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愛媛県におけるSDGsの取り組み|笑顔あふれるまちを目指して

Thursday, 30 January 2025

四国の北西部に位置する愛媛県は、温暖な気候と海・山の両方に恵まれた豊かな自然が特徴です。大きな自然災害が少ない一方で、人口減少や少子高齢化などさまざまな課題を抱えています。

県が直面する課題を解決し、笑顔あふれるまちを目指してSDGsの取り組みにも積極的です。今回は「SDGs達成のための、地域の取り組み」をテーマに、愛媛県におけるSDGsの取り組みを解説します。

SDGsの目標と重なる「愛媛県総合計画」とは?

2015年9月に国連総会において採択されたSDGs(持続可能な開発目標)は、持続可能な社会を築くための世界共通の目標です。

 

「誰一人取り残さない」を基本理念とし、「環境・社会・経済」の3つの側面を調和させながら、国際社会全体で取り組むことが求められています。

 

SDGsには貧困や差別問題、気候変動やエネルギーなど多くの課題を解決するための17の目標が定められていますが、愛媛県はまちづくりの指針となる長期的な計画として、SDGs17の目標と関連する「愛媛県総合計画」を策定しました。

 

「笑顔あふれる愛媛県」をテーマに掲げた愛媛県総合計画の施策の方向性が、SDGsの目標と重なるとして、総合計画の施策を着実に進め、SDGs達成と愛媛県の持続可能な発展につなげていくとしています。

 

(参考:https://www.pref.ehime.jp/page/4578.html

https://www.pref.ehime.jp/uploaded/attachment/19145.pdf)

愛媛県におけるSDGsの取り組み事例

愛媛県では、SDGs達成と笑顔あふれるまちを目指して総合計画の施策を基に、さまざまな取り組みを行っています。ここでは愛媛県におけるSDGsの取り組み事例をチェックしていきましょう。

 

<愛媛県SDGs推進企業登録制度の実施>

愛媛県ではSDGs推進企業登録制度を実施しています。これはSDGsの取り組みを行う県内の企業や団体を対象とした制度です。

 

登録を通じてSDGs活動を見える化し、取り組みを促進させるとともに、活動内容を対外的に発信することでSDGs活動の活性化につなげるというのが目的です。

 

また、登録された企業や団体の中から、優れた取り組みを行う企業や団体を選定し表彰する「えひめSDGsアワード」も行っています。

 

参加によって、課題解決や社会貢献だけでなく、企業イメージの向上や新たなビジネス機会の創出、人材確保といった可能性が広がっています。

 

(参考:https://www.pref.ehime.jp/page/9002.html

https://www.pref.ehime.jp/page/64637.html)

 

<「エコえひめ認証」で環境に優しい農業を推進> 

愛媛県では、化学肥料や化学合成農薬の使用を県が定めた基準から、5割または3割以上削減し、適正な管理体制のもとで生産した農産物を「エコえひめ農産物」として認証しています。生産情報を公表していることも認証基準のひとつです。

 

エコえひめ認証マークは4つの区分に分かれていて、節減対象農薬と化学肥料の割合によって決まります。また、エコえひめ農産物の基準に加え、GAPの取り組みを実施しているものを「えひめGAP農産物」として認証しています。

 

GAPとは、農産物の安全性や環境への配慮、労働環境など、農業全般における取り組みを行い認証されている農産物のことです。

 

えひめGAP農産物を合わせ、全部で8種類のエコえひめ農産物の認証マークがあります。農薬や化学肥料を抑えた環境に優しい農業を推進し、安心・安全で信頼性の高い農産物を提供する取り組みです。

 

(参考:https://www.pref.ehime.jp/page/11460.html)

 

<2050年脱炭素社会・アクション宣言> 

愛媛県では「地球温暖化対策実行計画」を策定し、2050年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指して、温暖化対策を呼び掛けています。その一環となるのが、「2050年脱炭素社会・アクション宣言」の募集です。

 

2050年の脱炭素社会の実現を目指して取り組みを進める企業や団体を募集し、活動を共有し合い温暖化対策の促進化を図っています。

 

優良な取り組み事例は県のホームページで紹介され、企業や団体のイメージアップや信頼度の向上にもつながっています。

 

(参考:https://www.pref.ehime.jp/uploaded/attachment/104781.pdf

https://www.pref.ehime.jp/page/8075.html)

 

<えひめSDGs甲子園を開催> 

愛媛県では、高校生を対象とした「えひめSDGs甲子園」を開催しています。地域の課題解決を考え行動する力を育み、「持続可能な社会の創り手」を育成することを目的とした取り組みです。

 

地域社会におけるSDGs課題にフォーカスし、解決に向けて研究や活動を行う高校生たちが、取り組み状況や成果をプレゼンテーションで競い合います。

 

「企画力・表現力・つながり力・持続可能力・活動力」の5つの項目に基づいて審査され、優れた取り組みを表彰するというものです。

 

参加を通じて、課題解決に貢献するだけでなく、世代を超えた交流や一緒に取り組む仲間との交流、自ら考え行動する大切さなどを学び、未来を担う若者たちの成長促進を目指しています。

 

(参考:https://sdgs.edu-npo.com/)

 

<「えひめビーチクリーンスクール」の実施> 

愛媛県では、海洋プラスチックを含む漂着ごみの実態や、海洋環境保全について学習しビーチクリーンを行う、体験型イベント「えひめビーチクリーンスクール」を実施しています。

 

地域センターなどで海洋ごみについて学習した後、海岸でごみ拾いを実践し、廃プラスチックを使ったキーホルダー制作なども行います。

 

海洋保全について学び、体験することで海洋ごみについて自ら考え、行動に促すきっかけになる取り組みです。

 

(参考:https://www.pref.ehime.jp/page/91642.html)

愛媛県を笑顔にする取り組みがSDGsの達成につながる! 

愛媛県は、県民一人ひとりが地域課題を自分ごととして捉え、企業や団体、教育機関を通じて取り組みを進める点が特徴です。SDGs活動を見える化し、共有し合うことでSDGsの活性化につながっています。

 

愛媛県を笑顔にする取り組みは、SDGs達成に向かって着実に前進しているといえるでしょう。

 

あわせて読みたい: サステナブルとSDGsの違い|それぞれの意味と2つの関係性

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