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環境に優しい洗剤が地球を守る?成分をチェックしよう

Friday, 28 October 2022

普段の生活の中で何気なく使っている洗剤。なかには、環境に負荷をかけてしまう成分を含むものもあるといわれています。

そこで今回は、環境負荷をかける洗剤が引き起こす問題や、環境に優しい洗剤の成分について、また選ぶ際のポイントをあわせて解説します!

一般的な洗剤は環境に悪いの?

洗濯洗剤やキッチン洗剤の多くは、界面活性剤という成分が含まれています。界面活性剤は水と油をなじませ汚れを落としやすくするため、洗浄力に優れています。

しかし、石油から化学的に作られたものでもあり自然界で分解されにくいため、環境汚染の原因になってしまうのです。界面活性剤のほとんどは下水処理で除かれますが、一部は処理されないまま川や海に残り続け、生態系にも影響を及ぼす可能性があります

また、洗浄力を高めるために添加されたリンをえさとして、プランクトンが大量に発生する「富栄養化」が起こり、水中の酸素が奪われ魚介類が酸素不足で死んでしまうといった事例があります。

これらの問題をきっかけに、現在では界面活性剤を減らした洗剤や微生物に分解されやすい成分で作られた洗剤など、環境に配慮した洗剤が多く生み出されています。

(参照:快適な暮らしの代償としてのリスク|国環研ニュース 8巻|国立環境研究所
(参照:コラム「富栄養化と有毒アオコ」|環境儀 No.07|国立環境研究所

環境に優しい洗剤はどんな成分が入っている?

環境に優しい洗剤は、界面活性剤の代わりに植物由来の油などを使っています。具体的にどんな成分が使われているのか、チェックしていきましょう。

<パーム油>

アブラヤシの果実や種子から採れる油を「パーム油」といいます。パーム油はオレイン酸を多く含んでおり、水に溶けやすく高い洗浄力を発揮します。

パーム油はかつて環境破壊の原因になっていると批判されていました。アブラヤシの栽培のために熱帯雨林が伐採されていたからです。これを受けて2004年、世界自然保護基金(WWF)の呼びかけにより、「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」が設立されました。

これにより、環境への影響を極力減らしてパーム油の生産を行う取り組みが進められました。「RSPO認証マーク」が与えられたパーム油は、持続可能な方法で生産されたことが保証されています。

(参照:RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証について

<ヤシ油>

ヤシ油はココヤシの種子から採れる油で、ココナッツ油やココナッツオイルとも呼ばれています。ラウリン酸を多く含んでいるため泡立ちが良く、手肌に優しいのが特徴です。

また、微生物によって分解されやすい性質を持つため、環境負荷をかけることもありません。ただヤシ油の精製度が低い洗剤は、においや色を香料や合成着色料を加えてごまかしている場合もあるため、「無香料・無着色」の精製度の高いものをおすすめします。

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<微生物由来の酵素>

バイオ洗剤と呼ばれる洗剤は、乳酸菌や酵母菌、こうじ菌などを培養し抽出した特殊な酵素を使用しています。

酵素に消臭効果や洗浄力を上げる働きがあるため、界面活性剤の配合量を抑えられるのがメリットです。

酵素がにおいの原因となる悪玉菌を抑えるため、部屋干しのにおいもありません。すすぎが1回で済むタイプの洗剤なら、水質汚染を防ぐだけでなく節水にもつながります。

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環境に優しい洗剤を選ぶなら容器やマークにも注目!

環境に優しい洗剤を選ぶなら、成分だけでなく容器やマークもチェックしましょう。再生プラスチックなど環境に配慮した容器を使っているか、また詰め替え用があるかどうかもポイントです。

製品によっては紙素材のパッケージもあり、プラスチックゴミの削減に貢献できます。紙素材がパッケージの製品は、主に粉末洗剤になるため、使用している洗濯機やライフスタイルなどに合わせて選ぶようにしましょう。

加えて、先ほどお伝えしたRSPO認証マークの他に、エコマークがついた洗剤もあります。エコマークとは、生産から廃棄に至るまで環境への負荷が少ないよう配慮した製品の証です。

エコマークがついた洗剤は環境に優しい製品としての証明でもあるため、安心して選べますよ。

(参照:エコマークについて

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環境に優しい洗剤を選んで川や海の自然を守ろう!

以前に比べて自然界で分解されやすい洗剤は増えていますが、現在使用している洗剤はどのような成分が含まれているのか、調べてみると良いでしょう。

界面活性剤が多く含まれているものは、環境負荷が大きいといえます。洗濯や食器洗いはライフスタイルのひとつであり、環境に大きく影響します。

ぜひ、この機会に環境に優しい洗剤を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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