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俳優・歌手の「柴咲コウ」さんが発信するSDGsの活動とは?
Thursday, 15 August 2024
2018年には環境省の特別広報大使にも任命されました。今回は、柴咲コウさんが持続可能な会社を設立した背景やSDGsに貢献する活動内容について詳しく解説します。
柴咲コウさんが持続可能な社会をつくるために会社を設立
一流の俳優としてドラマや映画で活躍する柴咲コウさん。歌手として主題歌を担当するなど幅広い才能を発揮しています。多忙なイメージのある柴咲コウさんですが、2016年に持続可能な社会づくりを目指して「レトロワグラース株式会社」を設立しました。
俳優業や歌手活動の傍ら、会社を通じてSDGsに向けた活動にも力を入れています。レトロワグラースは「エンターテインメント・アパレル・セレクトショップ」の3つの部門を軸に事業を展開する会社です。
社名の「レトロワグラース」は、フランス語で「三美神」という意味を持ち、「衣食住」のように人間が生きていく中で必要不可欠なものという意味を込めています。
柴咲コウさんが持続可能な社会を目指して会社を設立した理由
柴咲コウさんはエンターテインメントの第一線で活躍しながら、なぜ会社を設立し、代表として運営しようと考えたのでしょうか。
柴咲コウさんは生まれも育ちも東京ですが、両親が北海道出身のため、夏休みは田舎で過ごすことが多かったといいます。幼い頃から自然の豊かさや素晴らしさを感じていたようです。
しかし、自然を愛する思いと日々の生活との間でギャップを感じ、罪悪感が膨らんでいったと話しています。
例えば消費者として、自分の欲しいものを手に入れた瞬間は幸せに感じるものの、処分する際に強い罪悪感にかられてしまうというのもエピソードのひとつです。
また、ドラマの現場などでケータリング用のプラスチックごみが出ることに心を痛め、自宅から容器を持参していたといいます。
こうした日々の暮らしの中で、人間社会や地球環境の持続可能な形に興味を持つと同時に、危機感を抱き、不安を払拭するには自分の行動しかないという思いが会社の設立につながりました。
(参照:柴咲コウさんのサステイナブルな旅)
環境や生態系に配慮したアパレルブランドやスキンケアブランドの立ち上げ
会社の設立後、2018年には「MES VACANCES(ミ バンコス)」というアパレルブランドを立ち上げました。
ブランド名はフランス語で「休日・バケーション」という意味を持つ言葉です。「旅するように暮らす・暮らすように旅する」というコンセプトで名付けたそうです。
天然素材の生地を使用するなど、地球環境や生態系に配慮したものづくりをしており、デザイン性が高いだけでなく着心地の良さも追求しているのが特徴です。
また、2021年にはスキンケアブランド「HAFURI-ME(ハフリメ)」も立ち上げました。「持続可能な美しさ=健康であること」をコンセプトに、天然由来成分使用の環境や生態系に配慮した商品開発を行っています。
両ブランドとも、SDGs12「つくる責任 つかう責任」に貢献する活動であり、常に環境問題や生態系の重要性と向き合いながらものづくりを展開しているのもポイントです。
2018年には環境省の環境特別広報大使に任命
柴咲コウさんは、2018年に環境省の環境特別広報大使にも任命されています。自身のYouTubeチャンネルでは、「日本各地にある国立公園を身近に感じてもらう」をコンセプトに、自ら数々の国立公園をめぐり、各地の魅力を発信しています。
少し堅苦しいイメージのある国立公園ですが、実際に訪れることで規模の大きさを実感し、温泉があったりアクティビティが楽しめたりすることで親近感が湧いたそうです。
国立公園を身近に感じ、私たちは自然から多くの楽しみをもらっていると感じることで、気候変動や環境問題を自分ごとと捉えらえ、関心が持てるようになるのではという考えで発信を続けています。
(参照:アーティスト・柴咲コウ)
サステナビューティープロジェクトとしてさまざまな企業とコラボ
2023年には新たな取り組みとして、「サステナビューティープロジェクト」をスタートしました。このプロジェクトは、「人は地球と美しくなれる」をコンセプトに、「人の心身の美しさ」と「地球の美しさ」の両方を実現するための方法をさまざまな企業とコラボレーションしながら考えていくというものです。
持続可能な社会を実現するためには、環境的な循環だけでなく、経済的な循環も必要という考えから始まりました。
アパレルに限らず、食品や雑貨、ホテル事業などさまざまな分野へと拡げていく予定になっています。
(参照:柴咲コウ プロデュース レトロワグラース)
柴咲コウさんの目標は、サステナブルな考え方や行動が当たり前になる世界
俳優や歌手活動の傍ら、自ら会社を設立し、持続可能な社会の実現に向けたさまざまな取り組みに挑戦する柴咲コウさん。その原動力は好奇心で、自然や生き物から刺激を受け、表現力につながるとも話しています。
自然と触れ合うことで、創作意欲が湧き、歌詞が浮かぶこともあるといいます。エンターテインメントの第一線で活躍しながら事業家としても才能を発揮する柴咲コウさんの夢は、「サステナブルな考え方や行動が当たり前になる世界」です。
また心身の美しさと地球環境の美しさ、どちらもあきらめたくないという思いを叶えるまで挑戦は続くでしょう。柴咲コウさんの発信に学び、私たちも身近にできるサステナブルなアクションを起こしていきましょう。
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