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ヴィーガン/ベジタリアンの多い国はどこ?日本の現状は
Wednesday, 20 July 2022
増加し続ける世界のヴィーガン・ベジタリアン人口
ベジタリアンやヴィーガンと聞くと「宗教的な理由や体質的な問題で、肉が食べられない人」「海外セレブや芸能人が実践している」というイメージがあるかもしれません。
しかし、実際はより幅広い人々が実践しており、世界主要100か国を対象とした調査では、ベジタリアン等の菜食を実践する人は2018年時点で6億人以上。さらに毎年1%近く増え続けているそうです。
特に欧米は、ヴィーガン人口が爆発的に増えています。その理由には、健康を目的とした食生活の見直しや、環境問題への関心の高まり、菜食を実践しやすい環境が整っていることなどがあげられます。
ヴィーガン人口の割合が多い国
それでは、ヴィーガン人口の割合が多い国から見ていきましょう!
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<イギリス>
ヴィーガン発祥の地でもあるイギリスは、世界で最もヴィーガン人口の割合が多い国といわれています。
2014年から2018年にかけてヴィーガンの数が4倍の60万人にまで増えたことが、英国ヴィーガン協会の調査で明らかになりました。
これは環境や動物福祉への意識が高いためとみられています。例えば、食品についての関心事項として動物福祉を挙げる人は、消費者の43%に上ります(英国食品基準庁調べ)。
スーパーや飲食店などでヴィーガン食品を多く取り扱っていることもあり、ヴィーガン食の選択肢が豊富なことも大きな要因です。
<アメリカ>
アメリカでは、ここ数年でヴィーガン人口が爆発的に増え、2019年の調査では970万人ほど。また年平均で4%近く、ヴィーガン人口は増え続けているといいます。
特にミレニアル世代といわれる、10代〜30代前半に実践者が多い傾向です。アメリカでは10人に4人が肥満といわれており、多くの人が自国の食事は不健康だと感じています。
肥満が心疾患などの病気を引き起こすこと、医療費が高いなどの理由から、食生活を見直し、ヴィーガンを実践する人が増えている傾向です。
(参照:Yahoo!ニュース)
<オーストラリア>
肉の生産国として有名なオーストラリアでも、ここ数年でヴィーガンが増加しています。オーストラリアは若い世代に実践者が多く、一説には国民の10人に1人がヴィーガンともいわれています。
オーストラリアはアメリカとトップを争うほどの肥満大国でしたが、政府の働きかけもあり健康志向の人が増えたことが、ヴィーガンが増加した理由といえるでしょう。それに加えて動物愛護や環境問題への関心が高まったことも要因です。
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ベジタリアン人口の割合が多い国
続いて、ベジタリアン人口の割合が多い国を見ていきましょう。
<インド>
インドは人口の28%がベジタリアンであり、世界で最もベジタリアンの多い国といわれています。宗教上、肉食を禁じられていることが、ベジタリアンが多い最大の理由です。
しかし地域によっては魚を食べることが許されていたり、牛乳が宗教上重視されていたりするため、動物性食品を一切摂らないヴィーガンは少ないのが特徴です。
<イスラエル>
イスラエルは、世界で2番目にベジタリアンが多い国といわれます。人工のおよそ8%とされ、こちらも宗教上の理由で肉食に制限があることが関係しています。
また健康志向や環境意識からヴィーガンになる人も多く、ヴィーガン製品の豊富さや代替肉が広く流通しているのも特徴です。
<台湾>
台湾は、もともと「台湾素食」という菜食中心の食文化(精進料理)が根付いていることもあり、ベジタリアンが多い国です。人口の14%をヴィーガン・ベジタリアンが占めています。
また屋台やレストランでもベジタリアンメニューが豊富で、満足度の高い料理が食べられるのが魅力です。
日本のヴィーガン・ベジタリアン人口は?
日本のヴィーガン・ベジタリアン人口の割合は4~5%ほどだといわれています。
海外と比べて少ない理由として、飲食店でのヴィーガン・ベジタリアンメニューの種類が少ないこと、ヴィーガン商品があまり一般的でなく価格も高いことなどが挙げられます。
今後技術が発展し環境が整うことで、商品の種類や価格の改善が期待できるでしょう
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ヴィーガン/ベジタリアンはさらに広まる!植物性食品を積極的に摂ろう
ヴィーガンやベジタリアンを実践することで、健康へのメリットがあるだけでなく、環境保全や動物愛護、温暖化の抑制にも貢献できます。
こうした観点から、今後は日本でもヴィーガンやベジタリアン向けのメニューや商品の需要が高まり、選択肢の幅が広がっていくことでしょう。
これまでの食生活を急に変えるのは難しいですが、SDGsに向けて少しずつ植物性食品を積極的に摂ることを意識してみてはいかがでしょうか。