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SDGsはいつから始まった?誕生までの歴史的背景を解説

Wednesday, 28 February 2024

SDGsは「持続可能な社会を目指すための世界共通の目標」です。昨今では当たり前のように耳にするようになったSDGsですが、一体いつから始まったのでしょうか?

また持続可能性を意味する「サステナビリティ」という言葉も、どのようにして広まったのか気になるところです。今回は、SDGsはいつから始まったのか、またSDGs誕生までの歴史的背景を解説します!

SDGsはいつから始まった?

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。

SDGsが始まったのは、遡ること9年前の2015年です。

2015年9月に開催された国連サミットにて、193カ国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に基づき、SDGsが誕生しました。

誕生の背景には、環境問題をはじめ、差別や貧困、人権問題など現在の地球が抱えるさまざまな問題があります。このままの地球では、未来まで安定した暮らしを維持していくのは困難であるとされ、SDGsが作られたのです。

SDGsは17の目標と169のターゲットから構成されています。SDGsの17の目標と169のターゲットには、地球が抱えるさまざまな問題を達成するための課題と、解決に向けた具体策が示されています。

2015年に始まったSDGsは2030年を達成ゴールとし、誰一人取り残さない持続可能な世界の実現を目指しています。

SDGs17の目標は以下の通りです。

(参照:SDGsとは?)

SDGsが誕生するまでの歴史的背景 

SDGsは2015年に始まりましたが、そこに至るまでにはさまざまな背景があります。ここでは、SDGsが誕生するまでの歴史的背景を見ていきましょう。

1972年 ローマクラブの報告書「成長への限界」で世界に警鐘

 

1972年、ローマクラブは「成長への限界」という報告書の中で、このまま環境汚染や人口増加が続いた場合、あと100年で地球の成長は限界に達すると、世界に警鐘を鳴らしました。

第二次世界大戦後、物質的な豊かさを求めて成長と繁栄の道を進む中で、地球環境の危機に初めて目覚めた瞬間です。

このとき世界全体の貧困の解決が課題とされましたが、多少環境負荷をかけても経済を発展させていきたい発展途上国と、環境を守りたい先進国の間で意見の対立が続いたとされています。

同年に、世界初の環境に関する国際会議がスウェーデンのストックホルムで開催され、国際的な環境問題への取り組みの必要性を掲げた「人間環境宣言」を採択しました。その後、同年に国連で「国連環境計画(UNEP)」が創設され、国際協調による取り組みがスタートしたのです。

(参照:第2節 経済社会の変革への動き)
(参照:人 間 環 境 宣 言)
(参照:国連環境計画)

1980年~1992年「持続可能性」の概念が登場し、地球サミットで世界に普及

 

1980年には「世界自然資源保全戦略」で、初めて「持続可能性」の概念が登場しました。

1987年には「環境と開発に関する世界委員会(WCED)」が発表した「ブルントラント・レポート:我ら共有の未来」の中で、SDGsのルーツと言える「持続可能な開発(Sustainable Development)」の概念が打ち出されています。

このときは持続可能な開発の定義として、「将来世代のニーズを損なわず、現在の世代のニーズを満たす」と表しています。

その後、1989年にベルリンの壁が崩壊し、東西冷戦が終わりを迎え、経済がグローバル化する中で地球環境問題への危機感が高まりました。

そして1992年ブラジルのリオで行われた地球サミットで「持続可能性(サステナビリティ)」の概念が世界に広まるきっかけとなったのです。

(参照:WCEDレポート(持続可能な開発)の提出(1987年))
(参照:国際関係教員によるニュース解説!(2019年))
(参照:国連持続可能な開発会議(リオ+20))

1997年~2000年 地球の温暖化対策への国際協調、MDGsの発表へ

1997年には第3回気候変動枠組条約締約国会議(COP3)にて「京都議定書」が採択され、地球温暖化対策への世界的な取り組みが前進しました。

また、開発分野において世界で人口増大が加速する中、抜本的な解決に向けて、2000年に国連はミレニアム開発目標、通称「MDGs」を発表します。MDGsは1990年代に開催された主要な国際会議・サミットで採択された国際開発目標を統合したものです。

途上国支援を中心とする開発目標で、2015年を達成期限とし、飢餓の撲滅や乳幼児死亡率の削減などを含む、全部で8つの目標を掲げました。

15年間で多くの成果が見られた一方で、国や地域によって達成に差が出る結果となり、この反省を生かして新たに作られた開発目標がSDGsです。

(参照:京都議定書採択!気候変動枠組条約第3回締約国会議(京都会議、COP3)報告)
(参照:ミレニアム開発目標(MDGs))

2015年 先進国と途上国が共に「誰一人取り残さない世界」を目指すSDGsの誕生

2015年9月、MDGsの後継として「SDGs(持続可能な開発目標)」が誕生しました。SDGsでは途上国のみならず先進国も対象として世界の課題に取り組むことで、貧困を終わらせすべての人が尊厳を持って生きる「誰一人取り残さない世界」を目指しています。

2030年を達成期限とし、世界中で取り組みが進められています。

2015年のSDGs誕生に至るまでに、さまざまな背景があった! 

SDGsは突然始まったわけではなく、1972年に地球に対する「成長の限界」への気づきがきっかけとなっています。その後、環境問題への危機感が強まり、国際会議を重ねて、世界的な取り組み協調が推進されてきたのです。

こうしてSDGsが誕生するまでの背景を知ると、取り組みの重要性がわかります。未来の地球環境を守るためにも、改めて自分ができることを考え、行動していきましょう。
あわせて読みたい: SDGsとは?17の目標の内容を簡単にわかりやすく解説!①

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