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SDGsと野球バット|折れたバットの驚くべきリサイクル法
Friday, 13 October 2023
野球界ではバットの生産・消費量が多く、長年問題視されてきました。しかし最近では折れたバットのリサイクルが広がっており、SDGsにつながるとして注目されています。今回はSDGsに貢献する、折れたバットのリサイクル事例を解説します!
野球界で消費されるバットは年間約10万本
野球界ではプロアマ問わずたくさんのバットが消費されています。その数はなんと、国内だけでも年間約10万本です。
国産のバットに使われている主な素材は「アオダモ」の木です。アオダモの木はバットが作れるほどの大きさに育つまで、およそ70年~80年かかるといわれています。そのため、アオダモの保護育成にも力を入れなければなりません。
野球界ではアオダモの資源育成のために、折れたバットに着目しました。折れたバットを再利用して新たな製品を生み出し、その売上をアオダモの資源育成に使用するという仕組みを構築したのです。
折れたバットの活用法というと、まずは記念品としてプレゼントや展示に使う方法があります。一部のプロ選手は、折れたバットをテーピングで補修し、キャンプでファンにプレゼントするといったこともあります。また、サインを書いてスポーツ用品店に展示するというケースもあるといいます。
しかしこれはすべてのバットでできる活用法ではなく、かつて折れたバットはほとんど廃棄処分になっていました。そのためSDGsの観点からも資源を循環利用し、アオダモの植樹につなげるといった取り組みが生まれたのです。
SDGsに貢献!折れた野球バットのリサイクル事例
折れた野球バットは具体的にどのような製品に生まれ変わっているのでしょうか。ここからはSDGsに貢献する折れた野球バットのリサイクル事例を紹介します!
箸・箸置き
折れた野球バットを木製の箸や箸置きとして蘇らせる取り組みがあります。プロ野球を始め、社会人野球、大学野球などで使用された廃棄バットや、バットを作る際に発生する端材をリサイクルして作られています。
アオダモが原料の箸は、硬くて適度なしなりがあり、丈夫なのが特徴です。また箸の持ち手がバットの形になっているユニークさもポイントです。
プロ野球12球団のロゴやマークがそれぞれ選べるため、応援しているチームの箸を手に入れることもできます。大人サイズだけでなく子どもサイズもあるため、親子で使うのもおすすめです。
ボールペンや印鑑
折れた野球バットをボールペンや印鑑にリサイクルする事例もあります。こちらもプロ野球や社会人野球などで役目を終えたバットを回収し、素材を生かしながら製品化したものです。
ボールペンや印鑑の素材は、アオダモだけでなく、アメリカで多く使用されている木製バットのホワイトアッシュやメープルといった木材も使われているのが特徴です。
プロ野球12球団それぞれのロゴやマークに加え、名入れサービスも行っているため、プレゼントにも適しています。
靴べら
折れたバットを回収し、靴べらとして製品化する企業があります。折れたバットのグリップ部分を生かした短いものと、バットの形状をそのまま残した長いものがあります。
中にはグリップ部分に野球選手の刻印やマジックでの記名があるものもあり、世界で一つしかない靴べらになっています。
グリップが残されているため、つかみやすく耐久性がある点も魅力です。短い靴べらはコンパクトに収納したい人に、立ったまま使いたい人は長い靴べらが使いやすくておすすめです。
折れた野球バットのリサイクル品を使ってSDGsに貢献しよう
折れたバットは、かつてはほぼ廃棄処分されていたことに驚いた人も多いかもしれません。しかし、今回紹介したリサイクル品のように、最近は折れたバットが新たな製品として生まれ変わっています。
折れたバットの再利用は、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」のターゲットにある、廃棄物の削減や資源の消費を抑えることにつながる取り組みです。
また、売上げの一部をバットの素材となる木の植樹活動に寄付しているのも重要なポイントです。私たちは折れたバットのリサイクル品を購入することで、資源育成を応援できます。
ぜひ、折れたバットのリサイクル品を使用して、野球界の発展とSDGs達成に貢献していきましょう。
(参照:折れたバットを箸に再利用。日本のリサイクル活動が米国で話題に。)
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