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1日の摂取目標、350gの野菜ってどのくらい?
Tuesday, 22 March 2022
なぜ野菜の摂取目標は1日350gなの?
厚生労働省が2013年に改定した「健康日本21(第二次)」では、国民の健康に関するさまざまな目標が掲げられています。その中で、野菜類の摂取目標は1日平均350g以上と定められています。
なぜ350gなのでしょうか。それは循環器疾患やがんの予防など健康の維持のために、カリウム、食物繊維、ビタミンなどを適量摂取する必要があるためです。これらの栄養素はサプリメントなどではなく、食事から摂取することが望ましいとされています。必要な量の栄養素を食事から摂取するためには、野菜1日350~400gの摂取が必要と推定されたことから、野菜摂取の目標値は1日350gと定められました。
また、カリウムを適量摂取するためには、120g以上の緑黄色野菜が必要であると推定されたため、350g中120g以上は緑黄色野菜を摂取することが望ましいとされています。
では、実際にこの目標を達成できている人はどのくらいいるのでしょうか。2020年に厚生労働省が発表した調査結果によると、野菜を1日平均で350g以上摂取している人は成人男性で30.7%、成人女性で27.0%。日本の成人のおよそ7割が野菜不足ということになります。野菜摂取量の平均値は男性290.9g、女性273.3gですから、1日当たり60~80gの野菜が足りていないのです。
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350gの野菜ってどのくらい?
しかし、1日350gの野菜といわれても、具体的にどれくらいの量なのかは想像しにくいもの。そこで視覚的に350gを把握できる目安をご紹介します。
生野菜なら両手にのせて3杯分、茹でた野菜なら片手にのせて3杯が350gの目安です。1食分はその1/3の量になります。そして1種類の野菜のみで350g食べるより、緑黄色野菜を含む数種類の野菜を組み合わせた350gを食べる方がベター。小鉢1皿が約70gといわれていますので、毎日の食事に野菜を使った小鉢料理を1~2皿追加するということを意識してみて下さい。
350gの野菜を食べるコツ
前述しました350gを視覚化した量でもわかるように、生野菜よりも茹でる、蒸す、焼く、煮るなどの火を通した調理法の方が、たくさんの量を食べることができます。野菜スープはいろいろな種類の野菜を一度に食べることができるのでおすすめです。スープのベースはコンソメや鶏ガラスープの素などを使い、手軽にストレスなく作ることが、毎日続けるポイントです。
また、電子レンジを使うと、野菜の大量消費レシピがさらに簡単になります。
例えば生ほうれん草1束は約200g。耐熱容器にほうれん草をカットして入れ、鶏ガラスープの素を適量振りかけます。600wで3分温め、すりゴマで和えれば簡単ゴマ和えのできあがり。電子レンジの力を使うだけでほうれん草が⅓の量になり、簡単にたくさんの量の野菜を食べることができるのです。
こちらのレンジゴマ和えは、ほうれん草の代わりに小松菜や春菊、キャベツ(キャベツは600wで4分)などでも作れます。忙しい時の作り置きにもピッタリ。簡単に小鉢を1皿増やすことができますので、是非作ってみてください!
なお、野菜不足解消に役立ちそうなイメージがある野菜ジュースですが、糖分が多いため、野菜摂取量にはカウントされませんので要注意です。あくまで補助的なものととらえてくださいね。
いかがでしたでしょうか。もちろん野菜だけでは栄養が偏りますので、たんぱく質や適度な脂質、炭水化物と一緒にバランス良く食べることをお忘れなく。ちょっとした心掛けで、健康に過ごせる毎日を手に入れられるかもしれませんよ。