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プラントベースフードの注目株!「プラントベースエッグ」の可能性
Monday, 31 March 2025

植物由来の原料で作られたこの革新的な食品は、卵に近い風味と食感を再現しながら、動物性食品の持つ課題を解決する可能性を秘めています。
今回はプラントベースエッグが注目されている理由や、多方面への可能性、市場規模や将来の展望についてわかりやすく解説します。
プラントベースエッグが注目される理由
プラントベースエッグは、植物由来の原料を使用した代替卵です。原料は主に、緑豆や白いんげん豆、人参などを使いスクランブルエッグのような卵特有のふわふわでとろっとした食感を再現しています。
中にはこんにゃく粉を使うものもあるなど、商品によって食材はさまざまです。そんなプラントベースエッグが注目されている理由には、環境への配慮や健康志向の高まりなどが挙げられます。
また、動物福祉への配慮や多様な食生活に対応できる食品として需要が高まっています。さらに、技術の革新や品質の向上、市場の成長性が期待できる点も注目される要因です。

プラントベースエッグがもたらす多方面への可能性
プラントベースエッグは、環境面や健康面、安定した食料供給、市場規模拡大による経済成長など、多方面への可能性が期待されています。ここからは、プラントベースエッグがもたらす可能性を見ていきましょう。
<鳥インフルエンザなどの影響を受けず安定した生産が可能>
従来の卵は鳥インフルエンザによる鶏卵不足で供給が追い付かなくなったり、価格が2倍に高騰したりと、生産に影響が生じることがあります。
しかし、プラントベースエッグはニワトリの卵ではないため、鳥インフルエンザの影響を受けることなく、安定した生産ができるという可能性に満ちています。
(参考:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB229ET0S3A520C2000000/)
<卵アレルギーを持つ人、ヴィーガンを実践する人の食の選択肢が広がる>
プラントベースエッグは植物由来の原料を使用しているため、卵アレルギーの人でも安心して食べられます。
また、動物由来の食材を使用しないものが多いため、ヴィーガンを実践する人も気にせずに食べることができます。これまでアレルギーやヴィーガン主義で卵が食べられなかった人も、食の可能性が広がるでしょう。
<コレステロールゼロで健康改善の可能性>
動物由来の卵はコレステロールが含まれますが、プラントベースエッグはコレステロールゼロで脂質も低い特徴があります。
そのため、脂質異常症など健康上の理由でコレステロールや脂質を控える必要がある人は、プラントベースエッグに切り替えることで健康改善の可能性が期待できるでしょう。
コレステロールゼロでありながらタンパク質はしっかり摂れるのがプラントベースエッグの魅力です。
(参考:https://www.kagome.co.jp/library/company/news/2024/img/2024032601.pdf)
<従来の卵よりも環境負荷を抑えられる>
プラントベースエッグの生産は、従来の卵に比べて環境負荷が低いといわれています。プラントベースエッグを生産する、イスラエルの企業が発表しているデータによれば、従来の卵に比べて温室効果ガス排出量59%削減、
水の消費量93%削減、土地の減少92%、エネルギー消費量92%削減できるとしています。プラントベースエッグへの切り替えは、気候変動を遅らせることにも役立つのです。
(参考:https://zeroegg.com/our-mission/#impact)
<料理の多様性が高められる>
プラントベースエッグはさまざまな形状があるため、料理の多様性が高められます。例えば、スクランブルエッグのようなふわとろ食感のタイプから、平たい卵焼きのようなパティタイプ、ゆで卵を再現したものや、粉状で豆乳を加えて使用するタイプまで登場しています。
それぞれの形状を活かしてオムライスやサンドイッチ、プリンにするなど多様な卵風料理を手軽に楽しめるのが良い点です。
(参考:https://organic-press.com/world/world_report118/
https://shokuhin-oem.jp/column/detail095)
<従来の卵より保存期間が長く、フードロス削減に貢献>
従来の卵は、通常採卵後から約2〜3週間が賞味期限です。一方、プラントベースエッグは製品にもよりますが、未開封であれば約一年間保存できるものもあります。
従来の卵よりも保存期間が長いため、賞味期限切れによる廃棄を軽減し、フードロス削減にも貢献します。
(参考:https://2foods.jp/pages/ever-egg)
<市場拡大の可能性>
プラントベースエッグは、プラントベースフードの中でも比較的新しいカテゴリーとして注目されています。多くのスタートアップや大手企業が参入しており、今後も市場規模拡大の可能性が期待されています。

国内外におけるプラントベースエッグの市場規模と将来の展望
プラントベースエッグの市場規模は、環境への配慮や健康志向の高まりに伴い、世界的に急成長中です。
あわせて読みたい: プラントベースエッグとは?植物由来の新たな食材に注目!
世界のプラントベースエッグ市場は、年平均成長率12.77%で伸びていき、2025年の3億17万9,000米ドルから2030年には5億4,750万3,000米ドルに上ると予測されています。
特に北米は、ヴィーガン人口の増加や食の技術革新の高まりにより、飛躍的な成長が期待されています。
また、国内においても日本古来の技術を生かし、卵の風味とコクを生み出すプラントベースエッグのスタートアップが誕生するなど、市場は盛り上がりを見せています。
一方でプラントベースエッグは従来の卵よりも価格が高いため、購入を控える可能性がある点や、入手できる地域が限られている点が今後の課題です。
(参考:https://www.gii.co.jp/report/ksi1627590-plant-based-eggs-market-forecasts-from.html

プラントベースエッグは多方面で可能性を広げてくれる!
プラントベースエッグは、環境への配慮や健康志向の高まり、動物福祉への関心という現代社会のニーズに応える革新的な食品です。
市場の成長と技術の進化に伴い、味や使い勝手も向上し、幅広いライフスタイルに対応する可能性を秘めています。
今後さらに普及が進むことで、私たちの食生活や食産業に大きな変化をもたらすといえるのではないでしょうか。
