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食のサーキュラーエコノミー|個人でできることとは?
Monday, 22 January 2024
しかし、持続可能な食生活を実現するには、国や企業の取り組みだけでなく私たち一人ひとりの意識も重要です。なぜなら食は生きていく上で欠かせないものであり、関係のない人は誰一人いないからです。
そこで今回は、食のサーキュラーエコノミーの実現を目指して、個人でもできることをご紹介します!
食のサーキュラーエコノミーを実現するには個人の意識も大切
食のサーキュラーエコノミーを実現するには、個人の取り組みも非常に大切といわれています。現在、問題視されている食品ロスや日本の食品自給率の問題、廃プラスチックの問題などは一人ひとりの行動が大きく影響しているからです。
例えば、日本の家庭から出る一日の一人当たりの食品ロスはお茶碗一杯分といわれています。捨てられた食料は焼却・埋め立て処分する上で温室効果ガスの二酸化炭素を排出し、地球温暖化の原因になっているのです。
また、日本の食品自給率は約40%といわれていて、半分以上が輸入に頼っている現状があります。温暖化による気候変動によって、世界では干ばつや豪雨などの異常気象が引き起こされているほか、感染症の流行や紛争の影響などで食料の輸入が止まってしまう可能性は常にあるのです。
こうした状況の中で、持続可能な食生活を目的としたサーキュラーエコノミーを実現するには、個人の食に対する意識の変革が非常に重要なのです。
食のサーキュラーエコノミーの実現に向けて個人でもできること
忙しい現代人は、コンビニなどで手軽に買えて時短で食べられるものを選んで食事を済ませているという人が多いかもしれません。
しかし、食に関するさまざまな問題を解決していくには、食品を選ぶところから少しずつ意識を変えていく必要があります。
では、具体的にどんな視点で食品を選び、どんな行動をとれば良いのでしょうか。ここからは、食のサーキュラーエコノミーの実現に向けて個人でできる具体的な実践方法をご紹介します!
有機JASマークのある「有機食品」を選ぶ
有機食品とは農薬や化学肥料を使わずに、環境への負荷を軽減して生産された食品を指します。堆肥から土を作るなど、自然資源を循環させて作られている食品です。
厳しい基準をクリアし、農林水産大臣から認定された「有機JASマーク」があるものを選ぶと良いでしょう。
(参照:特集1 学ぼう!有機食品(1))
(参照:オーガニックは環境問題に良い?その理由を徹底解説)
食材を丸ごと使うよう心がける
野菜や果物などで調理をするときには、できる限り食材を丸ごと使うようにしましょう。茎や皮、葉などを活用することで食品ロスの削減になるからです。
例えばダイコンやニンジンの皮は刻んで炒めてきんぴらにして食べる方法があります。また、柑橘類やリンゴなど皮付きの果物は丸ごと煮込んでジャムにするのもおすすめです。
量り売りしてくれる「バルクショップ」などを利用する
日本ではまだ馴染みがないかもしれませんが、商品の中身を量り売りしてくれる「バルクショップ」を利用するのもおすすめです。
バルクショップではくり返し使える専用の容器を使ったり、自分で容器を持ち込んだりするため、包装容器のごみが出ません。また、必要なものを必要な分だけ買えるため食品ロスの防止にもなります。
(参照:毎年7月は“プラスチック・フリー・ジュライ”──バルクショップマップを活用した、脱プラ買物術【注目のサステナTips】)
地産地消を意識する
地元で生産された食材を購入する「地産地消」を意識しましょう。地元で生産された食材は、輸送にかかるコストがかからず生産者と消費者の距離が近いのがポイントです。
環境負荷を軽減できるうえ新鮮な食材が手に入り、さらに地元の生産者を応援できるメリットもあります。
(参照:1.地産地消とは)
プラントベースフードを取り入れる
プラントベースフードは植物由来の食品のことで、動物由来の食品に比べて生産時の環境負荷が少ない点が特徴です。大豆などを原料にしたものが多く、肉の生産に比べて水の消費や温室効果ガスの排出が抑えられます。
牛乳を豆乳に、肉を大豆ミートに切り替えることで、水資源の消費や温暖化を抑えられるなど環境負荷の軽減につながります。
生ごみをコンポストし、野菜や果物を育てる
生ごみをコンポスト(堆肥化)し、野菜や果物を育てることで、資源を循環できます。燃えるごみのうち40%は生ごみともいわれており、コンポストすることで焼却処分される生ごみを削減できるのがメリットです。
堆肥で質の良い土が作れるため、おいしい野菜や果物が育つでしょう。
(参照:生ごみを堆肥にする「コンポスト」で地球にやさしい生活を。簡単な作り方をご紹介)
廃棄予定の食材から料理を提供する飲食店を選ぶ
最近では、廃棄予定の食材を生かして料理を提供する飲食店が登場しています。例えば、形が不ぞろいな規格外の野菜や、市場で値段がつかない魚など、食べられるのに廃棄されてしまう食材は多いのです。
廃棄予定の食材を生かした料理を提供する飲食店で食事をすることで、食品ロス削減に貢献できます。
食のサーキュラーエコノミー実現に向けて、できることから始めよう!
食品ロスや生産時にかかる環境負荷など、食に関する問題を解決し、持続可能な食システムを築くには、サーキュラーエコノミーの実現が不可欠です。そのためには、食品業界だけでなく私たち一人ひとりの意識と行動を変えていく必要があります。
日常生活の中で個人でもできる行動はたくさんあります。今回ご紹介した実践方法を参考に、日常生活で取り入れやすいことから始めてみてはいかがでしょうか。
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