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サステナブルなツアーを実現させたコールドプレイの環境対策とは?

Friday, 16 August 2024

イギリス・ロンドン出身の「コールドプレイ」は、グラミー賞やブリット・アワードを何度も受賞した経験のある、21世紀を代表するロックバンドです。

世界で最もスタジアムが似合うバンドといわれるコールドプレイですが、近年では環境問題と真摯に向き合い、サステナブルなツアーを実現したことでも注目が寄せられています。

そこで今回はコールドプレイとはどんなバンドか、またサステナブルなツアーを実現するために掲げた環境対策について解説します!

コールドプレイとは?

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コールドプレイは、1997年にイギリスのロンドンで結成されたロックバンドです。2000年のデビュー・アルバムが世界的にヒットし、2002年に発表したセカンドアルバムでは爆発的ヒットを記録。

これまでに発売したアルバム全7枚の総売上げは8,000万枚に上るといわれています。ワールドツアーも精力的に行い、日本ではサマーソニックやフジロックでのヘッドライナーを務めています。

そして初来日から17年目の2023年11月、東京ドームでのライブが実現し、単独ライブでは過去最高の5万人規模の観客を迎えました。

コールドプレイの音楽は、オルタナティブロックを基調としながらポップミュージックやクラシック、ブラックミュージックやエレクトロニカなど、多種多様なジャンルを取り入れています。

哀愁漂う美しいメロディーや繊細で煌びやかなサウンド、エモーショナルな歌声にメッセージ性が込められた哲学的な歌詞が特徴です。

ライブでは、自動制御式のLEDリストバンドやレーザー、紙吹雪、花火などを駆使し、多幸感あふれる輝かしいビジュアル・ショーを行っていることで知られています。

(参照:Coldplay / コールドプレイ プロフィール | Warner Music Japan)
(参照:COLDPLAY | コールドプレイ来日公演)

コールドプレイが環境に配慮したサステナブルなツアーを宣言

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アルバムを制作するごとにツアーを行ってきたコールドプレイですが、2019年に驚くべき宣言をしました。それは「環境に配慮した方法が見つかるまでライブツアーは行わない」というものです。

「どうすれば自分たちのライブツアーが持続可能でありながら環境に利益をもたらせるのかを、1~2年かけて模索する」として、自分たちのライブツアーが前向きな影響を与えるものでありたいと伝えました。

コールドプレイのワールドツアーは、100名以上のスタッフと32台のトラック、9人の運転手が雇われるという大規模なものです。

また、移動だけでなく、機材や照明に使われる電気の消費量、ツアーグッズの製造、運搬などにも環境負荷はかかっており、ツアーを行うごとに排出される二酸化炭素(CO2)の排出量も相当な量と考えられます。

こうした背景から、サステナブルなツアーを行うという考えに至ったのでしょう。そして、この宣言から3年後の2022年、ついにコールドプレイが環境に優しいツアーを行うと発表しました。

2016〜2017年に行ったライブツアーよりも、二酸化炭素の排出量を50%削減すると宣言したのです。

コールドプレイがサステナブルツアー実現のために掲げた環境対策 

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コールドプレイは環境に配慮したサステナブルツアーを実現するために、以下のような対策法を掲げました。

具体的な対策を講じることで、二酸化炭素の排出量を半分に抑えるとしています。ここではワールド・ツアーでの環境対策の一部をご紹介します。

サステナブルな移動手段でファンが会場に訪れるように促すアプリの開発

コールドプレイは、ツアーにおける二酸化炭素排出量の大半が観客の移動によるものということに気づいたといいます。そこでソフトウェアメーカーと手を組み、ファンがサステナブルな移動手段で会場に訪れるよう促すアプリの開発を行いました。

このアプリは、ライブ会場までの道のりを往復移動することで生じる環境負荷を分析し、ファンがサステナブルな移動手段で会場に来られるよう計画できるというものです。

ファン一人ひとりのCO2削減への意識を高め、サステナブルな行動につなげることを目的としています。

(参照:Coldplay:地球のためにスマートな選択ができるようファンを支援)

電気が生成できるキネティック・フロアを会場に設置

 

キネティック・フロアとは、ライブで観客が音楽に合わせて動いたり飛び跳ねたりすることで電気が生成されるフロアのことです。観客の動きによって発電する仕組みであるため、二酸化炭素排出量の削減にもつながるとしています。

また、会場には自家発電できる自転車を設置し、観客の意志で電力を発電できるような仕組みも導入しています。

(参照:https://voi.id/ja/musik/325680#:~:text=%E3%82%AD%E3%83%8D%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%95%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%81%AF%E3%80%81%E8%A6%B3%E5%AE%A2%E3%81%8C,%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92%E7%9B%AE%E6%8C%87%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82)

再生可能なバイオエネルギーを使用

 

東南アジアの熱帯林破壊の要因といわれるパーム油の大量消費問題を考慮し、パーム油は一切使用せず再生可能なバイオエネルギーを使用。

バスやトラックなどの燃料は廃棄された調理油を再利用した水素化植物油を利用しています。これによって化石由来の燃料に比べて、二酸化炭素排出量を最大90%削減できるといわれています。

会場のあらゆる場所にソーラーパネルを設置

会場の屋根をはじめ、フロアやコンコース、ステージ上などあらゆる場所にソーラーパネルを設置し、太陽光発電で公演の際に必要なバッテリーの充電を行うとしています。

上記の他にも、

・リサイクル可能な材料で組み立てたステージ
・リストバンドは植物由来の素材を使用
・チケットの売上げごとに植樹を実施
・メンバーの移動手段は飛行機を最小限に
・低炭素な移動手段で来場したファンには割引サービス

など、さまざまな対策に取り組んでいます。

(参照:Music of the Spheres World Tour: Sustainability)

コールドプレイから学び、ライブに行く際にはサステナブルな選択を

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コールドプレイは気候変動による地球環境の危機を感じ、ライブツアーにおける二酸化炭素排出量削減に率先して取り組んでいます。

コールドプレイのような世界的に影響のあるアーティストがサステナブルツアーを実現させていることは、日本のアーティストにも大きな衝撃を与えたといえるでしょう。

ぜひ今後アーティストのライブに訪れる際には、コールドプレイの取り組みから学び、よりサステナブルな選択を考えてみてはいかがでしょうか。
あわせて読みたい: 音楽のサステナビリティを目指すアーティストたちの取り組み

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