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スウェーデンのSDGs達成度が高い理由|具体的な取り組みも解説

Wednesday, 25 December 2024

北ヨーロッパのスカンジナビア半島に位置するスウェーデンは、SDGs(持続可能な開発目標)の達成度ランキングで、常に上位をキープしている国です。

スウェーデンは国土の6割が森林ということもあり、他国に比べて早い段階から環境問題に取り組んできました。

今回は、「SDGs達成のための、各国の取り組み」をテーマに、スウェーデンのSDGs達成度が高い理由や、具体的な取り組みを解説します。

(参考:https://dashboards.sdgindex.org/rankings)

スウェーデンはなぜSDGsの達成度が高いのか?

2024年版のSDGs達成度ランキングで、1位のフィンランドに続いてスウェーデンは2位にランクインしています。過去には3年連続で1位を記録するなど、世界の中でもSDGsの取り組みが進んでいる国です。

 

その理由には、他国に先駆けて環境問題に取り組んできた背景があります。1960年代から1970年代にかけて、スウェーデンでは産業の発展による公害問題が深刻化しました。

 

酸性雨が問題視され、大気汚染や水質汚染、土壌汚染による生物や人への健康被害が生じたことで、政府や市民が環境保護の必要性を認識したのです。これを機に政治的にも環境問題を重要視し、環境規制や政策の導入が進んだとされています。

 

公害問題の要因となる化石燃料の使用を削減するために、自然由来のバイオエネルギーの開発がこの時期から始まったといわれています。

 

また、スウェーデンでは早くから学校教育で環境問題や持続可能性に関する教育が導入されている点もポイントです。

 

小学校でSDGsが学べることが、一人ひとりが環境問題に関心を持つきっかけとなりSDGs達成に向けた行動につながっているといえます。

 

(参考:https://spaceshipearth.jp/sweden-sdgs2/)

スウェーデンにおけるSDGsの具体的な取り組みをチェック! 

国民の環境意識が高く、SDGs達成度が高いスウェーデンでは、どのような取り組みを行っているのでしょうか。ここではスウェーデンにおけるSDGsの代表的な取り組みを見ていきましょう。

 

<家庭ごみのリサイクルを徹底> 

スウェーデンでは家庭ごみのリサイクルを徹底しており、リサイクル率は99%を維持しています。日本の家庭ごみのリサイクル率19.9%と比べても、その差は歴然です。

 

スウェーデンでは、街中の至るところにリサイクルステーションが設置してあり、いつでも好きなときに種類別に捨てられる工夫がされています。

 

また、家庭で出る生ごみをコンポスト化し、庭の肥料として再利用するのも一般的で、自治体によってはごみの収集料金を低減するところもあります。

 

さらに家庭で出る生ごみはバイオガスに生成され、都市バスの燃料として再利用されているのも特徴です。

 

こうしたさまざまな取り組みが、家庭ごみの高いリサイクル率を維持する理由になっています。

 

(参考:https://www.env.go.jp/press/press_01383.html

https://www3.nhk.or.jp/news/contents/ohabiz/articles/2024_0418.html)

 

<再生可能エネルギーへの切り替えを推進> 

スウェーデンは、2022年の時点で国内に供給される電力のうち約86%を再生可能エネルギーで対応しています。

 

主に水力発電と風力発電、バイオマス発電を利用し、中でも水力発電が50%以上を占めている状況です。水力発電が多い理由は、スウェーデンの豊富な水資源と自然に恵まれていることが挙げられます。

 

また、森林地帯が広いことから間伐材や資材などの木質燃料を活用したバイオマス発電も盛んになっています。バイオマス発電から生成されたエネルギーは、個人宅や地域施設の暖房に使われているのが特徴です。

 

(参考:https://tanso-man.com/media/renewableenergy-percentage-world/

水力と原子力を中心とした電力供給)

 

<森林保護と再植林のルール> 

スウェーデンでは「自然享受権」という法律が定められています。これは、土地の所有者に迷惑をかけず、動物や植物に敬意を払いながら、誰もが自然を楽しめるという権利です。

 

国民がこのような権利を得ていることもあり、スウェーデンの林業法では森林保護や再植林に関する厳しいルールを定めています。

 

例えば、0.5ヘクタール以上の森林伐採を行う際にはスウェーデン森林局に報告しなければなりません。また、森林伐採を行った業者は3年以内に再植林をすることが義務付けられています。

 

さらに、土地に適した種類を選び、周囲の環境に配慮して植林する必要があります。このように政府が厳しいルールを設けることで、豊かな森林資源を守り、持続可能な林業を維持しているのです。

 

(参考:https://earthsustainability.jp/environment/13201/)

 

<教育制度の充実> 

スウェーデンでは、SDGs目標4「質の高い教育をすべての人に」に焦点を当て、持続可能な社会を育むための教育方針が徹底されています。

 

例えば、すべての子どもが等しく質の高い教育を受ける権利を持っていることです。スウェーデンでは、日本の義務教育である小学校から中学校にあたる9年間に加え、高校、大学まで教育が無償で、貧困や移民、難民などの子どもたちにも平等に学べるようなシステムが整備されています。

 

また、リサイクルやエネルギー消費の削減、自然環境の保護など、日常生活で実践できる環境に優しい行動を学ぶほか、ジェンダー平等に関する教育も重視されています。

 

SDGsに関する教育がカリキュラムに組み込まれていることで、持続可能な社会の構築に貢献する意識が高まり、国全体におけるSDGsの達成につながっているのです。

 

(参考:https://fullstack.co.jp/?p=624)

SDGs達成度の高いスウェーデンの取り組みを見習おう 

スウェーデンのSDGs達成度が高い理由には、他国に先駆けて環境問題に向き合ってきたことや、早くから学校教育でSDGsに関する学びを導入している点にあります。

 

リサイクルしやすい仕組みなどをスウェーデンの取り組みから学び、SDGs達成に向けて行動していきましょう。

 

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