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家庭でできる気候変動対策|夏だからこそできる取り組みは?
Wednesday, 21 February 2024
電力消費が大きいということは、温暖化の原因でもある二酸化炭素(CO2)の排出量も多いといえます。気候変動を引き起こす温暖化を防ぐには、CO2の排出量を減らす取り組みが必要です。
そこで今回は、家庭でできる気候変動対策として、夏だからこそできる取り組みをご紹介します!
夏はエアコンの消費量が増えてCO2排出量も増大!
気温が高くなる夏は、エアコンの稼働時間が増えます。気づいたら1日中つけっぱなしにしてしまうことも少なくありません。エアコンは多くの電力を消費しますが、その際になぜCO2が排出されてしまうのでしょうか。
それは家庭で使う電気の多くが、発電所で作られる石油や石炭を燃やした化石燃料だからです。最近では再生可能エネルギーへの切り替えが推進されていますが、日本ではまだ全発電の約80%が化石燃料による火力発電といわれています。
私たちが電化製品を使えば使うほど、化石燃料が燃やされ、大気中にCO2が排出されてしまうのです。特にエアコンは家庭での電力消費の約4分の1を占めているといいます。
さらに夏はエアコンの需要が高まり、電力消費量が増えることでCO2排出量も増えます。気候変動を引き起こす温暖化を抑えるためには、可能な限りエアコンの消費電力を抑える取り組みが不可欠です。
(参照:2.“よしず”、“すだれ”を準備しよう)
夏の気候変動対策!家庭でできる取り組みとは?
エアコンの消費電力を抑えるといっても「夏は暑いからエアコンに頼るしかない!」という人もいるかもしれません。エアコンを全く使ってはいけないわけではなく、節電を心がけることが大切です。
環境省が推奨する設定温度は28℃となっています。「温度が高い」と感じるかもしれませんが、使い方やちょっとした工夫によって冷房効率は高められます。ここからは夏の気候変動対策として、エアコンに頼らずに涼しく快適に過ごすための、家庭でできる取り組みをご紹介します!
窓に断熱フィルムを貼る
窓に断熱フィルムや断熱シートを貼ることで、冷房効率がアップします。断熱フィルムにより太陽の日差しがさえぎられるため、室内に熱が入りにくくなるのです。
冬は室内の熱が外に逃げにくくなるため、暖房効率を上げてくれます。窓に断熱フィルムを貼っておくことで一年を通してエアコンの節電に役立つでしょう。
遮熱カーテンをつける
遮熱カーテンは外部の熱をさえぎる効果があるため、日光による室温の上昇を抑え、涼しさをキープしてくれます。遮熱カーテンは熱だけでなく、紫外線もカットしてくれるため、日焼けによる家具やフローリングの色あせなども防げるのがメリットです。
窓の外側に緑のカーテンを取り入れる
緑のカーテンとは、窓などの外側にゴーヤやアサガオなどの植物を育てて、日差しをさえぎる取り組みです。「グリーンカーテン」とも呼ばれ、建築物の外壁などにも導入されています。
緑のカーテンは日射が持つ熱エネルギーの約80%をカットする効果があり、すだれよりも遮断性に優れているのが特徴です。窓だけでなく、地面からの放射熱も防ぐ効果があり、家の周りの表面温度を抑えてくれます。
(参照:グリーンカーテンの涼しさのヒミツ | グリーンカーテンプロジェクト)
エアコンのフィルターや室外機周りをこまめに掃除する
エアコンのフィルターにほこりが溜まると、効き目が悪くなります。また室外機は熱交換をする役割があるため、周囲に物などがあると放熱ができなくなってしまいます。
冷房の効率を良くするためには、エアコンのフィルターや室外機の周りをこまめに掃除するようにしましょう。
涼しい格好で過ごす
暑い日は室内でも涼しい格好で過ごすのがベストです。ノースリーブやタンクトップ、短パンをはくなどして、体感温度を下げると良いでしょう。また、通気性の良い素材や冷感素材の服も、涼しく感じられるのでおすすめです。
冷たい食べ物で身体を冷やす
体感温度を下げる方法として効果的なのが、身体を冷やす食品を食べることです。冷たい食べ物を代表するかき氷やアイスクリームは体を冷やしてくれます。
また、トマトやレタス、キュウリなどの夏野菜も身体を冷やす効果があります。過剰摂取はお腹を壊す可能性があるため、くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。
冷房を使用する際には家族同じ部屋で過ごす
部屋ごとにエアコンを使用すると、その分消費電力が増えてしまいます。冷房を使用する際には、リビングに集まるなどして家族がなるべく同じ部屋で過ごすのがおすすめです。CO2の排出量を減らせることに加え、電気代の節約にもつながりますよ。
エアコンの買い換え時には省エネ効果の高いものを選ぶ
エアコンの買い換えを検討している人は、省エネ効果の高いものを選ぶと良いでしょう。
特に最新のエアコンは、省エネ性能が飛躍的にアップしています。
省エネ効果に優れた最新のエアコンと10年前の一般的なエアコンを比べると、エネルギー消費と電気代が約40%削減できるといわれています。省エネラベルが付いているものを選ぶと良いでしょう。
家庭でできる気候変動対策で夏のCO2排出量を上手に抑えよう!
エアコンを使えば使うほど、化石燃料が燃やされCO排出量が増えます。暑いからといって冷房温度を下げすぎず、28℃の自動運転に設定し、冷房効率を上げる工夫をすることが重要です。
各家庭が取り組むことで、エネルギー消費量とCO2排出量を大幅に抑えられます。今回ご紹介した気候変動対策を実践し、夏も省エネしながら快適に過ごしていきましょう!
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