SDGsを支える倫理的取り組み「フェアトレード」とは?
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SDGsを支える倫理的取り組み「フェアトレード」とは?

Friday, 02 May 2025

私たちが普段購入するコーヒーやチョコレート、その背景には発展途上国で生産を営む人々の生活があります。今世界で広がりつつあるフェアトレード製品は、生産者たちの貧困や不平等をなくし、誰もが安心して働ける未来をつくる「倫理的な選択」です。

また、フェアトレードはSDGsの達成にも深く関連しています。今回はフェアトレードの概念や、SDGs達成に貢献する理由、個人でできる取り組みも併せて解説します。

フェアトレードとは?  

フェアトレードとは、発展途上国の生産者や労働者に対して、適正な対価を支払い、持続可能な生活を支援する貿易の仕組みです。

 

貧困や劣悪な労働環境を改善し、生産者が経済的にも社会的にも自立できるようにすることを目的としています。また、環境保護や地域社会の発展も重要な目標に含まれています。

 

フェアトレードの基本的な原則は以下の通りです。

 

・公正な価格設定

・安全な労働条件と労働者の権利保護

・環境への配慮

・地域社会への支援と自立促進

 

公正な価格設定には、生産者が生活できる十分な対価を支払うことや、不当な搾取を防ぐことが含まれます。そのために、価格の安定化を図り、生産者が長期的な視点で計画を立てられるようにすることも重要です。

 

安全な労働条件と労働者の権利保護には、強制労働や児童労働の排除が含まれています。また、働きやすい環境を提供し、健康や安全を守る取り組みも必要です。

 

フェアトレードは単なる「製品選び」ではなく、生産者の生活と未来を支える「倫理的な選択」を意味しています。

 

(参考:https://www.fairtrade-jp.org/about_fairtrade/)

フェアトレードがSDGs達成に貢献する理由 

フェアトレードは、持続可能な社会を目指すSDGsの達成において重要な役割を果たしています。具体的にどのように貢献しているのか、深く関連している目標と併せて見ていきましょう。

 

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<生産者への適正な法制による生活改善が期待できる>  

フェアトレードは、生産者や労働者に適正な価格での取引を保証することで、生活水準を向上させ、貧困の削減に貢献しています。これにより、生産者は安定した収入を得ることができ、教育や医療などの基本的なサービスへのアクセスが可能となるでしょう。

 

生活が改善され、地域全体の発展も期待できます。フェアトレードはSDGs目標1の貧困をなくそう」の達成に寄与する取り組みです。

 

(参考:https://sdgs.fan/sdgs/article/detail/20210517173614.html)

 

<労働者の権利保護と労働環境の改善につながる>

フェアトレードは、国際労働機関や各国の法令に基づき、労働条件の改善を推進しているほか、労働者の賃金改善に向けた交渉を支えています。また、フェアトレードの農園や組織で働く労働者の生活賃金の実現にも努めています。

 

さらに、児童労働や強制労働の禁止など、労働者の権利保護にも力を入れているのです。これらは、SDGs目標8「働きがいと経済成長」の達成に貢献します。

 

(参考:https://www.fairtrade-jp.org/producers/sdgs.ph)

 

<持続可能な生産と消費の促進に寄与する>

フェアトレードは、環境に配慮した生産方法を推進し、持続可能な消費を促進しています。

環境への配慮はフェアトレードの基本的な原則であり、農薬や化学肥料の使用を控えることや、遺伝子組み換え品の禁止、土壌や水資源、生物多様性の保全が求められています。

 

有機農法により環境負荷が抑えられているのが特徴です。これによって消費者は倫理的な選択を通じて環境保護に貢献することができ、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」に寄与します。

 

(参考:https://benesse.jp/kyouiku/sdgs/article13.html)

フェアトレード製品の現状と選び方

フェアトレード製品は、持続可能な社会の実現に向けて世界中で注目されています。ここでは、世界と日本におけるフェアトレードの普及状況や主要なフェアトレード製品の例、認証マークの見分け方と選び方のポイントを見ていきましょう。

 

<世界と日本におけるフェアトレード製品の普及状況>

 

フェアトレード製品は、普及状況にバラつきはあるものの現在世界140カ国以上で流通しており、市場規模は拡大傾向にあります。特に欧米諸国では消費者の倫理的消費への関心が高まり、フェアトレード製品の需要が増加しています。

 

また、日本においてもフェアトレード製品の市場規模は拡大しており、2022年には過去最大の200億円を突破しました。

 

フェアトレードの製品には主にコーヒーやチョコレート、バナナ、コットンなどがあります。以前はオーガニックショップでの販売が主流でしたが、近年はスーパーマーケットでの取り扱いも増え、消費者にとって身近な存在となっています。

 

(参考: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000082348.html)

 

<認証マークの見分け方と選び方のポイント> 

フェアトレード製品を選ぶ際には、以下の認証マークを確認しましょう。

 

・国際フェアトレード認証ラベル:

製品が国際フェアトレードの基準を満たしていることを証明するマーク。

 

・フェアトレード認証コットンラベル:

製品に使われているコットンがフェアトレードの基準を満たしていることを示すマーク。

 

・国際フェアトレード原料調達ラベル:

特定の原料がフェアトレード基準を満たしていることを示すマーク。企業がフェアトレードを取り入れやすくするために導入。

 

【選び方のポイント】

製品にフェアトレードの認証ラベルが表示されているか確認することが大切です。認証機関の信頼性や認証基準を理解し、適切な認証を受けている製品を選ぶようにしましょう。

フェアトレードは持続可能な社会づくりへの第一歩! 

私たちが日常生活の中でフェアトレード製品を選ぶことで、発展途上国の環境保護や生産者の生活改善、経済的な自立支援につながります。

 

フェアトレードという選択は単なる「買い物」ではなく、環境負荷や貧困、不平等を減らす「倫理的な行動」です。

 

一つひとつの選択が、SDGsが目指す持続可能な社会を築く鍵となることを意識し、行動していきましょう。

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