food/mr11023061)
<人気のプラントベーススイーツ>
プラントベーススイーツは、動物性のバターや牛乳、生クリーム、チーズなどを使用しない代わりに、大豆やココナッツ、カシューナッツなどの植物由来の原料を使用しています。
さまざまなプラントベーススイーツが登場していますが、以下はその中でも人気のプラントベーススイーツです。
・豆乳クリームのジェラート
・卵と乳製品未使用のドーナツ
・大豆由来のバターやクリーム、米粉を使用したクッキー
・野菜と米粉で作るマフィン
・ショコラや抹茶のテリーヌ
・プラントベース生地のクレープ
・プラントベースチーズを使用したケーキ
・ココナッツ生クリームで仕上げたケーキ
・グルテンフリーにも対応したフルーツタルト
専門店に加え、一流のパティシエがプラントベーススイーツを開発する動きが見られています。また、大手レストランやカフェチェーンで新たにプラントベーススイーツが登場するなど、広く浸透しつつある状況です。
(参考:https://marieclairejapon.com/lifestyle/187147/

プラントベーススイーツの可能性とは?
プラントベーススイーツは、健康面や環境面で多くのメリットをもたらしてくれるとして期待されています。ここではプラントベースの可能性を見ていきましょう。
あわせて読みたい: プラントベースフードの乳製品|メリットとデメリットを解説
<健康面でのメリット>
プラントベーススイーツは、バターや生クリームの代わりにココナッツや豆乳など植物由来の原料を使用しているため、従来のスイーツよりも脂質やカロリーが低く、食物繊維が多い特徴があります。
また、小麦不使用の製品が多く、グルテンフリーの食生活にも対応可能です。さらに添加物や合成着色料を使わない製品も多いといえます。
これらの特徴を持つプラントベーススイーツは、新たな健康食としてジャンルを獲得しつつあります。
(参考:https://news.nissyoku.co.jp/news/muraoka20230320065358537)
<環境負荷の軽減と持続可能性>
プラントベーススイーツは、体に優しいだけでなく、環境負荷を軽減するメリットがあります。植物由来の原料は、動物由来の乳製品を生産する場合と比較してCO2排出量が少なく、水資源や土地の使用も抑えられます。
また、無農薬や無添加で作られることが多く、土壌汚染を軽減できるのも特徴です。プラントベーススイーツは持続可能な食品としての可能性を大いに秘めています。
(参考:https://www.elle.com/jp/gourmet/gourmet-restaurants-events/g43607340/23-0420-plant-based-sweets/)

日本におけるプラントベーススイーツの成功事例
日本では健康志向の高まりからプラントベーススイーツを取り扱う店舗が増えています。また、オンラインショップで展開する事例もあります。ここでは国内におけるプラントベーススイーツの成功事例を見ていきましょう。
<完全植物由来のクッキーやマフィンを提供するお店>
砂糖も植物性にこだわり、動物性の原料を一切使用せずにクッキーやマフィンを提供するプラントベーススイーツ専門店です。
白砂糖は精製する過程で動物の骨を利用する場合がありますが、このお店ではてんさい糖を使い、100%植物由来の原料を使用しています。
また、人気のチョコチップクッキーは一般的なものに比べて、温室効果ガスを84%削減しています。
菜食主義のベジタリアンだけでなく、動物性食品を一切摂らないヴィーガンにも対応しているプラントベーススイーツです。
<オンラインショップで展開するプラントベーススイーツ>
無農薬の植物性食材を使用し、チョコレートやドーナツ、チーズケーキやホールケーキなどのプラントベーススイーツをオンラインショップで展開する事例があります。
動物性の原料を一切使用しないだけでなく、無農薬で育てられた原料を使用している点もポイント。土壌汚染や生態系への配慮もされた、環境に優しく体にも嬉しいプラントベーススイーツです。

プラントベースフードのスイーツが定番化する未来へ
プラントベーススイーツは人気が高まる一方で、価格や供給の課題が残っています。一般的なスイーツに比べて価格が高くなる理由は、製造設備の費用や小規模生産である点です。
今後、課題がクリアになり値下げが進むことで、プラントベーススイーツの普及はさらに加速していくと予測されます。
環境にも体にも優しいプラントベーススイーツは、未来の食のスタンダードになっていくことでしょう。
