ヴィーガンが環境保全になる理由|畜産業による環境負荷とは

ヴィーガンが環境保全になる理由|畜産業による環境負荷とは

世界中でSDGsの取り組みが広がる中、環境意識の高まりから日本でもヴィーガンを取り入れる人が増えています。ヴィーガンは完全菜食主義とも訳され、動物性食品を一切口にしないのが特徴です。

そのため、動物愛護を理由にヴィーガンに取り組む人がいるのは、理解できるかもしれません。しかし、ヴィーガンが環境にも良いとされているのは、なぜでしょうか?

そこで今回は、ヴィーガンが環境保全につながる理由についてわかりやすく解説します!

目次

ヴィーガンが環境保全につながる理由

ヴィーガンは、なぜ環境保全につながるのでしょうか。それは、動物性食品の摂取を控え、植物性食品を選ぶことによって環境負荷を抑えられるからです。

具体的に説明すると、動物性食品、すなわち牛や豚、鶏などを扱う畜産業は、食品を生産するまでの過程で、環境に大きなダメージを与えます

例えば、地球温暖化の原因である温室効果ガスを大量に排出したり、土地や水、穀物などの資源を大量消費したりすることが挙げられます。もちろん、植物性食品を生産する過程で、環境にまったくダメージを与えないというわけではありません。

しかし、肉類などの動物性食品を生産するよりも、はるかに環境負荷が少ないといわれています。そのため、ヴィーガン食を実践し肉の消費を抑えることで、地球環境を守ることにつながるのです。

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ヴィーガンが環境保全になる理由|畜産業による環境負荷とは|ヴィーガンが環境保全につながる理由

畜産業が環境に与える影響

ここからは、畜産業が環境に与える影響について、より詳しく見ていきましょう。

ヴィーガンが環境保全になる理由|畜産業による環境負荷とは|畜産業が環境に与える影響

<資源の大量消費>

畜産業では、水、土地、穀物などの資源を大量に消費します。それぞれどれくらい消費するのか具体的に見てみましょう。

・水
水は、家畜に直接与えるだけでなく、えさとなる穀物を育てるためにも使います。畜産業を含む農業は、全世界の水使用量の約7割を占めるといわれています。

例えば、牛肉1kg分を生産するには、水が約20600リットル必要です。一方、大豆1kg分を栽培するために必要な水は、約2500リットル。比べてわかるように、牛肉1kgを生産するには、大豆の8倍以上の水が必要なのです。

世界では気候変動による干ばつや砂漠化によって、深刻な水不足に陥っている国があります。欧州の研究ではヴィーガン食に切り替えることで、水の使用量が35%〜55%少なくなると発表しており、畜産業が水問題に与える影響は大きいと考えられています。

(参照:https://www.maff.go.jp/j/nousin/keityo/mizu_sigen/pdf/panf02_j.pdf
https://www.env.go.jp/water/virtual_water/kyouzai.html
https://www.bbc.com/japanese/45481428)

・土地
家畜を育てるためには、牧草地や飼料となる穀物の畑など、多くの土地が必要になります。しかも、2050年には世界の人口が97億人になると予測されており、2010年時に比べ1.7倍の食糧の確保が必要です。

途上国の経済発展により肉の需要が高まれば、さらに多くの土地が畜産のために必要になります。土地を確保するために、森林伐採が行われるため、野生動物の住処が奪われてしまうなどの問題も起こっています。

(参照:https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_zyukyu_mitosi/attach/pdf/index-12.pdf)

・穀物
畜産業は、穀物も大量に消費しています。例えば、牛肉を1kg生産するには、とうもろこし換算で約11kgの穀物が必要なのです。また、世界で生産される穀物の3分の1が家畜に与えられる一方で、飢餓に苦しむ人々も約8億人存在します。

家畜のえさとなる穀物を人間に供給できたとしたら、約30億人もの人々を養えるともいわれています。

(参照:https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/ohanasi01/01-04.html
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO83976700V00C15A3000000/)

<温室効果ガスの排出>

IPCCの2019年の報告書によれば、世界の温室効果ガス排出量の21〜37%が食システムに由来すると推定されています。

また国連の報告書によると、畜産業がもたらす人為的に排出される温室効果ガス排出量は全体の14%を占めており、運輸部門全体の排出量に匹敵するともいわれています。特に牛のゲップやおならから出るメタンは、二酸化炭素の約25倍の温室効果があるとされ、地球温暖化を加速させる原因のひとつです。

国連は、家畜の飼料を変更することや、腸内ガスの発生量が少ない牛を選んで飼育するなどの解決策を提案しています。

(参照:https://www.env.go.jp/content/900442314.pdf
https://www.tokyo-np.co.jp/article/45380)

<水質汚染>

畜産業における水質汚染の問題も深刻化しています。適切に処理されなかった家畜の排せつ物によって、川や海の水質汚染が発生しているのです。

これによって、川や海の生態系が影響を受けるだけでなく、生活用水にまで影響を及ぼすことが懸念されています。

(参照:https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kankyo/taisaku/t_mondai/01_mondai/)

ヴィーガンが環境保全になる理由|畜産業による環境負荷とは|<水質汚染>

肉の消費量を少しずつ減らして、環境への負担を軽減しよう!

畜産業が環境に与える影響をお伝えしてきましたが、ヴィーガンが環境に良いといわれる理由がおわかりいただけたのではないでしょうか。とはいえ、長く親しんできた肉類を完全に避けるというのは、難しいものです。

ですから今より肉を食べる日を減らすなどして、少しずつ食生活を改善していくのがおすすめです。一人ひとりが肉の消費量を少し減らすだけでも、環境への負担を軽減することにつながります

持続可能な地球環境のために、食生活を見直して、自分のできる範囲でヴィーガンを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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