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Urban Farmingでオフィスをグリーン化!重要性とポジティブな影響
Friday, 11 October 2024
Urban Farmingでオフィスをグリーン化することで、地球温暖化対策に加えて社員の健康につながるなど、ポジティブな影響が得られるといわれているのです。
今回は都市部のオフィスビルにおけるUrban Farmingの重要性や、Urban Farmingがオフィスライフに与えるポジティブな影響、成功事例などを解説します。
都市部のオフィスビルにおけるUrban Farmingの重要性
自然の少ない都市部に存在するオフィスビルは、Urban Farmingによるグリーン化の重要性が年々高まっています。その理由にあるのが地球温暖化の促進です。
温暖化によって気温が上昇し、生物多様性の損失や集中豪雨による被害、農作物の品質低下や収穫減少など、さまざまな現象が起きています。これらを引き起こす温暖化の主な原因は、二酸化炭素(CO2)やメタンなどの温室効果ガスです。
世界人口の55%が集中する都市部ではエネルギー消費量が多く、温室効果ガス全体の70%を排出しているといわれています。また、ヒートアイランド現象による気温上昇も無視できない問題です。
そこで都市部のオフィスビルの屋上にUrban Farmingを取り入れグリーン化することで、大気中のCO2を吸収しヒートアイランド現象の緩和が期待できます。
また、Urban Farmingで野菜などの植物を育てることで、地産地消が実現するため作物の輸送によるCO2排出量も削減できるというわけです。
さらに、近年ではSDGsの関心が高まり「持続可能な働き方」が注目され、従業員の健康が重要視されています。オフィス環境にグリーンを取り入れることは、心と体の健康を維持でき、健康経営につながるとして期待されているのです。
(参照:地球温暖化がすすむと、どんなことになる?)
(参照:ヒートアイランド現象の要因について)
(参照:私たちの行動が環境問題への取り組みに繋がる | Urban Farming Life)
Urban Farmingがオフィスライフに与えるポジティブな影響
Urban Farmingは温暖化対策やヒートアイランド対策として貢献するだけでなく、心身にポジティブな影響を与えてくれます。
ここからは、Urban Farmingがオフィスライフに与えるポジティブな影響を見ていきましょう。
自然と触れ合うことによるリラクゼーション効果
オフィスビルの屋上にUrban Farmingを取り入れることで、都市部でも自然に触れ合えるため、リラクゼーション効果が期待できます。
ミシガン大学のMaryCarol Hunter博士によると、わずか20分でも自然と触れ合うことで、ストレスホルモンのコルチゾールが大幅に減少するといわれているのです。また、土に触れるとストレス耐性免疫の調整にも良い影響があるといいます。
さらに植物の緑色には目の疲労を和らげる効果があるため、長時間のパソコン作業による視覚疲労の軽減にも最適です。
(参照:データで見る国立公園の健康効果とは? | 国立公園に、行ってみよう! | 環境省)
従業員同士のコミュニケーション促進
Urban Farmingで自然と触れ合うことで、緊張感やストレスが軽減され、無意識のうちに従業員同士のコミュニケーションも円滑になります。
イライラしている人との会話は、当然ながら良いコミュニケーションがとれるとはいえません。従業員がリラックスして過ごすことができる職場は、明るい雰囲気でコミュニケーションが活性化されていくでしょう。
また、一緒に畑作業に取り組んだり、収穫した喜びを分かち合ったりすることで、信頼関係も深まっていきます。
(参照:オフィス緑化がもたらす効果・メリットとは?取り入れ方の事例も紹介)
仕事への意欲や集中力、生産性の向上
Urban Farmingで従業員のストレスが軽減されることで、仕事への意欲や集中力、生産性の向上にもつながるといわれています。
ストレスが溜まっている状態では、集中力が低下し、判断力や決断力が奪われ仕事のミスにつながるからです。
ストレスの軽減や従業員同士のコミュニケーション活性化によって、業務の効率やエンゲージメントが高まり、パフォーマンスや生産性の向上が期待できるでしょう。
Urban Farmingを取り入れているオフィスの成功事例
日本のオフィスでは事例の少ないUrban Farmingですが、海外にはUrban Farmingの導入に成功したオフィスの事例があります。
ベトナムの都市ホーチミンに位置するのは、まるで農園に包まれたような外観のUrban Farmingを取り入れたオフィスです。
コンクリートの構造とスチールの支柱を取り入れたシンプルな設計のオフィスビルで、モジュール化されたプランターボックスがビルを取り囲むようにして吊り下げられています。
交換可能なプランターボックスには野菜や果物、ハーブなどさまざまな植物が植えられており、垂直農法を採用。植物の高さや生育状況に応じて柔軟に配置を変えられるのが特徴です。
屋上庭園を含め、敷地面積に対して190%のグリーン化を実現しており、収穫量で換算すると1.1トンに相当するといいます。
都市化が進むベトナムのホーチミンにグリーンを取り戻し、有機栽培の安全な食料生産を促進することで、都市の持続可能な未来を目指しています。
(参照:農園に包まれた森のようなオフィス!?)
Urban Farmingの導入はオフィスライフにポジティブな影響大!
オフィスでのUrban Farmingは温暖化対策や都市のヒートアイランド対策に加え、従業員の心と体の健康にポジティブな影響を与えてくれます。
自然と触れ合うことでストレスが軽減し、従業員同士のコミュニケーションが活性化され、業務の効率化や生産性向上も期待できるなど利点は多いです。
ぜひ、オフィスでのUrban Farmingを検討してみてはいかがでしょうか。
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