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BLOG -SDGs and Sustainability

琵琶湖を守るSDGsの取り組み「MLGs」とは?活動内容を解説

Thursday, 09 January 2025

世界の国々がSDGs達成に向けて課題に取り組んでいる中、滋賀県の琵琶湖には独自にゴールを設定した「MLGs(マザーレイクゴールズ)」という目標があります。

MLGsは琵琶湖版のSDGsであり、琵琶湖の環境を守る活動でSDGsの達成に貢献するというのが目的です。今回は「SDGs達成のための地域の取り組み」をテーマに、琵琶湖版のSDGs、「MLGs」の取り組みを解説します。

SDGsにつながる琵琶湖の「MLGs(マザーレイクゴールズ)」とは? 

「MLGs」は琵琶湖の環境を守るという視点から、SDGs (持続可能な開発目標)の達成に向けて策定された目標です。琵琶湖版のSDGsとして令和3年に策定されています。

 

日本一大きな湖でもある滋賀県の琵琶湖は、山、川、海とつながり、地域の人々の営みと関わりながら存在してきました。

 

人々の暮らしを支えていることから「母なる湖(マザーレイク)」と呼ばれ、「MLGs」マザーレイクゴールズの由来にもなっています。「MLGs」には独自にゴールを設定した13の目標があります。

 

【MLGs13のゴール】

 

1.清らかさを感じる水に

2.豊かな魚介類を取り戻そう

3.多様な生き物を守ろう

4.水辺も湖底も美しく

5.恵み豊かな水源の森を守ろう

6.森林里湖海のつながりを健全に

7.びわ湖のためにも温室効果ガスの排出を減らそう

8.気候変動や自然災害に強い暮らしに

9.生業・産業に地域の資源を活かそう

10.地元も流域も学びの場に

11.びわ湖を楽しみ愛する人を増やそう

12.水とつながる祈りと暮らしを次世代に

13.つながりあって目標を達成しよう

 

琵琶湖を守るという視点からSDGsのアクションに落とし込み、MLGsのゴールへの取り組みを通じて、SDGsの達成に貢献するというのが目的です。

 

SDGsは地球規模や世界規模の目標内容であるため、規模が大き過ぎで自分事として捉えるのが難しいといえます。

 

MLGsの目標は地域住民にとって身近に感じられる内容であるため、一人ひとりの具体的なアクションを促すことにつながっています。

 

(参考:https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/koho/329139/329457.html)

SDGsにつながる琵琶湖のMLGsの取り組みをチェック!

MLGsに関する取り組みとして、県をはじめ自治体や企業、教育機関、地域の人々がさまざまな取り組みを行っています。ここではその活動の一部を見ていきましょう。

 

<ワークショップの実施>

 

琵琶湖の環境を考え、行動するきっかけとしてMLGsに関するワークショップが多数行われています。令和4年度では年間で47事業のワークショップが行われ、MLGsについての理解を深める重要な場となっています。

 

例えば環境問題をテーマにしたアニメ映画を通して、自然と人との共生について考えるという「トークカフェ」です。地域のカフェでコーヒー片手に琵琶湖と人との共生について参加者同士語り合うといった内容で、気軽に参加できるワークショップになっています。

 

(参考:https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/content/001706637.pdf)

 

<琵琶湖を美しくする清掃活動>

 

琵琶湖の環境保全を目的として滋賀県は7月1日「びわ湖の日」と定めており、毎年清掃活動が行われ多くの人が参加しています。2024年の7月には、「びわ湖から大阪湾まで地域でつなぐごみゼロリレー」を開催し、湖岸や河川、公園、道路などのごみを削減する清掃活動が行われました。

 

「びわ湖の日」とされる7月1日は「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」(琵琶湖条例)が制定された日です。かつて琵琶湖は合成洗剤に含まれるリンや窒素が原因の富栄養化が進み、淡水赤潮が発生し水道水の異臭や鮎・鯉などの生態系への被害が出ていました。

 

1980年の7月1日に琵琶湖条例が出され、その翌年の7月1日に「琵琶湖を守り続けたい」という県民の思いから「びわ湖の日」が誕生したのです。以来、琵琶湖の美しい環境を守るための清掃活動が毎年実施されています。

 

(参考:ttps://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kankyoshizen/biwako/11316.html)

 

<「#びわ湖との約束」キャンペーン> 

 

2020年には、琵琶湖条例40年を記念して「びわ湖との約束」キャンペーンが行われました。琵琶湖に関わる人の思いをより多く集めるため、SNSで「#びわことのやくそく」とつけて投稿し、琵琶湖に対する自分の思いを発信するというものです。

 

滋賀県のみならず、全国から琵琶湖への思い、願い、誓いなどが寄せられ、取り組みの推進力になっています。

 

<豊富な環境学習の取り組み> 

 

MLGsをテーマにした環境学習の取り組みが、県内・県外の小・中・高校で行われています。例えば、 MLGsの広報大使を務める元フリー・スタイルスキーモーグルの代表選手が、「MLGs体操」と題してからだを使ってMLGsを表現する体操学習を行いました。

 

MLGs体操で代謝を上げることで冷暖房に頼らない体作りを行い、「目標7.びわ湖のためにも温室効果ガスの排出を減らそう」につながっています。

 

また、環境学習船megumi」を利用した琵琶湖でのクルーズ学習も取り組みのひとつです。CCDカメラモニターや生物顕微鏡などの環境学習機材を用いて、琵琶湖の水質やプランクトンを調査したり、琵琶湖の歴史を学んだりします。

 

クルーズ船は環境に配慮した植物由来のバイオディーゼル燃料やソーラパネルによる太陽光発電などを搭載し、二酸化炭素の排出を抑制している点もポイントです。

 

(参考:https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/content/001706637.pdf

ついに完成!「第3回MLGs体操つくろうワークショップ」が開催されました!

https://www.biwakokisen.co.jp/group_school/education/environmental_study/

美しく豊かな琵琶湖を次世代に残すことがSDGsの達成に 

琵琶湖を守るMLGsの取り組みが、SDGs達成にも貢献します。琵琶湖を守る人々のように自分が身近に感じられる環境保全から始めてみてはいかがでしょうか。

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