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クライメートテックで注目の「CO2排出量の見える化」分野とは?

Wednesday, 05 February 2025

IT技術などを活用して、気候変動に関する問題や課題を解決する革新的なシステムやビジネスを「クライメートテック」といいます。クライメートテックの中でも注目されているのが「CO2排出量の見える化」の分野です。

脱炭素社会の実現に向けて国が重要視している分野でもあり、CO2排出量を見える化するためのツールやサービスも増えています。

今回はクライメートテックの取り組みをテーマに、「CO2排出量の見える化」について解説します。

クライメートテックで注目される「CO2排出量の見える化」とは? 

CO2排出量の見える化とは、行政や企業、個人が活動によって排出している二酸化炭素(CO2)の量を数値やデータでわかりやすく提示し、可視化する仕組みのことです。

 

例えば商品におけるCO2排出量を見える化する場合、原材料の調達から製造、廃棄、リサイクルに至るまでの過程でどれだけCO2が排出されているかを算出します。

 

(参考:https://www.env.go.jp/council/37ghg-mieruka/y370-05/mat03_1.pdf)

クライメートテックとCO2排出量見える化の重要性  

日本政府は2050年に温室効果ガスの排出量実質ゼロの「カーボンニュートラル(脱炭素社会)」の実現を宣言しています。そのためには、国全体でCO2削減に向けた取り組みを加速させなければなりません。

 

CO2排出量を見える化することで、企業や個人活動によるCO2排出量が明確に把握でき、削減するための具体的な対策がとりやすくなります。

 

企業の場合は、CO2排出量の数値を社内で共有し、原因を解明したり、削減目標を設定したりするのに役立ちます。

 

また、CO2排出量が一定基準を超える企業については、CO2排出量を算出し、電子システムで報告することが法律で義務付けられています。

 

このような背景から、CO2排出量の見える化は重要性が高まっているのです。

 

IT技術を活用し、気候変動対策に焦点を当てたクライメートテックの中でも、CO2排出量を見える化するシステムやサービスは需要が高くなっています。

 

(参考:https://ghg-santeikohyo.env.go.jp/

https://earthene.com/media/1570)

CO2排出量の見える化システムの基本的な機能とは?  

クライメートテックの重要なセクターである、CO2排出量の見える化システムは、複雑なCO2排出量を算定してくれるだけでなく、排出量データを分析し、ユーザーが理解しやすい形で提供するための基本的な機能が備わっています。

 

ここでは、CO2排出量の見える化システムの代表的な機能を見ていきましょう。

 

<データ収集機能>

センサーやIoT機器の連携によって、電力やガス、燃料などのエネルギー使用量や設備の運転データなどを収集する機能です。

 

また、取引企業など外部ソースからのデータを取得し統合する機能もあり、排出量の算定に活用します。

 

<CO2排出量の自動算定機能>

エネルギー使用量や活動量に基づいて、国や地域で定められた排出係数を用いてCO2排出量を自動で算定する機能です。また、スコープ別に計算可能で、製品がつくられ廃棄されるまでのあらゆる事業活動(サプライチェーン)における排出量も計算できます。

 

スコープとは、CO2排出量を測定する範囲のことで、以下のように分類されます。

 

スコープ1…自社での直接的な排出

スコープ2…他者から供給された電気・熱などの使用に伴う間接的な排出

スコープ3…原材料の調達から製造、流通、販売、廃棄されるまでの事業活動における排出

 

(参考:https://enetech.co.jp/guide/types-of-co2-emissions/)

 

<データの可視化> 

CO2排出量やエネルギー使用量をグラフやチャートで表示するなど、リアルタイムで状況を把握できる機能です。また、過去データや他施設との比較もできます。

 

さらに、地域ごとのCO2排出量を可視化できる地図表示機能などもあり、特定エリアの問題解決に役立ちます。

 

<分析・レポート作成機能>

時間や季節ごとの排出量の変化を分析し、改善ポイントを特定してくれる機能です。また、設定した削減目標に対して進捗を追跡し、目標との差異を明確にするなど、目標達成状況の評価をしてくれます。

 

加えてレポート作成機能では、統計データや図表を自動で生成し、政府機関など各ステークホルダーへの報告に対応します。

 

<シミュレーション機能>

運用改善が見られCO2排出量を削減できた場合や、再生可能エネルギーを導入した場合に排出量に与える影響を予測するシミュレーション機能があります。また、削減効果とコストバランスをシミュレーションしてくれるため、最適な選択肢を検討できます。

 

(参考: https://www.aspicjapan.org/asu/article/17969

https://www.accenture.com/jp-ja/insights/technology/anaplan-ghg-solution)

CO2排出量の見える化サービスの事例をチェック 

クライメートテックの分野でCO2排出量の見える化ツールを開発している企業は多数あります。個人向けや事業活動で排出するCO2を可視化できるツールなどさまざまです。

 

ここでは、自治体向けのCO2排出量の見える化サービスをご紹介します。

 

【CO2排出量の可視化から削減施策の提案まで担うプラットフォーム】 

 

CO2排出量の可視化から、削減施策の提案まで支援してくれる、自治体向けのプラットフォームです。

 

月に1回、請求書の画像データをアップロードするだけの簡単操作で、CO2排出量を算定し、可視化します。

 

また、排出量だけでなくエネルギー使用量やコストを削減できるのもポイント。全国各地の自治体とタッグを組んでおり、豊富な経験と実績から排出量の削減施策の検討支援も行うなど、総合的なサポートを行っています。

クライメートテックで注目されるCO2排出量の見える化を実践してみよう! 

クライメートテックで注目されているCO2排出量の見える化は、排出量削減に向けて具体的な取り組みを進める上で重要な分野です。

 

CO2排出量が可視化できる個人向けアプリもあるので、利用してみるのも良いでしょう。企業や自分の行動が、環境にどれだけ影響を与えているかを認識し、削減に向けた行動を起こしてみてはいかがでしょうか。

 

あわせて読みたい: ロンドンにおけるSDGsの取り組み|洪水対策やCO2削減に注目

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