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環境問題の種類はいくつある?地球が抱える問題を把握しよう

Thursday, 29 September 2022

地球環境の危機が叫ばれている昨今ですが、今地球ではどんな問題が起こっているのでしょうか?また、地球環境の危機を脱するためには、何をきっかけに環境問題が発生したのかを知ることも大切です。

今回は、地球が抱える環境問題の種類についてわかりやすく解説します!

環境問題が発生したきっかけとは?

環境問題が発生し始めたのは、1970年代以降です。きっかけとなったのは18世紀〜19世紀にかけて世界中で起こった産業革命だと考えられています。

なぜなら産業革命によって、石油や石炭などの化石燃料が大量に使われるようになったからです。それによって工業による大気汚染や水質汚染など、さまざまな環境問題が発生し、環境悪化が進んでいきました。

産業革命以降、経済は発展を遂げ、人口も大幅に増えました。しかし、自然界が持つ回復スピードを上回るほど人間の活動は加速し、地球環境に与える影響も大きくなってしまったのです。

あわせて読みたい: サステナビリティとは?3つの観点やSDGsとの違いを解説

地球規模の環境問題

現在、地球規模の環境問題は、大きく分けて6種類あります。詳しく見ていきましょう。

<海洋汚染の問題>

人間が出したプラスチックごみなどが海に流れ着き、海洋環境を悪化させています。

プラスチックは自然分解されにくく、長く海中を漂います。それをウミガメなどが大量に食べ、命を落とす事例があります。また、5mm以下のマイクロプラスチックは魚の体内に蓄積され、魚を食べた人間に影響を与える可能性も懸念されているのです。

このような事態を無くすために、海洋プラスチックごみを減らし、海の生態系を守ることが課題とされています。

(参照:海洋プラスチックごみ・廃棄物管理|外務省

<有害廃棄物の越境移動>

1970年代以降、欧米諸国を中心に有害な廃棄物を他国へ輸出、放置するといった行為が見られました。その後有害廃棄物を持ち込んだ国は責任を負わず、持ち込まれた国は環境が汚染されるという問題が発生しました。

この問題を受けて、1989年に「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」が締結されました。相手国の合意なくして有害廃棄物は移動できないというルールを作ったのです。

日本も1993年に加入し、締結国は186ヵ国となっています。(2019年時点)バーゼル条約の規制の対象となる廃棄物は2年ごとに見直し・更新されており、2019年には「汚れたプラスチックゴミ」が新たに追加されました。

(参照:バーゼル条約|外務省

<フロンガスによるオゾン層の破壊>

オゾン層は地球を取り巻く層のことで、有害な紫外線から地上の生態系を守る役割を担っています。人間が作り出した「フロン」という化学物質によって、このオゾン層が破壊されているのです。フロンは主に、スプレー類やエアコン、冷蔵庫の冷却のためなどに使われています。

フロンガスによるオゾン層の破壊を食い止めるため、1985年3月に「オゾン層の保護のためのウィーン条約」、1987年には「モントリオール議定書」が定められました。これによって、現在はフロンガスをはじめ、オゾン層を破壊する物質の使用は制限され、代わりとなる環境負荷の低い物質の開発が進められています。

(参照:地球温暖化にも大きな影響が…
(参照:オゾン層保護(ウィーン条約/モントリオール議定書)|外務省

<生物多様性・野生動物の危機>

地球上には人間だけでなく、たくさんの生物が生息しています。しかし、土地開発や乱獲などによって生物の生息地や命が奪われ、絶滅危惧種の数も増えています。

生態系は酸素や食料の他、医療資源なども供給してくれている、地球にとっても人間にとっても欠かせない存在です。生態系の豊かさが失われることは、人間の生活にも直結する問題といえます。

この生態系の危機を乗り越えるため、絶滅のおそれがある野生動物を保護することを目的とした「ワシントン条約」や、水鳥の生息地を守る「ラムサール条約」などが制定され、生物多様性を守る対策が行われています。

(参照:ワシントン条約|外務省
(参照:環境省_ラムサール条約と条約湿地_ラムサール条約とは

<森林伐採・砂漠化>

世界では熱帯林の伐採や、アフリカなどにおける砂漠化が深刻な問題になっています。森林伐採の主な原因は、土地や木材の確保を目的とした開発です。

森林には生態系を保護したり、気候変動を緩和したりする役割があります。森林は大気中のCO2を吸収し、酸素を吐き出してくれるのです。しかし、森林が減少することで地球温暖化のリスクが高まるとして、対策が急がれています。

また、アフリカ地域での砂漠化は、気候変動の一部とみられる干ばつの影響によるものです。砂漠化の減少を目指すため、日本は「砂漠化対処条約」に加盟し、国際的な支援を行っています。

(参照:環境省_自然環境局【砂漠化対策】-砂漠化する地球
(参照:砂漠化対処条約(UNCCD)|外務省

<酸性雨>

酸性雨によって、生態系に悪影響が及んだり、建物や文化財が錆びたり溶けたりする問題が発生しています。

酸性雨とは、大気中の窒素酸化物や二酸化硫黄などが雨水に溶け、硫酸や硫黄を含む雨が降ることです。原因となる物質が大気中に放出される主な原因は、化石燃料の燃焼です。

国際的な取り組みが必要とされ、2001年1月に「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)」が結成され、日本を含むアジア13ヵ国が酸性雨を防ぐための活動を行っています。

(参照:東アジア酸性雨モニタリングネットワーク|外務省

環境問題を把握して、自分にできる身近な取り組みを考えてみよう!

地球はさまざまな環境問題を抱えていますが、これらの問題を発生させてしまったのが人間の活動であることを忘れてはなりません。

自分が環境問題に直接関わっているように思えなくても、今の地球環境を変えていくのは、今を生きる人間しかいないのです。

持続可能な社会を作り、未来まで地球環境を維持するためにも、まずは環境問題をしっかりと把握することが大切です。その上で、自分にできる身近な取り組みを考えてみてはいかがでしょうか。

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