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サステナブルな食器で環境問題に貢献!種類や特徴を見てみよう
Wednesday, 24 May 2023
今回はサステナブルな食器がもたらす環境へのメリットや、サステナブルな食器の種類や特徴を解説します!
サステナブルな食器がもたらす環境へのメリット
まずはサステナブルな食器がもたらす環境へのメリットを見ていきましょう。
脱プラスチックに貢献できる
サステナブルな食器は基本的にプラスチックフリーで作られています。そのため、昨今問題になっている海洋プラスチック問題の解決策の一手になると考えられます。
海洋プラスチック問題は、不適切に廃棄されたプラスチック製品がごみになって海に流れ、時間の経過とともに細かく砕かれ、マイクロプラスチックとして海洋生物や環境に悪影響を及ぼしてしまう問題です。
マイクロプラスチックは自然分解されずに海に残ってしまうため、魚が誤って食べることで体内に溜まってしまい、その魚を食べた人間にも影響するといわれています。
日本は使い捨てプラスチック廃棄量が世界で4番目に多い国であり、脱プラスチックが求められています。プラスチックフリーのサステナブルな食器を使うことで脱プラスチックに貢献できるのはメリットといえるでしょう。
廃棄されるごみを削減できる
サステナブルな食器は天然素材で作られ生分解可能なものであれば、ごみを出しません。また廃棄物をアップサイクルしたり、一度使用した原料を再利用したりしたものなら、廃棄されるごみを削減できるのです。
ごみを焼却や埋め立てで処分すると、環境に負荷がかかります。サステナブルな食器はごみの量を減らせるため、こうした環境負荷を軽減できるのがメリットです。
資源の枯渇を防げる
一般的な食器の中には、石や土などの有限な資源を利用しているものが多くあります。しかし、これらはいつか枯渇してしまう可能性がある天然資源です。
しかしサステナブルな食器の場合は、リサイクルやアップサイクルを用いて資源を循環利用しているため、原材料が足りなくなるといったリスクを減らせるでしょう。
サステナブルな食器の種類や特徴
サステナブルな食器はプラスチックフリーで資源を循環して作られているものが多いことがわかりましたが、具体的にどのような原料が使われているのでしょうか。
ここからはサステナブルな食器の種類や特徴をチェックしていきましょう。
産業廃棄物のタイルを使用したお皿
サステナブルな食器の中には、産業廃棄物として捨てられるタイルをアップサイクルしたものがあります。
このタイルは、本来ホテルなどのバスルームに使用されるものですが、1年間で廃棄されたタイルの量は約100トンで、廃棄処理にかかる費用は100万円以上といわれています。
タイルの原料の土や石は、いつかは枯渇してしまう可能性のある天然資源です。食器としてアップサイクルすることで資源の有効活用と、廃棄の際の環境負荷やコスト削減につながっています。
割れた陶器を材料にして作るリサイクル食器
欠けたり割れたりした食器を回収して細かく粉砕し、粘土などを混ぜ込んで再び食器としてよみがえらせる、サステナブルな食器があります。
陶磁器や焼き物の原料には、粘土・長石・珪藻土などの天然資源が必要です。これらの貴重な資源を使い続けるためにリサイクル技術を用いて、サステナブルな食器作りに取り組んでいます。
また、生産から使用、原料に戻されるまでの過程で環境負荷を与えない点もサステナブルなこだわりといえるでしょう。
(参照:グリーンライフ21~不用食器を粘土に戻して作るRe食器 器から器へ)
壊れても直して使い続けられる食器
壊れても直してくれるサービスがある、サステナブルな食器です。「金継ぎ」や「漆の塗り直し」といった日本特有の“お直し”の文化を取り入れ、ひとつの食器を長く使えるような工夫がされています。
陶器の割れを金継ぎで直したり、漆の塗膜が剥がれかけた器を塗り直したりしてくれます。きれいに修復されるため新しく買い換える必要がなく、廃棄物の削減につながるのが良い点です。また、資源の消費が抑えられるのもポイントといえるでしょう。
コーヒーかすから生まれた食器
コーヒーを抽出した後のかすを再利用し、植物由来の樹脂を混ぜて作ったサステナブルな食器です。捨てられるはずのコーヒーかすを利用することで、廃棄物を減らし、資源を有効活用できます。
また植物由来の樹脂はでんぷんなどをもとに作られたバイオマスプラスチックです。通常のプラスチックに比べて燃焼時のCO2排出量が大幅に抑えられるため、地球温暖化対策に貢献できます。
さらに生分解性もあり、廃棄時には土に還ります。軽量で持ち運びしやすいのが特徴で、アウトドアで使うのにもおすすめです。
サステナブルな視点で食器選びを楽しんでみよう!
サステナブルな食器は廃棄物をアップサイクルしたものや、一度使われた原材料をリサイクルして作ったものなど、資源の循環に力を入れたものが多いといえます。
いつかは枯渇してしまう天然資源を使い続けるには、ものづくりに携わる人だけでなく、消費者側の協力も不可欠です。
ぜひこれからはサステナブルな視点で食器選びを楽しみ、環境問題に貢献していきましょう。
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