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環境のためにプラントベースフードを選ぶ人はどれくらい?
Tuesday, 13 September 2022
今回は日米のアンケート調査をもとに、「環境のためにプラントベースフードを選ぶ人はどれくらいいるのか」を解説します!
プラントベースの食生活を実践している人はどれくらい?
株式会社ネオマーケティングは全国の20歳〜69歳の男女で以下の条件に全て合致する人を対象にプラントベースフードのアンケート調査を行いました。
①動物性食品を食べる頻度:「全く食べない」から「1週間に3~4回程度」までの人
②植物性食品を食べる頻度:「毎日」「1週間に5~6回程度」「1週間に3~4回程度」までの人
③代替肉と代替ミルク:代替肉を「よく食べる」「時々食べる」、かつ代替ミルクを「よく飲む」「時々飲む」人
④「プラントベースフード」の食生活の実践:「実践している」「やや実践している」と回答した人
これらに該当した357人に聞いたところ、プラントベースの食生活を始めたきっかけは「テレビやメディア」が半数を超え、その他芸能人やインフルエンサーの影響で始めた人や、家族や友人の勧めなどがきっかけという回答が見られました。
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環境のためにプラントベースフードを選ぶ人の割合は?
では、プラントベースフードを実践している人の中で、環境を意識して取り入れ始めた人はどれくらいいるのでしょうか。先ほどのアンケート調査を見ていきましょう。
※画像出典:株式会社ネオマーケティング「プラントベースフード」の食生活を実践する理由
上位4つには、「体質改善をしたいから」「老化を防止したいから」など健康に関わる悩みの解消が理由ですが、5位には「環境を守りたいから」という理由がランクインしています。
これはプラントベースフードの食生活を実践している人の26.6%を占めており、1位の「体質改善をしたいから」という理由の33.1%と大差がないことがわかりました。
またプラントベースフードの食生活を「今後も継続したい」、あるいは「今後もやや継続したい」と答えた人は90%以上で、続ける意向が強いことがわかっています。
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今関心を持っている社会問題の1位は「環境関連の問題」
※画像出典:株式会社ネオマーケティング「今関心を持っている社会問題」
今関心を持っている社会問題についてのアンケート調査では、「環境関連の問題」が94.4%で最も多いことがわかりました。次に「食料関連の問題」が82.9%を占めており、プラントベースフードの食生活を実践する人は、環境問題や食料問題への関心が高いといえる結果となっています。
プラントベースフードは植物由来の原料で作られており、動物性食品の生産に比べ、はるかに環境負荷を軽減できます。
例えば地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出や水資源の使用、農地拡大による森林伐採などの環境負荷を抑えられるといわれています。動物性食品を減らし、プラントベースフードを選択する人が増えれば、間接的に地球環境を守ることにつながっていくといえるでしょう。
※プラントベースフードと環境問題の関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。
アメリカにおけるプラントベースフードを選ぶ理由
ここまで日本での調査を見てきましたが、アメリカの人がプラントベースフードを選ぶ理由や、環境のために取り入れる人の割合についても見ていきましょう!
Plant Based Foods Associationの報告(2017年)によると、アメリカ人の約3分の1がフレキシタリアンという結果になっています。フレキシタリアンとはプラントベースフードを中心にしつつ、たまには動物性食品も食べるライフスタイルのことです。
主にフレキシタリアンの人がプラントベースフードを選んでいると報告されています。
※画像出典:Plant Based Foods Association
上記はプラントベースフードを選ぶ理由を調査したものです。最も多い理由は「味」で52%、次に多い理由が「健康」で39%となっています。気になる「環境」は13%という結果となりました。
プラントベースフードを選ぶ理由に「味」と答える人が多いのは、予想外だったかもしれません。アメリカはプラントベースフードの先進国でもあり、味の進化がこのような調査結果になったと考えられます。
日本の調査では「味」を理由にプラントベースフードを選ぶ人はほぼいないのが現状です。日本においては、いかにおいしいプラントベースフードを作るかが今後の課題のひとつといえるでしょう。
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プラントベースフードを実践する人は環境への関心が高い
日本でのアンケート調査から、環境のためにプラントベースフードを選ぶ人は全体の3割弱であることがわかりました。一見少なく感じるかもしれませんが、健康のためにプラントベースフードを選ぶ人と同等といえるでしょう。
また、プラントベースの食生活を実践している人は環境問題に対しての関心が高く、継続する意思が強いのが特徴です。プラントベースの食生活を続けることで、環境問題の解決に貢献できると確信しているのかもしれません。
対してアメリカでは「味」で選ぶ人が多いことがわかりましたが、理由は「味」であったとしても、環境に良い選択をしていることに違いはないでしょう。
持続可能な地球をつくるために、プラントベースフードは重要な食の選択肢です。ぜひ、あなたも環境のためにプラントベースの食生活を実践してみませんか。
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