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ヴィーガンは健康?不健康?菜食で不足しがちな栄養素を補おう

Thursday, 28 July 2022

昨今、ヴィーガン人口が増えつつある一方で、「ヴィーガンは不健康」という声も耳にします。

そこで今回は、「ヴィーガンと健康」をテーマに不足しがちな栄養素と健康リスクを解説します!

ヴィーガンは取り入れ方次第で健康にも不健康にもなる!?

ヴィーガンは完全菜食主義であるため、肉類、魚介類、乳製品、卵、はちみつといった動物性食品を一切口にしません。そのため、不足しがちな栄養素が出てくるのは事実ですが、健康へのメリットがあることも研究で明らかになっています

例えば、肉を食べる人に比べて、菜食を実践している人はがんの発症リスクが低いといわれています。

また、肉に含まれるコレステロールや飽和脂肪酸の摂取を抑えられるため、内臓脂肪が減り、生活習慣病のリスクが下がるといわれています。

とはいえ、取り入れ方次第では不健康になることも考えられます。植物性食品だからといって、フライドポテトやナッツばかり食べていたら、カロリーや脂質を摂り過ぎることは容易に想像できるでしょう。

偏った食品ばかり食べると、栄養不足になってしまいます。ヴィーガンの健康効果を得るためには、植物性食品の中でも栄養素に偏りがないよう、バランス良く食べることが重要なのです。

(参照:菜食はがんリスクを低減するか

ヴィーガンが不足しがちな栄養素と健康リスク

では、ヴィーガンを実践する場合、どのような栄養素を意識的に摂れば良いのでしょうか。

注意しなければならないのは、動物性食品に多く含まれる栄養素です。ヴィーガンは動物性食品を摂らないため、それらの栄養素を植物性食品から摂取する必要があります。

ここではヴィーガンが不足しがちな栄養素と健康リスク、おすすめの植物性食品を解説します。

あわせて読みたい: ヴィーガンが環境保全になる理由|畜産業による環境負荷とは

<たんぱく質>

肉や魚、卵には良質なたんぱく質が豊富に含まれています。しかし、ヴィーガンはこれらを食べないため、たんぱく質が不足しがちです。

たんぱく質が不足すると、髪や爪、皮膚などに影響を及ぼすだけでなく、免疫力の低下につながる可能性があります。

厚生労働省は、成人1人(1日あたり)のたんぱく質摂取量の目安を50〜60gとしています。この数値を目安にたんぱく質を摂ることを心掛けましょう。

・たんぱく質が含まれる植物性食品
大豆、大豆ミート、納豆、枝豆、そら豆、豆腐、かぼちゃの種、ひまわりの種、ピーナッツ

(参照:日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要

<ビタミンB12>

レバーや魚介類に多く含まれるビタミンB12も、ヴィーガンに不足しがちな栄養素です。
ビタミンB12が不足すると、貧血や手足のしびれ、脳や神経の機能低下などを引き起こす可能性があります。

・ビタミンB12が含まれる植物性食品
海苔などの海藻類

<ビタミンD>

カルシウムの吸収を助ける働きもあるビタミンDは、鮭などの魚類に多く含まれているため、ヴィーガンに不足しがちな栄養素のひとつです。

ビタミンDが不足すると、カルシウムの吸収が悪くなり、骨粗しょう症になりやすくなる恐れがあります。また、免疫機能の低下やうつ病につながる可能性もあるといわれています。

・ビタミンDが含まれる植物性食品
キクラゲ、マイタケ、エリンギ、シメジなどのきのこ類

<カルシウム>

牛乳などの乳製品や、小魚などに多く含まれるカルシウムもヴィーガンに不足しがちな栄養素です。カルシウムは不足すると骨や歯が弱くなる原因に。

カルシウムは比較的植物性食品からも摂りやすいため、以下の食品を意識的に食べるようにしましょう。

・カルシウムが含まれる植物性食品
ごま、チアシード、大根の葉、かぶの葉、ケール、小松菜、ほうれん草、わかめ、ひじき

<亜鉛>

牛肉や豚レバー、カキやホタテなどに多く含まれる亜鉛も、ヴィーガンに不足しがちな栄養素。亜鉛は不足すると免疫力が低下し、疲れやすくなったり、肌荒れを起こしたりすることがあります。

また亜鉛は味覚を正常に保つ機能があるため、不足すると味覚障害を引き起こすことも。

・亜鉛が含まれる植物性食品
かぼちゃの種、炒りごま、ピスタチオ、オートミール、レンズ豆、そら豆、ヒラタケ

<鉄分>

鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があり、ヘム鉄は動物性食品にしか含まれないため、ヴィーガンは非ヘム鉄しか摂取できません

しかし、非ヘム鉄はヘム鉄よりも体に吸収されにくく、その差は5~6倍とも。菜食の場合には通常より多く鉄分を摂る必要があるといわれています。

鉄分不足になると、貧血やだるさ、頭痛や免疫力の低下などを引き起こす可能性があります。鉄分も植物性食品からしっかり補うようにしましょう。

・鉄分が含まれる植物性食品
チアシード、カシューナッツ、アーモンド、レンズ豆、納豆、大根の葉、水菜、小松菜、ルッコラ

<オメガ3脂肪酸>

オメガ3脂肪酸は青魚などに多く含まれているため、ヴィーガンには不足しがちな栄養素のひとつです。

オメガ3脂肪酸は脳の機能を正常に保つ働きがあるため、不足すると脳や神経、皮膚などに悪影響をもたらす恐れがあります。以下の植物油などを意識的に摂るようにしましょう。

・オメガ3脂肪酸が含まれる植物性食品
えごま油、亜麻仁油、ヘンプシードオイル、チアシード、炒りくるみ

あわせて読みたい: ゆるべジに挑戦!ゆるべジレシピでOKなものとNGなものは?

不足しがちな栄養素を補って上手にヴィーガンを実践しよう!

ヴィーガン(完全菜食主義)が不足しがちな栄養素をお伝えしてきましたが、植物性食品からしっかり栄養を摂ることで、栄養不足や健康リスクを防ぐことは可能です。

ヴィーガンは決して不健康なわけではなく、取り入れ方次第で健康効果を得ることができます。大切なのはいろいろな食品からバランス良く栄養素を補うことです。

ぜひ、今回紹介した不足しがちな栄養素を覚えておき、上手にヴィーガンを実践してみてはいかがでしょうか。

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