「ミニマリズムな生活」とは、自分にとっての心地良さを追及し、やりたいことに注力するために、極力無駄を省いた生活を送ることです。

自分にとって必要な物だけを残して生活するため、所有する持ち物が減り、暮らしがシンプルになります。そのため、物に振り回される時間や支出が減り、多くのメリットが得られるといいます。

しかし一方で、ミニマリズムの本来の目的を見失ってしまうと、快適どころか不便な生活にもなりかねません。そうならないよう、メリット・デメリットを理解し、目的を見失わないよう注意が必要です。

とはいえ、ミニマリズムな生活は、自分が本当に大切にしたいことや必要な物を再確認でき、生活の質を高めてくれます。物が多過ぎる人や探し物ばかりしている人、節約をしたい人や自由な時間を手に入れたい人に、おすすめの生活スタイルです。

ここからは、ミニマリズムな生活のメリット・デメリットを解説していきます。まずは、メリットから見ていきましょう。

探し物が減る

ミニマリズムな生活は必要な物だけを残すため、所有物が少なくなり物を管理しやすくなります。物が多い状態に比べて、どこに何がしまってあるのかを把握しやすくなるので物を探す時間が減ります。

掃除が楽になる

必要な物を厳選し、物が少なくなることで掃除が楽になります。ごちゃごちゃと物が多い空間では、片づけるのに時間がかかったり、家具や家電の間にホコリが溜まったりしがちです。ミニマリズムな生活では、物が少なくスッキリとした空間が生まれるため、掃除も格段に楽になります。

時間に余裕が生まれる

探し物が減り、掃除が楽になることで時間に余裕が生まれます。また、ミニマリズムな生活を実践すると物を必要以上に欲しがらなくなるため、物を検討する時間や買い物をする時間、管理する時間など、物に奪われる時間が減ります。

時間に余裕ができるため、自分が本当にやりたいことに時間を使えるのがメリットです。

無駄遣いが減り、お金が貯まる

必要でないものを買わなくなるため、無駄遣いが減り、お金が貯まります。また、買い物面だけでなく、飲み会などの誘いもよく考えて参加するようになり、無駄な出費が抑えられるようになります。

さらに所有物が少ないため、家賃の安い小さな部屋に引っ越すことも可能です。毎月の固定費を下げれば、より大きな節約になります。そして余ったお金を貯金に回すことで安心感が得られるのもメリットです。

決断力・判断力が高まる

ミニマリズムな生活は、自分にとって本当に必要な物か、また必要な時間であるかどうかを常に考えて行動します。そのため取捨選択する力が鍛えられていき、決断力や判断力が高まっていくのです。自分の判断軸に従って決められるようになるため、優柔不断さが無くなるでしょう。

続いては、ミニマリズムな生活におけるデメリットを確認していきましょう。

物を減らし過ぎて不便になってしまう

ミニマリズムな生活をする人が陥りがちなのは、物を減らし過ぎて不便になってしまうことです。いつの間にか「物を減らすこと」が目的になってしまい、その先にある「自分にとっての心地良い暮らし」を見失ってしまうケースがあります。

例えば洗濯機を捨ててしまい、手洗いで時間も労力もかかってしまっては本末転倒です。物を減らし過ぎて不便な生活にならないよう、注意しましょう。

周りの人から理解されにくい

同居者がいる場合、理解されずトラブルにつながる可能性があります。物を減らしたいからといって、相手の物や共有物を勝手に捨ててしまわず、話し合いをすることが大切です。

また、自分が無駄だと思う飲み会や交流会には参加しないため、人付き合いが悪いと思われる場合もあります。交友関係が狭くなる可能性もあるのがデメリットです。

ミニマリズムな生活を送る際には、物を減らすことが目的にならないよう注意しましょう。物を捨てすぎて生活が不便になってしまっては、ミニマリズムの本質である心地良い暮らしは得られません。

また、同居人がいる場合は、自分と他人の価値観を分けることが大切です。自分の考えを押し付けるのではなく、話し合いで解決しましょう。ミニマリズムにこだわり過ぎず、人間関係も良好な心地良い暮らしがベストです。

ミニマリズムな生活は、物の所有を最小限に減らし、自分にとって必要な物だけで生活するため、時間に余裕が生まれたり、節約できるメリットがあります。

一方で、物を手放し過ぎて不便になったり、人付き合いが悪いと思われたりするデメリットもあります。注意点は、物を減らすこと自体が目的にならないようにすることです。

ミニマリズムな生活を実践する人は、メリット・デメリットを把握した上でバランスをとりながら、人間関係も良好な心地良い暮らしを目指してみてはいかがでしょうか。
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