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サステナビリティに配慮した容器とは?化粧品容器の新しい形
Tuesday, 02 May 2023
しかし最近では、サステナビリティに配慮した容器が作られるようになり、化粧品やスキンケア用品の容器として登場しています。サステナビリティに配慮した容器とは一体どんな素材でできているのでしょうか?
今回はサステナビリティに配慮した新しい化粧品容器について、種類や特徴を解説します!
環境負荷の大きさが課題とされてきた化粧品の容器
化粧品やスキンケア用品などは液体やクリーム、ジェル状のものを扱うため、これらを保存するための容器として、プラスチック製のものが多く使用されています。
しかし、従来のプラスチック容器のほとんどが石油由来の原料で作られており、製造や焼却の際にCO2が排出されるなど、環境負荷が高いことが社会問題になっていました。
化粧品やスキンケア用品は、人を美しくするためのものです。しかしその容器は地球を汚す一因になっていると問題視され、その改善策としてサステナビリティに配慮した容器が生まれたのです。
サステナビリティに配慮した容器は、環境負荷の少ないパッケージを意識し、中身の性能を劣化させないことや、価格の上昇を伴わないことにこだわりを持って作られている特徴があります。
(参照:化粧品の環境負荷とその削減の取り組み)
サステナビリティに配慮された化粧品容器の種類
ここからはサステナビリティに配慮された化粧品容器には具体的にどんな種類があるのか、詳しく見ていきましょう。
ペットボトルを100%リサイクルした再生PET樹脂
使用済みの飲料用ペットボトルを100%リサイクルしてつくった再生PET樹脂です。飲料用として使われているペットボトルの樹脂はFDA(米国食品衣料品局)やEFSA(欧州食品安全機関)から認められており、強度が高い特徴があります。
石油由来のボトルに見た目も強度も劣らないため、中身の品質が劣化する心配もないといえるでしょう。
容器を透明色にすることで再びリサイクルが可能になるため、石油由来の原料を使用せずに繰り返し容器を生み出すことができます。
植物由来のサトウキビを原料としたバイオマスプラスチック
サトウキビを原料とした植物由来の樹脂を使ったバイオマスプラスチックの容器です。サトウキビのしぼりかすから精製したバイオマス樹脂は、環境負荷をかけないことに加え、ボトルとしても丈夫で、見た目の美しさが魅力です。
廃棄する際に焼却処分でCO2が排出されますが、バイオプラスチックの場合はサトウキビとして成長する過程で大気中から吸収したCO2であるため、地球温暖化の原因になる心配もありません。
サトウキビからつくられたバイオマスプラスチックは、石油由来のプラスチック容器に比べ、CO2排出量をおよそ70%削減できるとされています。
ココナッツの皮を原料にした容器
韓国の化粧品メーカーには、ココナッツの皮を原料にした容器があります。驚くべきポイントは、中身が無くなったら詰め替えステーションに容器を持って行き、中身をその場で詰め替えられる点です。
中身は10グラム単位で販売されており、欲しい量だけ買うことができます。容器自体が環境に優しいだけでなく、容器を使う数も削減する取り組みといえます。
ポリエチレンボトル
環境負荷の少ないポリエチレンボトルの成形法を実現し、製造時のCO2排出量の削減を可能にした容器です。
従来の容器に比べ必要な原料が少なくて済むうえ、薄くて軽いのが特徴でありながら、気密性が高く耐久性に優れています。
また、製造時のCO2排出量が少ないだけでなく、バリを切る際の粉塵による汚染の心配がないのもメリットです。
サステナビリティに配慮した環境にやさしい容器をチェックしてみよう
化粧品やスキンケア用品は、当然のようにプラスチック容器で販売されていますが、実はプラスチック容器は環境負荷が高いことを意識している人は少ないかもしれません。
しかし、環境負荷削減の取り組みによって、サステナビリティに配慮した化粧品容器は増えつつあります。
あなたが普段使っている化粧品容器はどんな素材を使っているか、サステナビリティに配慮されたものか、ぜひチェックしてみてください。そしてこれからは容器にも目を向けて、人や環境にやさしいものを選んでみてはいかがでしょうか。
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