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ロックバンド「U2」の環境問題への取り組みと慈善活動とは

Monday, 07 October 2024

アイルランド出身のロックバンド「U2」は、社会問題をテーマにした曲が多く、以前から環境問題への取り組みや慈善活動に熱心なことで知られています。特にフロントマンの「ボノ」は、ノーベル平和賞の候補に3回選ばれているのも有名です。

今回は「The use of arts to promote sustainability(持続可能性を促進するための芸術の使用)」をテーマに、U2の環境問題への取り組みや慈善活動を解説します。

社会問題を取り上げたメッセージの強い曲が多いU2

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1980年にデビューし、40年以上も音楽シーンの第一線で活躍し続けているアイルランドのロックバンド、U2。これまでにグラミー賞を22回受賞しており、アーティストグループの中でも最多受賞記録を保持しています。

そんなU2は、社会問題を取り上げたメッセージ性の強い曲が多いのが特徴です。例えば人権や反戦、宗教、ドラッグについて歌った曲など、テーマが重い印象があります。

しかし、デビュー当時から一貫して社会問題を歌い続ける姿勢は、芯の通ったアーティスト性があり、リスペクトしている同業者も少なくありません。

(参照:U2)

U2の環境問題への取り組みと慈善活動をチェック

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U2は音楽活動以外でもダボス会議に参加したり、貧困撲滅イベントや植樹イベントに参加したりと、自ら足を運んで環境問題への取り組みやさまざまな慈善活動に取り組んでいます。ここではその取り組みの一部をご紹介します。

再生可能エネルギーを利用したコンサートを実現

 

U2は令和元年12月にさいたまスーパーアリーナで行った来日コンサートで、再生可能エネルギーの水素から得た電力を利用して演奏しました。

オーディエンスで埋め尽くされた会場の脇には、二酸化炭素や温室効果ガスを排出させない水素を蓄えた燃料電池車が並び、外部給電器を通してステージに電力を供給しました。

信州の豊かな自然水と水力発電から生まれた100%再生可能エネルギーから生まれた電力を使って演奏することで、コンサートにかかる二酸化炭素の排出を軽減し、地球温暖化対策の重要性を訴えることにもつながりました。

(参照:世界的ロックバンド「U2」と信州発再生可能エネルギー「水素」を用いたコラボレーションが実現!)
(参照:U2、再エネで来日コンサート 楽器、FCV発電電力で)

新曲のダウンロードを通して「エイズ、マラリア、結核と闘う世界基金」に寄付

2014年2月には、新曲「インビジブル」の無料ダウンロードを通じて「エイズ、マラリア、結核と闘う世界基金」に寄付するという取り組みを実施しました。

この曲をダウンロードするごとに世界有数の金融機関であるバンク・オブ・アメリカが「エイズ、マラリア、結核と闘う世界基金」1ドルを寄付するというもので、最初の1時間であっという間に100万ダウンロードを達成しました。

当初の予定では、上限が200万ドル(約2億400万円)とされていましたが、すぐに到達してしまったため、上限が解除され最終的に36時間で300万ドル(約3億400万円)以上の寄付金を集めるのに成功しました。

(参照:U2、36時間で3億円の寄付を集めた「インヴィジブル」のMVを公開)

ダボス会議に参加し、アル・ゴア元米副大統領と対談

  

2008年にスイスのダボスで開催された世界経済フォーラム(ダボス会議)に、U2のフロントマンであるボノが参加し、アル・ゴア元米副大統領と対談しました。

ボノは、アル・ゴア元米副大統領に「地球の温暖化は貧しい人々を一番に襲う」と訴えかけたといいます。

その上で、ロックミュージシャンでいることが環境に優しい生活に貢献しているわけではないと語り、「騒音を巻き散らしているだけでなく、石油を大量に消費している」とユーモアを交え「悪習を悔い改める」と懺悔しました。

(参照:U2のボノ、ダボス会議でアル・ゴア“神父”にざんげ)

アメリカのジョー・バイデン副大統領とエイズや貧困問題について対談

 

2012年にU2のボノはホワイトハウスを訪問し、ジョー・バイデン副大統領(当時)とエイズや貧困問題について対談しました。また、ボノはワシントンDCにあるジョージタウン大学で行われた世界社会的企業会議にも出席し、そこで基調演説を行ったといわれています。

その中で、オバマ大統領(当時)を称え、経済的な課題や財政的判断が極端な貧困を生み出す影響などを語りました。

さらに、貧困撲滅などの援助予算を削減しないよう、民主・共和両党の議員に直訴したともいわれています。

(参照:U2のボノ、アメリカのジョー・バイデン副大統領とエイズと貧困問題で会見)
(参照:U2ボノが米議員に直訴へ、貧困撲滅など援助予算の削減阻止)

アフリカの貧困撲滅イベントに参加

 

U2のボノは、横浜の山下公園で開催されたアフリカ貧困撲滅イベントの「One For ALL」に、参加しました。これはアフリカ開発会議(TICAD)をきっかけに貧困撲滅の機運を高めることを目的に、一般の人たちの参加も呼びかけたイベントです。

みんなが力を合わせれば貧困は撲滅できると訴え、大きな絵や文字を作り、ボノも人文字の一部となりました。

ボノは「一人のマラリア患者やエイズ患者を救うための金額はぼくたちにとっては少額だよ」とし、政治家たちが有効にお金を使うように訴え、「みんなでひとつになって貧困を終わらせよう」と語りました。

(参照:U2のボノ、アフリカ貧困撲滅のイベント「One For ALL」に参加)

東京・お台場での植樹イベントに参加

 

U2のボノは、2008年に東京・お台場で開催された「海の森」を作るプロジェクトの植樹イベントにも参加しました。

日比谷公園の5.5倍、88へクタールの敷地がある「海の森公園」に11種類の苗木を植え、30年かけて公園を整備するといいます。

ボノは当時の都知事に感謝の言葉を述べ「プロジェクトの創造性に敬意を表したい」と語りました。

(参照:U2・ボノさんらが「海の森」に植樹)

U2の熱きメッセージと行動力は世界中の人々を勇気づけている

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U2は社会問題を取り上げた曲でメッセージを発信するだけでなく、実際に環境問題への取り組みや慈悲活動などを通して、多くの人々を救っています。その多岐にわたる活動は、ご紹介しきれないほどです。

ぜひこれを機にU2の音楽や活動に触れ、社会問題に関心を向けてみてはいかがでしょうか。
あわせて読みたい: 音楽のサステナビリティを目指すアーティストたちの取り組み

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